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ミッション1:チャイルドオークション事件(5)

少し間が空いてしまい申し訳ありません。

更新しました。

今回は夢姫のターンです。

街に出た夢姫は何をするのか?

楽しんで頂けたら嬉しいです。

(14)


スタタタタ、スタッ、タタタッ、ターン

ヒュッ、タン、ヒュッ、タン、ヒュッ、タン、、スタッ


「ふぅ、着いたにゃ。」


舞姫まきやしきを飛び出した夢姫ゆきは、家の屋根やビルの屋上を駆け抜け、目的地に到着した。


街の中央にある時計塔。

ロンドンのビッグ・ベンをして造られた5階建てのビルくらいの高さのそれは、この街のシンボルタワーになっている。


時計塔は舞姫まきの実家の持ち物だがメンテンスは光姫みきが、その他の管理や掃除はアウィスとキャンテがになっている。

時計塔には街を一望いちぼうできる展望デッキがあるが一般利用は不可になっていて、いつしか猫たちのたまり場になっている。


「よっこいにゃ。」


4面が東西南北に面している展望デッキを拠点に、夢姫ゆきが準備を始めた。

下ろしたリュックを開け、分離して入れられた銃のパーツを取り出して組み立てていく。


スナイパーライフルの「マクミラン TAC-50」、のエアガンを改造したもの。

舞姫まきの銃と同じで電撃弾を発射する。

ただ、射程距離は約1キロメートルが限界なので、それほど遠くには届かない。

組み立てていると、


にゃにゃ〜〜〜ん


遠くから猫の鳴き声が聞こえてきた。


「しまっにゃ、もう始まっちゃったにゃ。」


慌ててスコープだけ持って、声のした西側の手すりに近付いた。


にゃ〜ん

 にゃ〜ん

  にゃ〜ん


猫から猫へと鳴き声リレーで場所を知らせてくれている。

その場所をスコープで覗き見ると全身黒づくめ、目出し帽で顔を隠した男の姿が見えた。

暴れる男の子の口を押さえ、抱きかかえて車に近付いている。


「うにゃ、間に合わなかったにゃ。」


予想より早く行動を開始した誘拐犯を阻止できなかった。

落胆の表情で成り行きを見ていると、男の目の前スレスレを黒い物が通り過ぎた。


(15)


「暴れるな、ガキぃ!」


怒鳴りながら全身黒づくめ、目出し帽で顔を隠した男が、男の子 (推定6歳)の口を押さえて抱きかかえている。


うー、うー


男の子はうなり声を漏らしながら全力で手足をバタつかせ、のがれようと暴れている。

それをものともせず男は停車して後部のスライドドアを開け放って待っている黒いワゴン車に近付いていく。


あと2歩。

という所で目の前を、


ヒュッ


と黒い物がすごい速さで通り過ぎた。


「な、なんだ!?」


突然の出来事に男は腕の力をゆるめてしまい、暴れていた男の子が落ちていく。


「しまっ、、。」


ドサッ、シュッ


慌てて下に目を向けると、大きな白い物が男の子を乗せて逃げていくのが見えた。


「え!?」


何が起きたか分からず思考停止し、目で追いながら固まっていると、


ポー、ポー、ポー


突然、大音響で妙な音が響き渡った。

その音に引き寄せられるようにざわめきが近付いてくるのを感じた。


「おい、何してる!

