表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/125

13 好機

 「古代樹が、もうあんなに大きく見えます。ゲートまであと2㎞といったところです」

 ガイの言葉にマナツが頷く。

 「ガイ、我々の方がかなり早く到着できるはずだと言っていたが、バルバロス海賊団は、今どのあたりだと推測する?」

 「後方30㎞。恐竜の遭遇(そうぐう)が多ければ、夜の移動を避けて野営をしてから、明日の昼前に来ます。もし、少なければ5時間後ですかね。なんにしても恐竜との遭遇状況次第です」

 「ほぼ恐竜と遭遇しなければ?」

 「それはありえません。海賊団の最短ルートには、最強の肉食恐竜ティラノザウルスのとアウカサウルスのテリトリーを突破しなければなりません。まだ、生きているかどうかも怪しいところです。ただ・・」

 「ただとは、何が言いたい?」

 マナツが問いかけた。

「ただ、もしも、遭遇が(ほとん)どなかった場合には、どちらが先に着いていてもおかしくない。俺たちは、安全第一のためのやや迂回(うかい)したルートですから」

 「分かった。先を急ごう。テラ、キュキュには、進行方向のみに索敵を限定させて」

 「キュキュ、聞いて。キュキュは、私のすぐ脇を飛んでいてね。それから、あの世界樹までの間で、私たちと出会いそうな恐竜だけ攻撃してね」

 『ウン・・ママ』

 キュキュは密林上空から滑空してくると、テラのすぐ脇を並んで飛び始めた。

 「ハフ、こちらに来てくれ」

 「何ですか、キャプテン」

 「私は、どうも胸騒ぎがしているのだ。ハフの尻尾はどうだ」

 「尻尾は大丈夫」

 「そうか、私の杞憂(きゆう)に終われば良いのだが・・・」

 「キャプテンは、チーム1人ひとりの安全に気が張っているので、疲れているのかもしれませんね」

 「皆同じだ・・・一段落ついたら温泉にでも入るか」

 ハフの耳と尻尾がパタパタ動く。

 「それは、楽しみです」


 黒く厚い雲からは、再び雨の雫がポトポトと(したた)り落ちてきた。

 「また、スコールになりそうね」

ローレライが、鬱陶(うっとう)しそうに(なげ)いた。


 スコールによって、周辺はぼんやりと暗くなり、辺りのものや人の輪郭(りんかく)が白くぼやけている。雨具のフードから大雨の(しず)()れ、強い雨で音もかき消されていた。

 ようやく女神の祝福たちは、巨大な古代樹の幹の脇にまで歩いて来た。古代樹の下は、縦横に伸びる分厚い枝葉により、スコールの雨から守られていた。

 「マナツさん、やはり海賊団が到着した形跡はありません。ゲートから入った時に、置いた石がそのままです」

 マナツは大きく頷いた。

 「皆、よく聞け。よくここまで駆け抜けた。我々は、バルバロス海賊団よりも早く、この古代樹まで無事に戻って来ることができた。これより、昨夜の打ち合わせ通り、プランAを決行する」

 「キャプテン、了解だ」

リッキがファンゼムを肩車から降ろしながら返事をした。

 「プランAは、必勝の作戦じゃ。ここまで懸命にこの重い(かぶと)と盾を背負ってきた甲斐があるというものや。リッキ、この重い兜と盾は返すばい」

ファンゼムは盾をリッキに返し、肩に手を当てながら首と腕をグルグルと回した。

 「・・・ファンゼム」

 ガイが女神の祝福メンバーに向かって確認する。

 「マナツさんの基本戦術プランAは、我々に完全勝利をもたらします。このまま我々が古代樹のゲートを潜り抜けてしまえば、バルバロス海賊団は、この太古の世界に永遠に取り残される。よって、ライフフォースも、この太古の世界から持ち出される事はありません」

