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第22章 未来からの遺産の継承

 第22章 未来からの遺産の継承


 魔族に勝利した3日後。

 メルファーレン侯爵率いる騎馬隊3000騎が、ローデン王国へ帰路に立つ。王宮では、アルベルト王子とその重臣たちが見送る。

 王都ロドでは、住民たちが笑顔でナギ王国とローデン王国の小旗を振りながら、大歓声を送っていた。

 ダイチは、黒の双槍十文字を片手に握り、革の肩かえ鞄を下げていた。ダイチの隣には黒に2本の赤線の入った仮面をつけた男がいた。

 「メルファーレン侯爵、今後のご武運をお祈りします」 

ダイチが立礼して述べると、

 メルファーレン侯爵は黙って頷いた。

 「メルファーレン侯爵、1つお願いがございます」

 「申してみよ」

 「この男は顔に大きな火傷をして仮面を付けております。この男をメルファーレン侯爵の騎馬隊に加えていただくことをお願い申し上げます」

 「名は」

メルファーレン侯爵の鋭い視線が仮面の男を刺した。その男は曲刀を腰に帯びている。

 「・・カ・・ゲ」

 その男は顔の火傷がまだ癒えぬため、発声が不自由ではあったが、メルファーレン侯爵の鋭い視線に怯むことなく静かに答えた。

 「カゲ、ついて来い」

 カゲは、メルファーレン侯爵に跪いて頭を下げた。立ち上がると道脇に繋いであった馬に跨った。

 メルファーレン侯爵は、ダイチに視線を戻すと、

 「ダイチ、魔王ゼクザール討伐戦にてまた会おう」

この魔人は、魔王ゼクザール討伐に加わるつもりでいるのか、勇敢な方だとダイチは思った。

 「ご参戦いただけるのですか」

 「無論だ。平和は自らの手で掴むもの、座して与えられるものではない」

 ダイチは、メルファーレン侯爵の生きざまに感動を覚えた。この方は、困難な道だと分かっていても、自分の人生は自分の手で切り拓くことを選択するのだろう。

 「メルファーレン侯爵、逞しく生きるそのお姿に感動しています」

と、ダイチは率直に感動を口にした。

 メルファーレン侯爵は、ダイチの瞳をじっと見て言った。

 「其方も逞しくなった。壮健なれ」

そう言うと、馬の腹に両足で合図を送った。後ろ姿が遠くなる。

 ダイチは、メルファーレン侯爵の最後の言葉が嬉しかった。メルファーレン侯爵から言われて初めて、自分の生きる目的に少しずつではあるが近づいていると実感できたからだ。

 「ありがとうございます」

ダイチの唇だけが動いた。

 ナギ王国とローデン王国の小旗が揺れ、街を揺るがすほどの大歓声の中を、騎馬隊は石畳に蹄の音を響かせながら堂々と行進していった。

 人混みに紛れて、柿色の布で顔を隠した女性が、1人の男をそっと見送っていた。

ダイチは、メルファーレン侯爵の後ろ姿を見送った。


 その翌日。

 王宮グレートフォレスト。アルベルト王子執務室。

 アルベルト王子と内務大臣エルバン・フォン・ラングエッジ侯爵が事後処理の基本方針を話し合っている所へ、軍務大臣兼近衛長官ブラッサム・フォン・ホワイト侯爵が報告に訪れた。

 報告は、ダキュルス教団を壊滅したこと及びその信者102名を拘束し、取り調べをしているとのことであった。アルベルト王子と内務大臣ラングエッジ侯爵を最も驚かせたのは、姿を眩ませていた外務大臣ルーレン・フォン・コージス侯爵を拘束したことであった。

 コージス侯爵は、王都ロドの裏街を、ふらふらと彷徨っているところを警備中の兵に逮捕されたということだった。コージス侯爵は、その記憶を失っていただけでなく、正気も失っていたということだった。

 コージス侯爵を逮捕することで、アルベルト王子の暗殺未遂事件及びナギ王国魔族侵攻に関わる主要人物が判明し、その沙汰を決する時がきた。また、アルベルト王子戴冠に伴う異動も検討された。


