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図書館の管理人  作者: 白崎詩葉


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3ページ 木の人形③


「させない!私たちのターゲットよ!それにあんたもキャストでしょ」


 ネモフィラは構え直す。


 女は、ため息をつく。


「やっぱり見逃せてはくれないのね」


 チャールズが銃を構えるが、後ろに剣を振り、金の杖を受け止める。

 

 もう一人いた。

 頭に白いターバンを巻き、少し褐色かかった男だった。

 おそらくこの男もキャスト。

 このキャストも力量が違う。


「バレたか」


 男はチャールズを蹴る。


「チャールズ!」


 ネモフィラは叫ぶ。


「おい!離せよ!」

 

 ピノッキオが女に脇に抱えて逃げる。


「待て!」


 ネモフィラは追いかける。




 ネモフィラは、女とピノッキオを追いかけていた。木の枝を渡って飛んでいった。


「どこに?」


 当たりを見回しても森で視界が狭くなり、探しにくい。

 落ち着いて。

 魔力を感じれば、分かる。

 一旦、落ち着いて、集中する。

 西の方向に魔力を感じる。2つ。

 いた。

 大ハサミを大きく振り、衝撃波を放つ。

 あの衝撃波で倒したとは思えない。

 一気に距離を詰める。

 煙が晴れ、女の姿が見えた。

 女に大ハサミを下ろす。

 女は腰のガラスの鎖の形を剣に変え、大ハサミを受け止める。

 その衝撃で周りの木が倒れていく。


「よし、僕は逃げようと」


 離れたところにピノッキオがいた。

 回復したのかピノッキオはその場から逃げる。


「おい!逃げるな!」と言いながら、女は、ガラスの剣を大きく振り払う。ネモフィラと女は、距離をとる。


 見た目から、ガラスの靴。ガラスを操る。このキャストの正体は分かった。


「あんた、シンデレラでしょ?」



『シンデレラ』

 シンデレラは、継母と連れ子である姉たちに日々いじめられていた。

 舞踏会に開かれるも、ドレスがなく行くこともできなかったが、魔法使いによりガラスの靴を履き、綺麗なドレスを着て、舞踏会に行った。そこで王子と恋に落ちる。

 12時の鐘がなり、魔法が解けるもガラスの靴だけが残った。

 ガラスの靴を手篝に王子は探し、妃にしたという物語。



「シンデレラは、キャストのまま保護されていることになっているの。キャストたちを集めているってね」


「できるの。私、結構それなりに強いけど」


 シンデレラは見下ろす。


 キャストは地名度で魔力の度合いが変わる。


 Bランクは国内でも知名度が少なく。

 Aランクは国内中に知り。

 Sランクは世界中に知っている。


 知られているほど、キャストの魔力は増す。


「有名だもんね。けど、負ける気はないんでね」


ネモフィラはシンデレラに大ハサミを向ける。


「私もよ!」


 シンデレラもガラスの剣をネモフィラに向ける。

 大ハサミとガラスの剣で繰り広げる。

 Sランクなだけある。

 今までのキャストと違う。

 油断したらやられる。

 ネモフィラが大ハサミでガラスの剣を受け止めた時だった。

 ガラスの剣が破片になる。ガラスの破片が向かってくる。大ハサミで顔をガードする。腕や体に破片が切りつける。

 以前のように、痛みを感じない。

 戦える。

 だか、目の前にシンデレラがガラスの剣をネモフィラに振り下ろした時だった。


「えっ?」


 シンデレラが唖然した。

 分からないが、その隙にネモフィラは2本に分けた大ハサミを払う。

 シンデレラは、すぐにガラスの剣で2本の大ハサミを抑える。

 シンデレラを飛ばし、木にぶつける。

逃がさないために、片ハサミを投げる。

 その時だった。


 横から火の鳥が片ハサミにぶつかる。


 火の鳥?


 片ハサミは離れていく。


 その時、シンデレラの前に帽子を被った男が突然現れた。

 男はシンデレラの腕を握り、シンデレラと共に消える。


「逃げやがった」


 あの男もキャストだか、魔力の力量を感じるとSでもAランクでもない。

 見た目からの特徴から見ても検討がつかない。


 シンデレラは捕獲するべきだったが、Sランク相手では簡単にいかない。

 けど、いまは、ターゲットであるピノッキオを追いかける。



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