 「ガイ、基本戦術はそれで良い。だが、全てが終わるまでは、油断をするな。バルバロス海賊団にいたルカの民が、ライフフォースによって、瞳を琥珀色(こはくいろ)に変色させる事も考えられる。その場合には、光明の鏡を使って、古代樹のゲートから脱出するはずだ」

 「マナツさん、それはあり得ません。ライフフォースの力に耐えうる可能性のある者は、一部の選ばれた家系出身の者だけです。ルカの民は、この(ことわり)(あらが)うことはできません」

 ダンもマナツが考えたこの基本戦術プランAの合意理性を高く評価している。

 「キャプテン、我々は、先に元の世界に戻り、そこから古代樹のゲートを警戒していれば良いだけです。例え、バルバロスたちが元の世界に現れたとしても、そこで改めて戦って勝利すれば良いだけです」

 「むう、では、元の世界に戻るぞ」

 ユリスが申し訳なさそうに、マナツの眼から足元に視線を反らせて言った。

 「マナツさん、1つだけ懸念(けんねん)事項があります」

 「懸念事項とは何だ」

 「昨夜の作戦会議では、そこまで気が回らなくって・・・」

 「ユリス、何のことだ? 懸念事項を話せよ」

ダンが焦れてユリスを急かした。

 ユリスは両(てのひら)を上に向け、天を(あお)いだ。

 「これです・・・古代樹のゲートを開けるには、光明の鏡ともう1つ・・・」

 「それは分かり切ったことだ。今俺が持っているこの鏡で・・・あ、そうか」

 「鏡があっても、反射できる光が少な過ぎる可能性があります」

 「ユリス、躊躇(ためら)わずに試してみろ」

 マナツに促され、ユリスは光明の鏡で古代樹のゲートを照らそうとした。ユリスは何度も繰り返す。

 「やはり、ダメです」

 「まずいぞ。この雨雲に(おお)われた空では、暗過ぎるのか」

ガイもユリスの鏡を支えながら呟いた。

 「日照が問題か・・・日暮れまで、2時間ちょっとばい。これを過ぎたら、明日の朝まで待たなぁーならんのかい」

 「ローレライ、このスコールは、あとどれ位で止みそうだ」

 「うーん、この古代は不慣れだから、アバウトになるわよ」

ローレライは、手に湿度計と気温計、水銀を使った気圧計を持って、凝視(ぎょうし)している。

 「キャプテン・・・スコールが止むまで1時間30分から1時間45分といったところね。日没までは、2時間21分」

 「日暮れの時刻間際だな。ここは古代樹の下、200m離れれば周囲は密林だ。日照時間はもっと短い。微妙な残り時間となるな・・・もし、それまでにバルバロスたちと遭遇し、ユリスとガイを奪われるようなことになったら、我々こそが、この太古の世界に取り残され、()()てることになる」

 「キャプテン、(おどろ)かさないでよ。それなら、ユリスとガイは死守ですね」

ハフが横縞(よこじま)の尻尾を上下に振った。

 「冗談じゃない。ユリスは良いとして、俺は戦うぜ」

ガイが目つきを鋭くして吠えた。

 「だがな、ユリスが(とら)われたらどうするんだ。守護者だろう。ユリスはガイが守れ」

 「くっ・・・痛いところを突いてくるな。デューン」

 「ガイ、お前の役目の話だ」

 「分かった。俺はユリスを守る。だが、襲ってきた海賊は容赦(ようしゃ)なく倒すからな」

 「では、基本戦術は不戦のまま脱出だ。ユリスは、光明の鏡で古代樹のゲートを開ける作業を続けろ。ガイがユリスの護衛だ。ゲートが開いたら、我々は即このゲートを通って元の世界に帰る。その時までは、古代樹のゲートにバルバロス海賊団を近づけないよう、周囲の警戒を厳とする。

