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海を歌う愉快な黒板

これが祈りだとするなら

作者: 海之本

私を見ているのはあなたでしょうか


愛しい 愛しい 聖なる者

いつかこの身がケガレきっても

泥の中からすくいあげてくれますか


私はもう用済みのようです

ここにいても

凍てつくのは指先だけではない


愛しい 愛しい 慈しみある者

いつかこの身が憎しみに満ちても

暴れまわる私を掴んでいてくれますか


過去はどうして過ぎてしまうと

刃でさえ美しく姿を変えるのでしょう

しがみつけば再び血だらけになるのに

愛しさを感じたのです


さあ

振り返らずに走り出さねばなりません 


愛しい 愛しい 力ある者

いつかこの身が悲しみに溺れても

深い海の底から導きだしてくれますか


ただこれでよかったのだと

後に残るこの名が

悪いようにされませんように

間違っていないのだと

どうか 言ってはくれませんか

忘れ去られる身とはいえ

すべてを捧げたのですから


あとほんの少しの間

私を強くしてください

己に負けぬ強い力を


滾らせた願いも思いも

吹かれる風の前に

消えてしまいそうです


このままでは何も信じられなくなる


愛しい 愛しい 愛ある方

私をお見捨てにならないでください

ほんの一握りの灰でいい

あの人たちに残せるよう

この身を焼き尽くしてはくれませんか


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