 アルベルト・フォレスト王子と重臣たちの会議において、軍務大臣及び近衛長官ブラッサム・フォン・ホワイト侯爵の報告に基づき、これまでの事件に対する沙汰が決定された。


 ダキュルス教団を扇動して国家転覆を企てた首謀者及び共犯者

 外務大臣 ルーレン・フォン・コージス侯爵 逮捕 爵位剥奪及びその領地没収 終身投獄

 内務次官 ピリオド・フォン・スラッド伯爵 死亡 爵位剥奪及びその領地没収


 アルベルト・フォレスト王子暗殺未遂事件を企てた首謀者及び実行犯

 軍務大臣 アレックス・フォン・フォール侯爵 死亡 爵位剥奪及びその領地没収

 王子護衛 カヒライス・フォン・ザイド 男爵 死亡 爵位剥奪及びその領地没収


 宝珠強奪犯首謀者及び実行犯

  盗賊 タジ 死亡


 続いて、アルベルト・フォレスト王子戴冠に伴う異動

  第2王妃 ローズ・グリーンフォレスト 迎賓第2別館レークへ転居

  王子 ドリゥーン・グリーンフォレスト 公爵となり元スラッド伯爵領を授与される

 

 即日布告された。


 王宮グレートフォレスト。アルベルト王子執務室。

 アルベルト王子とルーナ王女、リリー、ダイチがテーブルについている。テーブルの上にはクローが置かれ、カミューは絨毯の上で横になっていた。

 アルベルト王子とルーナ王女、リリーはガタッと音をたてて、立ち上がる。

 カミューは目を開けて3人を見た。

アルベルト王子が、

 「ダイチ殿、クロー様、カミュー様、王の三聖器の1つ宝珠の奪還への助力から始まり、王位継承を巡る事件への献策及び対応、宝珠に隠された我が父の遺志の発見、魔族侵攻による国家存亡の危機での奮闘など、その功績は顕著で讃えようのないものです。次期国王として、厚くお礼を申し上げます」

 3人がダイチに頭を下げた。 

 カミューは目を閉じた。

 ダイチは慌てて立ち上がり、

 「アルベルト王子、ルーナ王女、リリー、どうかお座りください。お3人とナギ王国の方々の祖国への愛と行動が良き結果を招いたのだと思います」

 「アルベルトの命を守り、ナギ王国の民の命をもお救いくださいました。それに、私も雪乙女として、ルーナの意志を継いで生きていく決意ができました」

金髪のルーナ王女がそう言った。

 「ダイチ様、クロー様、カミュー様、私はカガリから聞きました。魔族侵攻では2部隊が派遣されていたと。その司令官と本隊をいずれも撃退したと。その上、軍事都市ガイの民をお救いくださいました」

リリーが述べた。

 「勇敢に立ち向かったナギ王国の民の力があってのことです。犠牲となられた方へは、心より哀悼の意を表します」

 「3日後に執り行われる英霊への慰霊式典には、ダイチ殿もご参列いただけるのですか」

アルベルト王子が問いかける。

 「ええ、勿論です。その式典の2日後には、ナギ王国を立ちたいと考えております」

 「ありがとうございます。救国の英雄にご列席いただけるのであれば、英霊への慰みとなることと思います」

アルベルト王子が謝意を述べる。

 「ダイチ殿、論功行賞についてお話があります」

 「はい」

 「ダイチ殿は、本来ナギ王国の国民ではございませんが、その功績は多大であることは誰もが認めることであります。救国の英雄として侯爵の爵位とアレックス・フォン・フォール元侯爵領を受け取っていただきたいのです」