 古代樹の北に当たるうろの正面は、リッキとファンゼム、ローレライが守れ。恐らくここからバルバロスたちは来る。東はハフとテラが警戒、西はダンとデューンが警戒。南は私とレミが警戒、レミは伝令役も兼ねる。そして、長距離かつ広範囲索敵はキュキュに任せる」

「「「「了解」」」」

 女神の祝福メンバーは、首をを縦に振った。

「次にプランXだ。これは、バルバロス海賊団と戦闘となった場合のプランだ。その時は古代樹のゲート入口を全員で固める。また、ユリス堅守を最優先だ」

「「「「了解」」」」

この時、レミが声を張り上げた。

「待ってください」

「レミ、何か問題があるのか」

マナツが聞き返した。

 「いえ、その・・・バルバロス海賊団がここにやってくる時刻が、不明です。だから・・・」

 「レミ、だから何なのじゃ。ハッキリ言ってほしいぞい」

 「先ずは、食事をしっかり()ってください」

 「食事か、すっかり忘れていた。レミの言う通りだな」

マナツがレミに微笑んだ。

 「3分間、待ってください。ベグルと干し肉、飲み物しかありませんが、それを持って行ってください」

 テラはアイテムケンテイナーから食事を出すと、レミと一緒にそれぞれに手渡した。

 デューンは、干し肉を頬張る。

 「旨い・・・ガイもユリスも食え」

 「おー、旨そうだな」

 「美味しい」

 「レミ、私もお腹が減っていた事を、思い出したわ。ありがとう」

そう言って、ハフがベグルを口に押し込んだまま、持ち場に駆けて行った。

 「レミ、感謝する。これで、張り詰めた緊張が解け、気持ちを切り替えて待機できる。お前の今の一言は、値千金だ」

リッキもレミの気遣いに感心し、重ねた干し肉を一口で頬張った。

 「レミの気遣いや人柄は、我々の(はや)る心を落ち着ける。このチームには財産だな」

マナツはダンに、テラと談笑するレミを見て呟いた。

 「全くです。我々の思考パターンとは幾分異なった観点を持ち、女神の祝福を補ってくれていますね」

 テラも干し肉を食べさせながら、キュキュに思念会話で話しかける。

 「キュキュ、さっきの母さんの話を聞いた? 凄いじゃない。女神の祝福の作戦にキュキュが組み込まれていたわー」

 『ママ・・ウレ・・シイ?』

 「キュキュ、とっても嬉しいわ。ふふっ、お話も随分と上手になったわね」

 『ヤッター・・キュキュ・・ウレシイ』

キュキュはテラを見つめ、宙で体を上下に跳び上がり、手足をバタつかせていた。

 思念会話でマウマウがテラに話しかけてきた。

 『テラ、バルバロス海賊団には、古代樹のゲートの通行にしても、我々やルカの民との戦闘にしても、余裕を感じるわ。何か奥の手がある様な気がする。気を付けて』

 「マウマウ、ありがとう。配置に着く時に、皆に伝えながら行くわ」

 鷹匠(たかしょう)の様にキュキュを腕に乗せたテラは、腕を水平に大きく振った。

 「さあ、キュキュお願い」

 キュキュは、テラの頭上高く舞い上がると2周ほど旋回し、一直線に飛んで行った。


 「マナツさん、ローレライからの伝言です。『スコールは10分後に止む』そうです。さあ、温かいうちにこれをどうぞ」

レミがマナツにカップを手渡した。湯気の立ち上るカップの中身は、蜂蜜を湯でといだ甘い蜜湯であった。

 「ふー。体が温まる。レミ、ありがとう。他の者は飲んだか」

