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前世は主婦!

人生が終わる瞬間って、案外あっけないものね。



スーパーの特売コーナーで、卵と鶏もも肉を手に入れた。

帰り際に、けたたましいクラクションが耳を劈いたと思った、次の瞬間には視界が真っ暗に。


トラックに轢かれたらしい。


38年間、主婦として節約と家事に励んできた私の最期がこれだなんて、笑ってしまう。

でもまあ、いい人生だった。



なぜか、死んだはずなのに、まぶたの裏に柔らかな光が差し込んでくる。

ゆっくりと目を開けると、そこには豪華な天蓋付きベッド。

ふわっとした羽毛布団に包まれ、鼻をくすぐるのはほのかなラベンダーの香り。



ちょっと待って、私、死んだよね?

慌てて起き上がると、目の前に置かれた鏡に映ったのは、見慣れたおばさんの顔じゃない。


アッシュブロンドのさらさら髪と、アメジスト色の瞳を持つ18歳くらいの少女。



「え、かわいこちゃんになっちゃったの!?」

そう叫ぶと、声まで若々しくてびっくり。


鏡の中の私は、清楚で上品な美人さんだわ。

自分で見ても惚れ惚れするじゃない。


部屋を見回すと、壁には繊細なタペストリー、窓辺にはレースのカーテン。

服だって、パステルカラーのドレスがクローゼットにずらり。


これはもう、前世で読んだ小説の「異世界転生」ってやつよね?

でも、まさか自分がその主人公になるなんて、想像もしてなかったわ。

状況を把握しようとしていたら、ドアがノックされて、落ち着いた声が響いた。




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