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短編集

いつかまた、君に逢えるなら

作者: 桜橋あかね
掲載日:2023/05/06

俺の彼女が死んだ。

元彼に、見つかって……


どうして、俺が居たのに。


泣いても、泣いても。

お前の笑顔が見れない。


……いつかまた、君に逢えるなら。


▫▫▫


「ねえ、創多(そうた)。起きてよ」


誰かの声が聞こえる。

そして……揺さぶられている。


(………っ!?)


俺は飛び起きる。


日が暮れる砂浜と、彼女――


「……実千華(みちか)、お前死んだんじゃねえのか」


「何よ、物騒な事を言って」

実千華は、そう言って笑う。


何かが、おかしい。

そう思って俺は携帯を見る。


それは、あの日。

実千華(かのじょ)が死んだ日。


(そうだ、俺ら……)


夕方、海辺で散歩をしていたんだっけ。

で、その帰り道に襲われて―――


「……ねえ。『死んだんじゃねえのか』って、どういう事?」

ふと、彼女が聞く。


多分だが、俺は何かのタイミングで『この日』にタイムリープをしている。

……もしかして、『彼女を救ってくれ』って事じゃねえのか?


「ねえってば!」


「……!!すまない」


この事は、実千華に言わないでおこう。

「この後、どうしようかって思ってな」


「あれ、近場のレストランで食事をするって言ってたよね」


そうだ、そうだった。


「それじゃ、行こうか」

俺が言うと、彼女は頷いた。


▪▪▪


食事を済ませた。

あの時は感じていなかったが、誰かがずっとつけているような気がする。


「……じゃあ、私これで帰るね」

実千華がそう言う。


「待て、実千華」


行こうとする彼女を、俺は引き止める。


「どうしたの、創多」


「今日は俺が家まで送り届けるよ。一人じゃ心配だしな」

そう俺が返すと、彼女は笑顔を見せる。


「そっか。じゃあ、行こっか」


▫▫▫


そのまま、何事もなく路地裏に入っていく。


「ここ、一人じゃ怖いんだよねぇ」

ふと彼女が呟く。


「そうだな……」


その時、背後から誰かが来るのが分かる。


(……!?)


俺は振り返ると、そこにはアイツが―――






「……ねえ、創多。何であの時、私を庇ったのよ。ねえ、起きてってば……」

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