 「はい、全員に配ってきました。雨に冷えた体が温まると喜んでいました。リッキさんとファンゼムさんは、お代わりもしました」

 「ふっ、そうか。糖分で気持ちも落ち着く。レミは気が利くな・・・さあ、レミも飲みなさい」

 「はい」

 レミは手に持ったポットを傾けて、カップに注いだ。ポットを地面に置くとカップに口をつける。

 「ふー、甘くて温かい・・・落ち着きますね」

 「ああ、最高だ」

 レミの足元に置いてあるポットが、カタカタと鳴り出した。

 「???」

 「・・・レミ、伏せろ」

マナツは、レミの頭を押さえて身を(かが)めた。

 ヒュルルル、ドゴーンと凄まじい爆発音がした。

 「おい、何の爆発音だ」

マナツが声を張り上げた。

 古代樹の幹の西で警戒に当たっていたダンが叫び返してきた。

 「キャプテン、赤い尾のついた火の玉が見えました。極小さな隕石だと思います。ここから北1㎞ほどに落ちました」

 南を警護するマナツには、古代樹の裏になる北の空が見えなかった。

 「他に異常はないか」

 「こちらハフ、尻尾が警戒警報を出しています」

ハフの山猫の耳は後ろ向きに閉じ、焦げ茶と茶色の縞のある尻尾が縮こまって、小刻みに震えていた。

 「総員臨戦態勢。周囲の警戒を厳とせよ」

マナツが叫んだ。

 再び、ポットの(ふた)が、カタカタと鳴り出した。レミがポットに目をやった瞬間、ヒュルルル、ドゴーン、ドゴーン、ドゴーンと連続して爆発音が響く。

 「母さん、私のところからも隕石の落下が見えたわ。北の密林、距離700m。近いわ」

デューンの声が響く。

 「おい、また隕石が来るぞ。2つ、3つ・・5つだ」

 「何じゃとー」

ファンゼムが驚きの声を上げた。

 ヒュルルル、ドゴーン、ドゴーン、ドゴーン。ヒュルルル、ドゴーン、ドゴーン。衝撃波が伝わって来た。古代樹の枝がガサガサと揺れた。葉についていた水滴が一度に落ち、ザザザザザーと滝の様な水が降ってきた。

 「うぁー」

 「きゃー」

ダンとユリスが悲鳴を上げた。

 「被害を報告しろ」

 「被害なし」

 「こちらもなし」

 「こっちも大丈夫」

 テラはキュキュが心配となって思念会話で話しかける。

 「キュキュ、大丈夫?」

 『ママ・・タイヘン』

 「キュキュ、どうしたの」

 『イッパイ、ヒ・・アナ、ニゲル・・イキ・・モノ』

 『テラ、気を付けて、何か来るわ』

 「マウマウ、何が起こっているの」

 北の遥か上空で黒い炎を吐くキュキュが小さく見えた。

 「母さーん! 大変」


 古代樹の根元に置いたレミのポットの蓋がカタカタ鳴り出した。

 「ん、また?」

 「マナツさん、地鳴りです」

 「隕石? 地震か?・・・違う」

マナツが辺りを見回した。

 古代樹が振動で小刻みに揺れ出した。ポットの蓋が上下に浮き、カチカチと音を大きくした。

 テラの叫びが、ただならぬ事態が起きていることを告げる。

 「テラー、どうしたー」

 「マウマウが何かこちらに来るってー。それからキュキュが北の空で戦っているー」

 「今からゲート入口に行く。テラもそこに来い」

マナツはそう指示すると、レミにもついて来るように(うなが)した。

 マナツが、古代樹の北の幹にあるうろの入口に到着すると、ここを守るリッキ、ファンゼム、ローレライ、ガイ、ユリスが、北の異変に気付き、その密林を凝視(ぎょうし)していた。