 逃げるぞ!」


ワゴン車の中からの呼び声に、


「す、すまん。」


びながら焦り気味に男が車に飛び込むと、ドアを閉めながら急発進して夜の闇に消えて行った。


(16)


子供を背中に乗せて逃げた白猫ひめさまは大通りに出た所で子供を下ろした。

その時、


「・・・くん!」


慌てた女性の声が響いた。

その声に反応して、


「あ、かあさん!」


男の子が元気な声を返した。


んなーーーお


白猫ひめさま一鳴ひとなきすると男の子から離れていった。

その背中に、


「ねこー、ありがとー!」


男の子の声が届き、


んなーーーお


鳴き声で返して、路地裏に入って行くと、


夢姫ゆきさま、こちら阻止そししたでありんす】


夢姫ゆきに連絡を入れた。


(17)


夢姫ゆきさま、こちら阻止そししたでありんす】


夢姫ゆきのイヤホンマイクに白猫ひめさまから連絡が入ってきた。


「はにゃぁ〜、助かったにゃ。」


白猫ひめさまの報告に安堵あんどしていると、


【それではあたいは南方面に向かうでありんす】


と伝えてきた。


「わかったにゃ。

 よろしくにゃ。」


返した夢姫ゆきは急いで銃の組み立てを再開した。

準備が整い、少しののあと、


にゃにゃ〜〜〜ん


鳴き声が聞こえた。

夢姫ゆきは声のした方、北側の手すりに向かった。

声のリレーがみちびいてくれた方に銃を向けスコープを覗く。


先程と同じ黒づくめの男が女の子を抱きかかえて車に近付いていた。


「今度は間に合ったにゃ。」


つぶやき、男に照準を合わせる。

夢姫ゆきの位置からだと男の背中が見えていた。


「んにゃ〜ふっ、んにゃ〜ふっ。」


深呼吸し、抱かれている女の子に影響が出ないようしっかりと狙いを定める。

銃には固定用の足が付いているが、手すり越しだと使えない。

なので、しっかりと銃を体に付けて固定し、


「にゃっ。」


呼吸による体の揺れをふせぐ為、息を止めた。

そして銃がブレないよう引き金を握るように、引きしぼった。


パーーーン


銃からき出された弾丸が、男の尻に命中ヒットした。


パリパリッ


「うわっ!?」


尻に小さな衝撃としびれを感じ、男が驚いて女の子を手放てばなした。


(18)


解放された女の子 (推定5歳)はお尻から落ちて、


うわーーーーーん


驚きと痛みで泣き出した。


「なんだ今のは!?」


尻をさすりながらいぶかしんでいると、泣いている女の子の周りにいつのまにか数匹の猫が近寄ってきていた。

猫たちが敵意に満ちた目で威嚇いかくしてくる。

それはまるで、女の子を守っているかのように見える。


「なんだ、この猫どもは!?」


少しひるみながらも女の子を確保する為、猫を蹴り飛ばそうと足を振り上げた時、


「がぁっ。」


今度は腰の近くに衝撃としびれを感じ、動きを止めた。

その時、


「・・ちゃん、どこなのー!」


悲痛な女性の叫び声が聞こえてきた。

その声を聞いた女の子が、


「ままー、ままーーーっ!」


大声で叫びだした。


「おい、あきらめろ!

 乗れ!」


車の中から男の叫び声が聞こえた。


「くそ!」


き捨てるように発した男が慌てて車に乗り込むと、急発進して去っていった。


(19)


「よっしゃにゃ。」


2発目が男の腰近くに命中ヒットしたのを確認した夢姫ゆきは、歓喜かんきの声を発し、小さくガッツポーズを決めた。


女の子が母親に保護されたのを確認すると、手すりから離れた。

どの方角にも移動できるよう中央に戻った夢姫ゆきは、


「ふぅ、2つ阻止できたにゃ。

 たしかあと3つだにゃ。」


つぶやきながら、少しリラックスしていると、


にゃにゃ〜〜〜ん


にゃにゃ〜〜〜ん


にゃにゃ〜〜〜ん


ほぼ同じタイミングで3方向から鳴き声が聞こえてきた。

如何だったかにゃ?

にゃぁの活躍楽しんでくれてたら嬉しいにゃ。

ちょっとダメっぽい事もあったけど、みんなと連携して何とか乗り切ったにゃ。

なんて思ってたらにゃ!?

次回もにゃぁの活躍に期待してほしいにゃ。

お楽しにゃ〜。

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