 「アルベルト王子の折角のご厚意ですが、謹んでお断りさせていただきます」

 「なぜですか」

ルーナ王女が問う。

 「私は、アルベルト王子やルーナ王女、リリーとも友人でいたいからです。爵位や領地を拝受すれば、家臣となります」

 「侯爵の爵位や領地より、友人であることを選ぶということですか・・・私の配慮が至りませんでした。ダイチ様に友人と認めていただけたことはこの上ない喜びです」

アルベルト王子が言った。

 「ですが、救国の英雄の功に報いるためにも、臣下ではなく友で結構です。是非、爵位と領地をお受け取りください」

 「では1つお願いがあります。私の願いは、富岳の里の復興を認めていただくことです」

 「今回のカガリの功に報いる証として、宝珠強奪への不問と富岳の里の復興を決めております。それに、富岳の里との友好と、我が国が科学の先進国となることは、亡き父アベイスの遺志でもあります」

ダイチは頷くと、

 「宝珠強奪については、盗賊による犯行であって、逃亡していた主犯のタジと名乗る男は、魔族との戦に巻き込まれて死亡と発表されておりました。ご配慮、ありがとうございます」

と、言うと、ルーナ王女が、

 「タジは、魔族との闘いにおいては、情報収集やアルベルト王子をお守りした大功はあるのですが、誤解であったとはいえ、宝珠強奪でナギ王国兵を多数殺めています。幸いにもカガリは1人も手にかけておりませんでしたので、事件とは無関係とすることができました」

 「アルベルト王子、富岳の里を復興し、科学先進国を目指すとおっしゃいましたが、フォール元侯爵領の一部に科学の里をつくり、科学の力を民のために役立ててはいかがですか」

 「それは、良い考えです。早速そう致します。しかし、フォール元侯爵領は名家とあってその領地は広大です。ダイチ殿は教育に熱心だとお聞きしたことがあります。そこに孤児の施設と学校を併設しましょう」

 「先の戦で孤児となった子供も多数いるはずです。フォール元侯爵領は科学と教育の都市として生まれ変わることでしょう。アルベルト王子、聡明なお考えです」

ダイチは笑みを浮かべて言った。ルーナ王女もリリーも頷く。

 アルベルト王子が、

 「ダイチ殿、救国の英雄の功に報いらなければ臣下にも顔向けができません。せめて勲章とこの国での住まい、褒賞金はお受け取りください。それから、ダイチ殿が我々との友情をお選びになってくださいました。我々もダイチ殿との友情を大事にしたいと考えていたところです。アベイスとオチャノミズ氏ではありませんが、友情の証に指輪をお受け取りください」

 「分かりました。ありがたくいただきます。この国の友に会いに来た時に、我が家があったほうが、城住まいよりも私は気が楽です。もう一つお願いがあります。王都ロドの鍛冶屋を3日間かしていただけませんか」

と言って、ダイチは微笑んだ。

 「承知しました。鍛冶屋ですね。それから、友情の証の指輪は、新しく見つかったばかりの鉱石をつけた指輪とします。ダイチ様のお役に立てるやもしれませえん」

 「新しく見つかった鉱石とは」

 「新種の鉱石で魔力を込めると、既にかかっている他の魔力を打ち消す力が生まれます。ナギ王国の第1級国家機密になっていて、父と重臣数名しか知り得なかったことです。私が次期王となったため、数日前に内務大臣ラングエッジ侯爵よりこの機密の報告を受け、この鉱石の存在を知りました。

6か月前に、この鉱石の鉱脈がナギ王国で発見され、現在は埋蔵量などの調査を進めているところです・・・3ヶ月前に、その視察で父アベイスと母グレイスは、岩盤崩落事故により命を失いました」

 「え・・・」

ダイチは思わず声に出したが、思念会話でクローとカミューに話しかけた。

 「クロー、カミュー、これってあれかな」 

 『ダイチ、あれで間違いないだろう』

 『主、あれとは何だ』

 「ナギ王国に魔族が侵攻してきた理由だ」

 『カミュー、封魔結界に守られた侵攻困難なナギ王国に、なぜ魔族が拘るのかが、分からなかったのだ。どうしても侵攻せざるを得ない理由があるに違いないと考えてはいたが、恐らくこの鉱石の鉱脈発見がその理由だ』