 北の密林の上部から見える樹の先端が揺れる。地響きも大きくなってきていた。

 「キャプテン、あの密林にある奥の樹が倒れていきますね」

ローレライの緊張した声に、リッキも呟く。

 「ああ、北から、何か途方もないものが近づいて来る」

 マナツとテラは、目を凝らして前方を見ている。その時、密林の中から何かの叫び声が(とどろ)いた。それが続いてこだまの様に重なり合う。

 「総員、世界樹のうろの入口に集合。急げー!」

 地響きが増してくる。その後方に、ヒュルルル、ドゴーンと再び隕石が落下した。

 グゴォー、キューと生物の悲鳴が密林全体に響いた。地響きは凄まじい地鳴りとなって押し寄せて来る。女神の祝福メンバーはうろの前に集まって、北を見た。

ドコドコドコドコという地鳴りが大きくなってくる。足の裏からその振動が伝わっている。

 「北の密林から来るぞ」

マナツの声が注意を喚起(かんき)した。

 ハフの尻尾は縮こまり、ぶるぶると小刻みに震えている。

 北の密林の樹が、吹き飛ばされ、()ぎ倒された。地鳴りと共に、体長9mサイの様なトリケラトプスの群れが飛び出て来る。その巨体の突進で、樹木は次々に薙ぎ倒されていく。

 その間から、湧き出るかの様に体長10mのパラサウロロフス、体長5mのアウカサウルス、鋭い爪の大型恐竜テリジノサウルス、その他大小無数の恐竜たちが狂ったように(わめ)き、こちらに駆けてくる。

 「キャプテン、恐竜たちの群れです。数百、いやもっと・・・どんどん増えています」

悲鳴にも似たハフの叫びであった。

 「うぉー、なんじゃあの数は・・・儂らは、あれに吞み込まれるぞな」

 「恐竜たちは、降り注ぐ隕石でパニックに(おちい)り、隕石に追われるようにしてこちらに逃げて来ているのですね」

ダンは眼鏡を指で押し上げ、冷静な口調で推測した。

 「総員うろの中に入れ。ここの古代樹を要塞(ようさい)とする。入口のうろを堅守し、恐竜の侵入を(はば)むことが、我々の生命線だ。

 うろの入口はリッキが盾で(ふせ)げ。それを、ファンゼムとダン、テラがサポート。ローレライとハフ、デューンは最大火力で遠隔攻撃。攻撃対象は正面の敵のみ」

 「「「「了解」」」」

 恐竜たちは、パニックに陥ったまま、地鳴りと悲鳴を上げながらこちらに突進して来る。

 ドドドドドッという地鳴りの中で、リッキはうろの入口に腰を低くして盾を構えた。ファンゼムたちはリッキの背に肩を当てて支える。レミが出力最大で強化魔法を全員にかける。

 「お父さん、お母さん、ケン。お守りください・・・」

レミは祈り、震える手でリッキを支えているテラの背を押した。

ユリスは、うろの中から、押し寄せる恐竜の群れを見ていた。ガイがその前に立ち、背でユリスを(かば)う。

 「これでは、突破される・・・」

ガイが、唇を()み一歩前に踏み出した。

 空からは、また隕石が炎を上げて落下して来た。爆発音がうろの中でこだました。

 「ひゃー」

レミが思わず悲鳴を上げた。

 ユリスは、眉一つ動かさずに、正面を(にら)んでいる。ユリスは、薙ぎ倒される密林の間から、ティラノザウルスの上部が見えた。

 突然、ユリスがガイの腕を掴み、声を上げた。

 「恐竜の群れの奥に海賊バルバロスがいる」

 「「「「「何ー!」」」」」

 「ほら、あの首の長い巨大なティタノマキア数頭の後ろ。ティラノザウルスの首に乗っている」

ガイも女神の祝福たちも身を乗りして、目を()らす。

 「あぁ、あれか・・・ティラノザウルスの首の上だ」

 迫ってくる恐竜の群れの最後尾に、ティラノザウルスに跨る海賊バルバロスの姿を視認した。


 ドドドドドッ、ドドドドドッ、ドドドドドッ

 「がははははっ、これは、天が我に与え給うた好機。正に好機ぞ! 皆の者、目指すは古代樹のゲート。死ぬ気で駆け抜けろ!」

恐竜たちの上げる地鳴りと恐怖の悲鳴に紛れ、ティラノザウルスの上から海賊バルバロスの高笑いが響いていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