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15話:ボス撃破。それから……

 さぁて、最初の大陸のボスはなんだったかな。

 俺は転移陣の手前でネオンたちにボスの特徴を教えるために思いだしていた。さすがに俺でも一○個目の大陸までずっと守りながら戦えってのは無理な話だからな。少しは戦えるようになってもらわなきゃ。


 確かボスはでっかいゴブリン……≪ゴブリンネオ≫だったっけ? すっごい安直な名前だったから微かに覚えている。

 普通のゴブリンがでっかくなっただけだからそこまで強くない。

 普通のゴブリンは一○○cmくらいだったが、ゴブリンネオは

二○○cmくらいだ。

 攻撃も規模が大きくなっただけで大して変わらない。

 武器が一五○cmほどの棍棒で、それを使って攻撃してくる。

 全体的にゴブリンの基礎能力が上がっただけだ。

 

 ということをさらっと説明して「行くぞ」と声をかけた。

 二人ともコクと頷いて一緒に転移陣に乗る。

 あ、言い忘れてた。


「これは一方通行で一回通ったらアイテムとかを使うか、ボスを倒すかしないと帰れないぞ」


 ネオンが「え?」と驚いたところで白い光に包まれた。

 体感にしてほんの数秒。白い光が消えて別の場所に来ていた。

 直径一〇mほどの円の形をした闘技場のような場所。

 その真ん中にゴブリンネオは立っていた。


「お~、久しぶりだな。それじゃネオン、頑張ってこい」


 俺はネオンを見てニッコリ笑うとそう言った。

 当然ネオンは「え……?」と顔を少し、ほんの少し驚きに染めた。ついでに猫耳は後ろに倒れそうな勢いで仰け反っていた。

 ネオンも最近表情が見えるようになってきたな~。やっぱ同じような境遇の人と一緒にいると治っていくのかな。俺も実際そうだし。

 ゴブリンネオ……名前長ぇな。もうGでいいや。Gはこちらに気づいたようでこちらへと歩み寄ってくる。

 それを見て俺は「ほらほら来ちゃうよ」と煽る。

 なんだかこれ楽しい。俺なにか目覚めたかも。

 なんて思っていたら三mくらいまでGは迫っていた。

 ネオンはハッと我に返って魔法の詠唱を始めた。


「『我が生み出す風の刃によって敵を切り刻め』

 【ウイングカッター】」

 

 ネオンは魔法を唱えると目の前の空気が歪み、飛んでいった。

 次の瞬間Gの目を通るように横一線に切り傷がついた。

 目から血を垂れ流しているが、Gは自然治癒力が高いため直に治るだろう。


 少し時間が稼げたところでネオンは壁際を走って距離をとる。俺はそのまま仁王立ちで見守っている。

 魔法を放った後、ネオンは俺を置いていくなんて嫌だと言ったが、僕は死にましぇん! と名言を言ったら若干引き気味に走り去って行った。噛んだのがまずかったか?

 ともあれ、ネオンはなかなか上手い事動けている。少しだがゴブリンとサシで戦わせたことが役に立ったかな? あと俺も立ち回りを教えたりしたし。


 ネオンは俺と反対側に行くと魔法を詠唱し始めた。そこから打つとGに当たらなかった場合俺に当たる可能性があるってことを考えてないのか? まあ、ネオンの腕なら大丈夫だろう。結構命中率はいいんだよ。