 「ああ、王と王妃の事故死が魔族の力に操られた外務大臣コージス侯爵によるものだと考えれば、時期もつじつまも合ってくる。魔族はこの鉱石の力を恐れ、人間の手に渡したくなかったのだ。

クロー、でも、この石には魔族が脅威に感じるほどの効果があるのか」 

 『使い方によっては、その効果は魔族の大きな脅威となる。鉱石に魔力を込めると、既にかかっていた他の魔力を打ち消す力が生まれる、ということは、魔族自身が身体強化をした魔法を消去できるということだろう。例えば、身体の硬度を高めるとか、飛行魔法とか、一時的であったとしても、それらが消去されてみろ、その間は魔族の優位性が失われる』

 『魔族の自己強化・・・我の攻撃には何の影響もないが』

 「俺たち人間には大ありだ。通常の剣による斬撃でも、その剣は折れ、魔族は無傷。飛行魔法で空から魔法攻撃してきたり、空に逃げられたりしたら遠隔武器以外では攻撃できない。この鉱石は、魔族のもつ有効な戦術そのものを無効にできるのだ」

 『我には関係のないことだな』

 「・・・・まあな」

 「アルベルト王子、魔族によるナギ王国侵攻の理由と崩落事故について、我々の考えを聞いてください」

3人にダイチ等の考えを説明し始めた。


 「ダイチ殿、ナギ王国にその鉱石の鉱脈がある限り、また魔族が襲撃してくる可能性があるということですね」

アルベルト王子が言った。

 「はい、その可能性はあると思います。ですから、それを防ぐ手立てを早急に講じる必要があると考えます」

 「ローデン王国と軍事同盟強化が必要になるということですね」

 「それも選択肢の1つだと考えます。我々もご協力させてください」

 「ダイチ殿は、これから六神獣を召喚神獣として従え、魔王ゼクザール討伐の旅にでるのではないですか」

 「はい、連絡を取ることはできます。これです」

ダイチはそう言うと、アイテムケンテイナーからヘッドセットを取り出した。

 「これはヘッドセットといって、富岳の里の科学でつくられています。カガリさんからいただきました。これなら、ジパニア大陸全土とは言いませんが、アディア山の周辺国なら連絡を取り合うことができると思います」

 3人はヘッドセットを不思議そうに見ていたので、実際に交信してみた。


 「便利な道具ですね。距離に関係なく会話ができるということですね」

と、ルーナ王女は感心していた。

 「フォール元侯爵領の一部に科学の里をつくるのでしたら、そこで対魔族兵器の開発を進めてもよいかもしれませんね」

ダイチがそう言うと、ルーナ王女も、

 「科学の先進国として、魔族侵攻に備えての武器も併せて開発していくということですね。素晴らしいです」

と同意した。

 アルベルト王子は、我の意はそこに有りと声を張り上げて言った。

 「科学の力を研究し、民の暮らしを豊かにしていく。そのための1つとして脅威となる魔族への対抗手段も開発していく。父アベイスの遺志も受け継いでおります。私の目指すナギ王国の未来が、具体的に見えてきました」

 「タジとカガリは、オチャノミズ氏が科学について書き記した『科学大百科 忍術編』で忍術が継承されてきたと言っていました。『科学大百科』は各巻や編ごとに書かれた科学全般の書なのだそうです。焼失や紛失された巻もあるようですが、これをカガリの協力を得て、残りの巻を探してみてはいかがでしょうか」

リリーが提案した。

 「それはよい提案ですね。まだ我々の知識や技術が及ばぬ科学という未来からの遺産を探し出し、この国の未来へと継承していくということですね」

アルベルト王子も満足気だった。


 王宮グレートフォレスト。来賓の間。

 夕食後。

 「アルベルト王子の話では、富岳の里を改めてカガリに与えるということで、カガリも喜ぶだろう」

 『富岳の里と親交を深めていくことは、先代アベイス王の遺志でもあるし、タジとカガリ兄妹も命がけでアルベルト王子を守り、魔族兵と戦ったしな』

クローが言った。

 「ああ、2人がいなかったら、アルベルト王子の命も危なかったと聞いている。軍務大臣には正式にホワイト侯爵がなり、コージス元侯爵の領地の半分を授与して男爵となったリリー・バレイが近衛長官になった。リリーならきっと大丈夫だろう」

