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第13話 宝物庫/ヒメカ

 【王室内】


 王室内には私と国王であるお父様と二人だけだ。


 私に見せたいものって一体なんだろう?

 私が不安そうな表情をしているとお父様がニコッと微笑みこう言った。


「ヒメカ、忙しいところ急に呼び出してすまないな」


「い、いえ、そんなことは……」


「実はお前に見せたいものがあってな。その見せたいものは『宝物庫』にあるのだが、そこには国王しか入れないという掟があるんだよ。しかし次の後継者が結婚、もしくは20歳になれば入ることができ『この国の全て』を理解し、国の平和のために身を捧げるという掟もあるんだ」


 宝物庫の存在は知っていたけど、そこには『この国の全て』がわかる何かがあるのね……でも表現が曖昧過ぎて逆にとても不安だわ。


「不安になるのも無理はない。しかし先に言っておくが『この国の全て』いや『この大陸の未来』を知った時点でヒメカは今以上に不安になるだろう。でも心配しなくてもいい。後で説明はするが私もヤーマ連合国国王としてムーア大陸の人間として十数年前から『手は打ってある』から」


 十数年前からお父様は何か手を打っている?

 本当にどういうことなのかしら?


 私の不安は大きくなるばかりだった。



 【宝物庫内】


 噂でしか知らなかったこの国の『宝物庫』


 まさか王室の壁に隠し扉があっただなんて……


 扉の前にはコンパクトな電動昇降ボックス(エレベーター)の入口があった。それに乗り宝物庫まで直接行けるみたい……


 それにしても電動昇降ボックスに乗っている時間が長いけど、一体どれくらいまで下りているんだろう?


「宝物庫はこの国の地下1000メートールにあるから結構時間がかかるんだよ」


「えっ!?」


 ってことはこの国は宮殿から一番下の都市まで2000メートルあるから……3000メートルも下りてるってこと?


「お父様、宝物庫までの出入り口というか行く方法はこれしか無いのですか?」


「ああ、ないな。あえてそうしている。他の誰にも宝物庫の場所を知られるわけにはいかないからね」


 あれから何分経ったのかしら? ようやく到着したみたいだけど……


 電動昇降ボックス内にあるランプが点灯し到着を知らせてくれている。


「さぁ、着いたぞ」


 お父様が言うのと同時に電動昇降ボックスのドアが開き外から明るい光が入ってきた。少し眩しかったので私は手で目を隠してしまう。


 そしてゆっくり手を目から離すと私は息をのんでしまった。


 目の前には長い大砲が装着されている大きな乗り物や機関銃らしき武器が装備されている鉄輪車によく似た乗り物が幾つもあり、壁にはこの国の兵士達がよく使用しているロケットランチャーに似た物が何十機も立てかけられている。しかしどれもとても錆びていて現在は使用できるとは思えない状態だ。


「こ、これは!?」


「この大きな大砲がついているものは戦車というんだ」


「センシャ……?」


「ここにあるもの全てがこの国の『建国の祖』と呼ばれている『謎の種族』のものなんだよ。だから2000年、いや細かく言えばもう2045年も前の兵器になるな」


 2000年もの前にこんな近代兵器が……


 だからこの国は大陸の中でも一番技術が発達しているんだということが自分の目で実物を見て心底理解できる。


 それに本当は今以上の技術だって開発できるのに『建国の祖』達が定めた『掟』によって縛られているんだということも……


「さぁ、奥へ行こう。ヒメカに見せたいものはこれらの兵器以外のものなんだ」


「は、はいお父様……」


 宝物庫の奥へ歩いていくと大きな書棚が壁一面にありたくさんの書物が並んでいた。ただほとんどの背表紙に書かれている文字は今まで私が見たこともない文字で何て書いているのか全然わからない。


「驚いただろ? ここにある書物は私もほとんど読めないんだよ」


「え? そ、そうなんですか?」


「ああ、そうなんだ。かろうじてヤーマ語だけで書かれている書物だけは読めるが、その他の文字は全て『謎の種族』達が使用していた文字で書かれているからね。でも心配しなくてもいい。私達にとって一番大事な書物はヤーマ語に訳されているから」


 お父様はそう言うとヤーマ語だけで書かれている書棚に案内してくれた。するとその一角に小さな鍵付きの箱が置かれている。


「お父様、この箱は何でしょうか?」


「この箱の中に一番ヒメカに見せたい書物が収まっているんだ。まぁ、私が口で説明することもできるが誰が聞いているか分からないからね。だから直接ヒメカの目でこの書物……『予言書』を読んでもらいたい……」


「よ、予言書!? そ、そんなものが存在するなんて……」

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