13幕 勉強は一番大事
「なんだ?」
廊下の奥に、何やら人だかりが出来ている。僕は、太子と松尾芭蕉ととともにそこへ行くことにした。
すると、そこには騎馬に乗った、隣のクラスのマドンナ的存在卑弥呼がいた。あまりに、綺麗だと思ったのだろう。
「美しや髪とバンドの黒と赤。芭蕉ときめきの一句。」
松尾芭蕉は珍しく真面目な句を詠み、
「妹子!私は今までの分を取り換えしてくるぞ!」
と太子はやる気を主張した。何なんだ。この、摩訶不思議な光景は?〇百景にでも採用せれるんじゃね?と、思いながらも、素直に喜んでいられることができた。ある言葉を聞くまでは。
その日の、昼休み、太子は僕に言ってきた。
「いや、やっと取り返せたよ、妹子。」
「これに懲りたら、授業はちゃんと聞くんですよ、太子。」
そんな彼に僕はそう言う。すると、
「わかったよ!聞けばいいんでしょ?聞けば!」
半ギレになりながらも、そんな言葉が返ってくる。僕は心の底から安心した。のも、つかの間、彼はこう言い放った。
「明日から。」
「...。」
呆れすぎて、言葉も出ない。「明日からがんばる」などと言っている奴は、明日からも絶対に頑張らない。そう相場が決まってしまっている。
「太子は頑張る気がないんですね、わかります。」
僕はそう言ってやった。しかし、彼は
「いいや、頑張る。妹子よ、私を応援してくれ。」
「無理。」
「即答~?もっと、考えてくれよ~!」
「考える予知無し!」
「太子は卑弥呼さんに好かれたいんですよね?」
僕はそう聞いてみる。すると、太子は
「そんなわけあるか!っていうか、『卑弥呼』って言うの!?あの子。」
と、自分の本心を隠せずそう言った。そこで、僕は図書館で一緒に勉強しようと提案し、彼にそれを承諾させた。脅しという手を使って。
そして、放課後。家に走って帰ろうとする太子を僕は止める。
「おい、待て、コラ。どこに行くつもりだ?」
「どこって家に。」
「図書館に行くって言ったよな?」
っそれから、しばらくの沈黙。それが終わると彼はその場から逃げ出そうとした。僕は、彼を捕まえ、寝技に持ち込んだ。
「嫌だ!嫌だ!勉強なんて嫌だ!」
そう駄々をこねる太子に僕は
「行くんですよ。」
と言って、さらに体重をかける。
「クソォ!かくなる上は!」
「ん?」
その瞬間、僕は力を弱めてしまったので、寝技はほどかれ、彼はまた逃げようとした。
その後、僕は本日2回目の脅しを使って、彼を従わせ、図書館までその体を引きずって歩いた。とても疲れることだが、勉これも彼に学校生活のなかで勉強が一番大事だってことを教えるためだと自分に言い聞かせて、我慢した。それでも、いつまでも駄々をこねる太子のうるささには我慢ならずに、一喝した。すると、彼はビビッておとなしくなった。