 Gは完全に目を修復し終わって棍棒を振り上げる。ほぉ、まずは俺を殺ろうってわけか。馬鹿なやつだな。

 俺は圧を出す。するとGがピタッと動きを止めた。

 これもゲームの特徴。自分のレベルが相手よりもずっと高い場合、圧を出すことで怯ませることが出来る。一瞬怯ませるだけでもレベル差五〇はないといけないがな。

 俺は「あ、動きとめたらネオンの練習にならんじゃん」と気づいて圧を引っ込めた。

 Gはすっかりビビッて標的を俺からネオンに変えた。ずっと俺が動かないことから少しは大丈夫だと思ったのかな。まあ、いい。


 と、Gがネオンに振り返ったところでちょうどネオンの詠唱が終わったようだ。ちょっと長かったな。あれを使うのかな。

 詠唱が終わったネオンは魔法名を唱えて魔法を完成させる。


「【フレイムスピア】」


 突如ネオンの頭上に炎の槍が三つ現れた。おお、中級魔法か。唯一低レベルでも使える中級魔法。俺が魔法書をあげたのがレベル一五になってギリギリ使えるようになったのか。

 まあ、頑張ればもっと数を増やしたり大きくしたり出来るがネオンのMPじゃこれくらいが限界か。

 まずネオンは振りかえったGの何も履いていない両足に炎の槍を突き刺す。フレイムスピアはMPをを注ぎ続ければ形を維持し続ける。


「やあ!」


 ネオンの可愛らしい声が聞こえて、炎の槍によって足を動かせなくなったGの頭目掛けて最後の一本が放たれた。

 あ、これは悪手だな。

 案の定炎の槍はいともたやすくGに避けられた。これでもボスだ。遠距離からしかも頭を狙ってきてるなら足を止められてても避けることはたやすい。

 ちなみに避けられた炎の槍は俺目掛けて飛んできたから叩き落した。ちょっと熱かった。


「…………プハッ」


 ネオンはアイテム袋からMPポーションを取り出すとゴクゴクと一気飲みした。ポーションはフラスコみたいのに二五○ml入っている。杖を持ってる手も使って両手で飲んでいるためとてもじゃないがワイルドに見えない。逆に可愛らしい。

 飲み干すと同時にフラスコは光の粒子となって消える。

 そして炎の槍もフッと消えてGが動き出す。

 ネオンは近づかれる前に勝負を決めようと詠唱を開始する。


「『我が生み出す紅蓮の炎は骨の髄まで灰にする。ここを火の海と化し敵に地獄を見せつけろ』

 【フレイムシー】」


 魔法を完成さえた途端、走ってネオンに向かうGが、火の海に包まれた。

 Gはジッと丸まって火が消えるのを待っている。

 ネオンは、そうはさせまい、とMPを注ぎ続けている。

 ぐぬぬ、と両手を前に出し体に力を入れているネオンの頬に汗が這う。

 そして、限界までMPを使い果たしたネオンはその場に座りこんでしまった。これはいかんな。ここで相手が生きてたら攻撃される。

 火の海が空気中にフッと消えていく。そこには、


「……まだダメなの?」


 絶望を目の当たりにしたネオンがそう呟いた。

 ネオンは座りこんだまま動かない。はぁ、しょうがない鍛えるのは次の大陸からでいいか。

 俺は爪をこすり合わせ音を鳴らす。黒板を引っかいたような音がして鳥肌が立つ。

 Gはこの音に気づいて俺に振り返る。


「ネオン、大丈夫か?」


 俺はGが振り返ったときにはすでにネオンの前でしゃがんでいた。

 Gは振り返ったままピタリと動かなくなっている。

 直後、体が縦に切り裂けられ、ドンと左右に別れた。それは数秒で光の粒子となって宙へと消えていく。

 ネオンは目を見開いていた。

 が、すぐに我に戻ってコクリと頷いた。


 俺は無言で手を差し出す。

 ネオンも無言で手をとる。

 俺はくいっと引いて立ち上がらせる。


「そんじゃ、さっさと次行くか」

「(コクリ)」


 そういえばフワンは? と思い胸ポケットを見てみると、


「スー……スー……」


 と可愛い寝顔と共に静かな寝息が聞こえてきた。

 俺は起こさないようにゆっくりと歩き始めた。

 これからが本番だな。


 俺はネオンと顔を合わせ、手をつないだまま次大陸への転移陣に乗った。










今までお読みくださりありがとうございまいう~(わけ分かりませんね。スルーで)

これで完結です。思いっきり続きがありそうだけど完結です。

俺って、すごくストーリーを考えるのも苦手だし、文章で情景とか心情を読者に伝えるのも苦手だし、設定とか考えるのも苦手だけど小説が好きなので頑張っていきます。

とにかくたくさんストーリー考えて、たくさん書いていつか皆様に面白いと言ってもらえるような作品を書くことが俺のちょっとした夢です(*^-^)

ガンガン書きまくって執筆技術を向上させていこうと思います。

最後に感想・アドバイスお待ちしております


今まで本当にありがとうございましたm(_ _)m



……………………しばらくしたら書くかもですww今はいろんなストーリーを考えて見ます。

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