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今話題の日本のニュース  作者: 夏野みず


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韓国軍が竹島周辺で軍事訓練を実行した

 2025年12月24日、韓国海軍が「独島」周辺で定例の防衛訓練を実施し、日本政府が強い抗議を行いました。この演習は韓国メディア報道によれば、東海(日本海)領土防衛訓練として毎年行われているものであり、今年は李在明大統領体制下で2回目の実施となりました。訓練の目的は「領土・国民・財産を守るための定例的な防衛活動」であり、これまでの訓練と規模や内容に大きな差異はないとされています。



 韓国政府・軍の発表では、各種艦艇や部隊が参加し、海上での防衛態勢や迅速対応能力を高めるための訓練が行われたと伝えられています。ただし、詳細については公開されていません。



「竹島/独島」問題の背景


 この訓練が問題となる根本原因は、「竹島/独島を巡る長年の領有権問題」にあります。


 領有権の主張


 日本側の立場

 日本政府は竹島を「歴史的事実・国際法上も日本固有の領土」と主張し、外務省や防衛省が公的に立場を表明しています。今回の訓練実施後も、日本政府は韓国大使館に抗議文を提出し、この立場を重ねて示しました。



 韓国側の立場

 韓国政府はこの地域を「独島(Dokdo)」と呼び、1945年以降、実効支配しています。島には韓国海洋警察の小規模な駐留部隊が常駐し、韓国が実効支配を続けている状態です。韓国は独島が韓国固有の領土であると主張し、防衛訓練などもこの立場に基づいて行っています。



 領有権問題は1905年の日本による島の領土編入や、第二次世界大戦後の国際秩序形成を巡る歴史解釈の違いなど、日韓両国の歴史観・法解釈の隔たりによって解決が困難なまま続いています。これは政治・教育・外交の各分野で、両国民の感情にも強く影響しています。


  歴史と訓練の経緯


 韓国による「独島防衛訓練」は1980年代後半から始まり、2003年以降、定期的に年2回の訓練として恒常化しました。これらは「東海領土守護訓練」として、海軍と海洋警察が主体となり、領土防衛を想定したシナリオで実施されてきています。



 李在明大統領の政権下でも、これらの訓練は「日常的な防衛活動」として継続されています。過去の訓練では海軍艦艇が参加し、上陸演習や防空訓練なども行われていますが、近年は規模や内容が公開されない形式が取られています。



 韓国軍側は、こうした訓練を「自国領土防衛のための当然の活動」と説明しており、特定の国に向けた挑発行為ではないとしてきました。


 日本政府の反応と外交抗議


 今回の訓練に対し、日本政府は韓国大使館に対して強い抗議を行いました。外務省発表によれば、日本はこの防衛訓練について「到底受け入れられない」と表明し、竹島が日本固有の領土であるとの立場を改めて強調しています。



 抗議文では、国際法と歴史的事実に基づいて日本の立場が説明され、日本側から韓国側に対して「このような訓練は日韓間の信頼関係を損なう」といった懸念も示されています。


 韓国政府もこれに対して反論・独自の立場を主張することで、日韓の外交的な緊張が再燃しています。


  地域の安全保障への影響


 この訓練と抗議は、単なる日韓間の外交問題に留まらず、東アジア全体の安全保障環境にも影響しています。以下の点が重要です:


 1. 日韓関係の質


 歴史・領土問題は、日韓両国間で繰り返し摩擦を生む火種です。政治的信頼関係が損なわれれば、経済協力や安全保障協力にも悪影響が及び、米韓日3か国連携にも波及する可能性があります。


 日本は中国や北朝鮮などの脅威を念頭に置き、米国との安全保障協力を強化していますが、韓国との間の不和が続くと地域の結束が弱まる懸念も指摘されています。


 2. 周辺国の反応


 中国や北朝鮮は、東アジアの安全保障ダイナミクスで敏感に反応します。北朝鮮は最近軍事力の拡大を進めており、これは地域全体の緊張に拍車をかけています(例:最新の北朝鮮の潜水艦建造やミサイル実験報道)。



 一方、中国は日韓の対立関係を安全保障上の戦略的利点としてとらえ、地域の影響力を拡大しようとする可能性があります。


  まとめ:訓練の意味と今後の見通し


 韓国による独島周辺の防衛訓練は、現実には毎年恒例の軍事訓練の一環ですが、日韓間の領有権問題が絡むことで大きな外交問題になっています。


 韓国:実効支配する領土の防衛強化という観点から訓練を実施


 日本:竹島の領有権を根拠に強く批判・抗議


 地域:日韓関係の悪化が安全保障協力の課題に


 両国は歴史問題や安全保障を巡って細心の外交努力を求められており、今後も訓練や抗議が繰り返される可能性があります。国際社会や地域安全保障の文脈も含め、冷静かつ建設的な対話が必要です。

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