勝負
入学して、二日。
今は、ルララの部屋に居る。
久しぶりに話す。
「魔王様。まずは復活おめでとうございますぅ!」
「う、うん。ありがとね」
「私、魔王様が復活するのを、ずっと待っていましたぁぁ!!」
そう言うと、ダッシュで、駆け寄ってきて、私の膝に乗る。
「魔王様の匂い久しぶりでしゅぅ〜」
あ、うん。ルララはこんな感じだっけなぁ。
懐かしい。
そうだ、答案用紙のことで、気になったことを言ってみよう。
「ねぇ、ルララ。この回答用紙を見てほしんだけど、これは、なんで、バツなの?」
そう言って見せたのは、解答用紙の問一。
魔王の名前の部分。
その瞬間。ルララの表情が変わる。
「いえ。何も知りません」
声になんの感情もこもっていないようだった。
「そ、そう。まぁ、千年で、変わることもあるよね」
「はい!」
いつもの、話し方に戻っている。
「じゃぁ、私達、二人以外のときは、リリスティアさんと呼んでね」
「ご命令のままに」
そうして部屋を出る。
だが、リリスティアは、まだ知らない。この会話が誰かに聞かれていた事を。
■
今日は、実技だ。
なるべく、目立たぬようにしよう。
教室に入る。
教室に入った瞬間、こちらに視線が一瞬向き、また戻る。
聞こえるのは私の悪口や、体についての話。
女子からは――「最下位来たわね。無駄にスタイルは良いんだから」や、「どうせ、ビッチでしょ」などなど。
全部聞こえてるんだよなぁ…
まぁ、とにかく座ろう。
そして、ルララが入ってくる。
「皆さん席についてください!」
他の生徒も、自分の席につく。
「今日は、実技授業を行います!今日は、魔王が、作ったダンジョンに、行きたいと思います!」
気になるな。約千年で、どれだけ、攻略されたか気になる。
「今回の、実技授業の目標は、ダンジョンの最深部にある、力の増幅をしてくれる、レリックを取ることです。頑張りましょう!!」
■
移動し、ダンジョン。
ダンジョンの名前は、【初期のダンジョン】である。
名前が思いつかなかったから、そのまま。
「では、ペアを組んでください」
その瞬間、高位生徒は、皆、イケメンな男の、場所に向かった。
「ふっ。この俺にかかれば、初期ダンジョンなんか簡単さ」
うぅ…私が嫌いなパターンだ…
あんな、男に惚れる、私の子孫は、落ちぶれてしまったのだろうか。
そんな事を考えている時、声をかけられた。
振り向くと、薄紫色の髪、澄んだ水色の目ををした、女子が立っていた。
制服は黒紋だ。
「なんですか?」
「え、えーと…ペアを、組んでほしいのです…」
「私で良いのか?」
「はい。貴女は、とても…強いでしょう…あの、男よりもずっと。高位以上の実力がある筈です」
なるほど…この言い分から、考えるに、真視眼を持っているだろう。
真視眼とは、相手の、どんな隠蔽魔法も、見破れる、眼のこと。
主にわかることは、魔力や、次の、行動パターンを見ることができる。
魔力はオーラとして見れるのだ。
私も欲しかったなぁ。
真視眼を持っているとなれば、心強いな。
周りは、ヒソヒソと、話している
「最下位が、高位者以上?あるわけないよね」
「うん。絶対ないよ」
その時、私の顔面に、手袋が飛んできた。
「え、ええ?」
その時、あの、男が来た。
ダンジョンを簡単などと、言った、あの、イケメン男。まぁ自称だが。
「お前と勝負だ。このダンジョンにあるとされる、最強の杖を取ることが勝負内容だ」
「了解した。それと、名はなんという」
「上から目線だな。まぁいい。俺は、ダミアン・クロウェルだ」
「ダミアンか。よろしく」
ダミアンは笑った。
「ああ。よろしく。では、勝負だ」
「ええ」
そうして、始まった。
他の生徒を置いて、二人、走って入っていった。