 『主、雪乙女はどうするのだ』

カミューの言葉に、ダイチはクローを見て、カミューの眼を見た。

 『・・・・・』

 「・・・忘れていた」

 『主、この国に何しに来たのだ』

 「全くその通りだ。面目ない。・・・うぅ、何だか急に冷えて来たな」

 『・・・主、噂をすればだ。窓から外を見ろ』

 ダイチは来賓の間の窓に近づくと、窓ガラスが凍っていた。窓枠も凍っていて、苦労して窓を開けた。

 「雪だ・・・こ、これって、ダイアモンドダスト」

 『カミュー、あやつが来たな』

 『ああ、あやつが来た』

 ダイアモンドダストの舞う夜の庭に、黒く長い髪が靡き、白いドレスが揺れ、ふわふわと漂う淡い青の羽衣を纏った女性が浮いていた。

 「ルーナ王女、いや、雪乙女」

 庭を浮きながら移動して、雪乙女は窓から部屋に入って来た。

 『ダイチ殿』

 「雪乙女、今、貴方の事を話していました」

 『わたくしは雪乙女。召喚術士の召喚神獣となる決意でここに参りました』

 「ありがとう雪乙女、魔王ゼクザール討伐に加わってくれるのですね」

 『されど、ここに召喚術士はいませんでした』

 「え・・・私が召喚術士のダイチです」

 『いいえ、其方は召喚術士ではありません』

 『・・・・ダイチ、雪乙女の言う通りだ』

 『ほう、主、雪乙女の言う通りだ』

 「え、クローもカミューも一体何を言っているのだ。俺だよ。ダイチだよ」

 『うふふっ、ダイチ殿、わたくしは雪乙女の記憶を受け継ぎ、雪乙女となりました。ルーナ王女だった時の記憶も情も持っています。ダイチ殿、貴方の友ルーナの親愛の情でからかってみたのですよ。でも、貴方は召喚術士でないことは確かです』

 「召喚術士ではない・・・クロー、何を言っているのか教えてくれ」

 『ダイチ、自分のステータスを見ろ』

ダイチは慌ててクローのページをめくり、ダイチのステータスページを開いた。


氏名:野道 大地   年齢:25歳   性別:男性   所持金:10,160,232ダル

   種 :パラレルの境界を越えたホモ・サピエンス

   称号:ナギ王国の英雄

   ジョブ・レベル:召喚術師・レベル    5

            鍛冶特級職人・レベル  2

 体力     3758

 魔力        1(固定値)

 俊敏性     800 

 巧緻性    6833

 カリスマ性  7624

 物理攻撃力  1785

 物理防御力  2012

 魔法攻撃力  1752

 魔法防御力  2293

 生得スキル

  アイテムケンテイナー

無属性魔法

 ジョブスキル

  召喚無属性魔法:エクスティンクション

  思念会話

 神獣召喚

  整形の妙技

 特異スキル

  学び

 召喚神獣:神龍

      黒の神書

      雪乙女


 「・・・召喚術士のLvlが5にダウンしている。なぜだ・・・」

 「ダイチ殿、ジョブ名をよく見てください」

 「召喚術師・・・召喚術師に変わっている」

 『ダイチ、召喚術士がLvl.100を越えて、上級職の召喚術師になったのだ』

 『主、おめでとう。これで主の召喚神獣である我にも箔がつくというものだ』

 「召喚術師という上級職があったのだな」

 『ダイチ、まだまだ上を目指そう』

 「この上もあるのか・・・あれ、もう雪乙女が召喚神獣になっている」

 『ダイチ殿、わたくしはそのつもりでここに来たのです。そしてダイチ殿はわたくしを歓迎しました。久遠の契約は成立しました』

 「・・・・久遠の契約・・・名前の割には、本当に手続きがアバウトだよな」

 『クロー様、カミュー様、よろしくお願いします』

 『雪乙女、よろしく頼む』

 『主、名前は雪乙女でいいのか』

 「あ、名前か・・・・ルーナが1番呼び易いのだけれども・・・さすがにそれは嫌かな」

 『なぜです・・・わたくしは、ルーナでいいですわ』

 「よし、ルーナで決定だ。よろしくルーナ」

 『よろしく、ルーナ』

 『歓迎するぞ、ルーナ』

 「では、ここでクロー、カミュー、ルーナのステータスを見てみます」


氏名:クロー   年齢:0歳   性別:     所持金:0ダル

   種 :黒の神書

   称号:

