4ページ 日本童話①
最近、考えることが多くなった。
自身のことにも。キャストのことにも。
ピノキオのあの発言と行動が気になって仕方がない。
「フィラ」
チャールズの声に気づく。
「本当に大丈夫か?」
「そんなに心配しないでよ」
「もう現場なんだ。警戒しろ」
「うん」
今、日本の嵐山にいた。
竹林で広がっている。
気配を感じる。目的のキャストが近くにいる。
仕事に集中しなければ。
背後に気配。
チャールズがネモフィラの背後に飛び、剣で受け止める。
それは剣を持った男だった。
額に桃の印を描いている布を巻き、和服を着ていた。
フィラは大ハサミで振ろうとしたが、間を割るように何かが地面に叩く。
繋がっている刃だった。
刃は横に迫ってくる。
大ハサミで受け取る。後ろに跳ばされる。
足を広げて勢いを止めるも、また背後に殺意を感じる。
「鉞担いで金太郎!」
大きいオノを下ろされる。
銃声が鳴る。
オノが弾く。
その隙を狙って、ネモフィラは腹に大ハサミを振るうも、大男の背後から刃が迫るのが見えた。
すぐに距離を取る。
「大丈夫か」
チャールズと合流する。
「どうにか」
「バカ。声を上げるなって!」
サムライが言う。
顔を上げれば、急に体が寒気を感じた。
サムライが言った大男の姿が異様だったからだ。
筋肉質な体に赤い布一枚だけだった。
あの言葉。斧。体の特徴を考えると、該当するキャストは一人だけ。
日本童話の一つの『金太郎」
だとしても。
「気色悪い! 」
その場にいた者が固まった。




