リリスティアと実技教師
次の模擬戦。
「では、次はリリスティア、我と戦おう」
やはりこうなった。まぁ、断る理由はない、がまあ、正体がバレない程度にしよう。
「ああ、やろう」
「その上から目線は気に入らないが、良いだろう」
「では、始めよう」
その瞬間、走ってきた。走ってきたのか皆わからない。
おそらく、皆、消えたと思っていることだろう、だが。
腕で、ジェイドの蹴りを止める。
「遅い」
「ほぅ、見抜くか」
「私から、お返しをやろう」
高速で拳を繰り出す。
ジェイドはガードに専念するしかない。
「くっ……これほどまでとは……!!」
「さぁ、どうする?」
喋っているがスピードは落ちない。
「こんな強さを持つ者が、最下位など、ありえない!」
「まぁ、そうだな」
「ではなぜ、最下位なのだ!」
拳を止める。
「さぁ?私にもわからん」
「……わかりました。では、我が、推薦を出します。それと、この勝負は私の負けです」
皆ざわつく。
いろんな声が聞こえる、「最下位が勝わけない。どうせ、恥をかかせないためでしょ」や「推薦なんか、あげちゃだめでしょ」など。
まぁ、別に何言われたって構わない、私の正体を知った途端、媚を売られるより、まだ、こっちのほうがマシだ。
だが、私は――
「断る」
「なぜです?」
「このままが良い」
「……わかりました」
そして、授業が終わる。
■
休み時間。
サラが声をかけてきた。
「ねぇ、リリスティア」
「なんだ」
「なんで、推薦を断ったの?」
「未来視でわかるだろう?」
「でも、本人から言ってもらいたいし」
迷うような仕草をし、結局は答える。
「断った理由は、同じ服に身を包んだ友がいるから……だ」
「それって、わたしだよね〜?」
「……っ……そうだ。サラの服が変わる時、私も推薦を受ける」
「キャ〜嬉し〜!」
「やめろぉ……恥ずかしい」
その会話をただ聞いているステルフィーナ。
「……私を一人にしないで〜」
「お前は、高位の服であろう」
「そうね。この話には合ってないわ」
「あっそ〜」
ステルフィーナは去っていく。
「どうせ、食堂だろう」
「そうね、私も同感よ」
そうして、今日も平和であった