   ジョブ・レベル:生活百科・レベル 47

           軍学百科・レベル 46

 体力      672

 魔力      102

 俊敏性       1 

 巧緻性       1

 カリスマ性  2063

 物理攻撃力     0

 物理防御力  2713

 魔法攻撃力     0

 魔法防御力  3107

 生得スキル

 ジョブスキル

  目的達成回答

  権謀術数

 特異スキル

  完全感知

  百科全集


 「クロー、ジョブスキルに権謀術数がついているな。Lvl.50まであとわずかだな」

 『ああ、ダイチ、今度はどうやらLvl.100でジョブ選択肢が出るようだ』

 「そうなのか、少し先だが楽しみだな」


氏名:カミュー   年齢:1002歳   性別:男性   所持金:0ダル

   種 :神龍

   称号:

   ジョブ・レベル:神龍・レベル 168

 体力     9020

 魔力     8611

 俊敏性    4105  

 巧緻性    1700

 カリスマ性 39112

 物理攻撃力  5321

 物理防御力  5926

 魔法攻撃力  7142

 魔法防御力  6996

 生得スキル

  水魔法

  風魔法

  雷魔法

 ジョブスキル

  神龍の息吹

  神龍の逆鱗

  龍神白石の力

 特異スキル

  咆哮

  神龍の加護


 「あれ、カミューは、Lvl.168と100を超えているぞ」

 『我は、Lvl.1000まではいけるはずだ。場合によってはそれ以上かもしれん』

 「破格だな。どれだけ強くなるんだ」

 『我の気が済むまでだ』

 「・・・・気が済むまでって・・・強さ追求の逆鱗状態だな。手が付けられん」


氏名:ルーナ   年齢:410歳   性別:女性   所持金:2,010,020,300ダル

   種 :雪乙女

   称号:

   ジョブ・レベル:雪乙女・レベル 51

 体力     4424

 魔力     4110

 俊敏性    1077  

 巧緻性    1101

 カリスマ性 12060

 物理攻撃力  2311

 物理防御力  3103

 魔法攻撃力  4062

 魔法防御力  4001

 生得スキル

  氷魔法

 ジョブスキル

  ホワイトアウト

  氷柱笛

  凍結の息吹

  乙女の慈愛

 特異スキル

  七変化


 「ルーナの特異スキル七変化ってなんだろうか」

 『体のを変化させられるのよ。化けたり、サイズ変化をしたりできるわ』

 「どんなものにもなれるのか」

ルーナは十尾の白狐に変化した。

 『この通り結構いけるわ。でも気体に変化とか、体温とかは変えられないわ』

 「これは、活用できそうだな」

 『さて、ルーナの時の夢、外の世界を旅して見聞を広めたいという夢を、これから堂々とわたくしが叶えられます』

ルーナは雪乙女に戻った。

 「ルーナ、何を言っているのだ。ナギ王国を、アルベルト王を守るのだろう。まさか俺と一緒に旅をするつもりなのか」

 『当り前のことをお聞きになってどうするのです。ダイチ殿は召喚術師。わたくしは召喚神獣よ。主のダイチ殿をお守りしなくてどうするのです。

 それにアルベルトは、もう大丈夫。わたくしも弟離れしないといけませんし。いざとなればヘッドセットで連絡を取ることもできます。

 この機を逃さず、わたくしの夢の実現です・・・いえ、魔王ゼクザール討伐です』

 「ルーナ、いきなり自由過ぎますよ・・・・その発言は」


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