5ページ 殺人鬼①
誰かが目の前にいる。
何かを刺している。
「やめて。やめて。やめてぇえええええええええええ」
女の叫び声が響く。
「エリカ・・・」と男の声がした。
「は・・・・」
目を覚ましたネモフィラはベッドから起き上がる。
「また、夢・・・」
管理人は夢を見ないのに、また。
金太郎と浦島太郎は回収したが、かぐやと桃太郎は逃してしまった。
それにかぐやの言葉が気になる。
「私たち、キャストは登場人物に合った魂。つまり大半が人間だってことよ」
どういうこと。
キャストは登場人物にあった魂。人間のキャストなら人間ということになる。
人間をキャストから守るために本に戻して図書館で管理している。
キャストも場合によっては人間だった者もいる。
これが真実だとしたら、なぜ隠すだろうか。
分からない。
これが悩みというものなのか。
「おやおや、お悩みですか~い」
誰かと思えば、膝の上にあのシマ猫だった。
「まだおまえか・・・」
「なになに、聞きますぜ」
首をひねて猫は言う。
「話すことはない。それよりおまえの正体を教えなさいよ」
猫はのんきに足を伸ばす。
「う~。まだおしえな~い」
「教えない?」
「君も自分の正体を考えたら」
「正体って・・・」
言葉を詰まる。
「ふ~。まあそのうち分かるか~」
「そのうちって・・・」
ドアからノック音が聞こえたので、ドアをみたネモフィラ。
「入るぞ」
チャールズの声がした。膝の上を見るが、もう猫はいなかった。
「あ、うん」
チャールズは部屋に入る。
「任務だ」




