ミッション1:チャイルドオークション事件(4)
長らくお待たせしてしまい、申し訳ありません。
更新致しました。
今回はちょっと銃関連の説明多めなので興味のない方は、その辺さらっと流して頂ければと思います。
楽しんで頂けたら嬉しいです。
(12)
「にゃぁ、お腹いっぱいにや。」
夕食を終え、部屋に戻った夢姫は窓を少しだけ開けるとソファーの上で丸くなった。
満腹感から眠気を感じ、それに抗う事なく、
「ふにゃぁ、ちょっと眠るにゃ。」
あっさり夢の世界に旅立った。
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30分程たった頃、
ぺし、ぺし
ぷにっとした感触の何かに顔を叩かれ、目を覚ました。
「にゃふぅ〜、もう時間にゃ?」
「にゃ〜う。」
ぼやっとした顔であくびして問い掛けた夢姫に、白いシャム猫のてぃあらが声を掛けた。
「んんにゃぁ〜〜〜。」
ソファーの上で猫っぽく背中を伸ばした夢姫は窓に近付いていった。
その足元に寄り添うように てぃあら が付いて行く。
夢姫は窓の下に置いていた少し大きめの長方形のリュックを背負って靴に履き替えると、
「それじゃ、行くにゃ。」
てぃあら に目を向けて声を掛け、
「にゃん。」
返事するのを確認して、窓から外に出ていった。
(13)
夕食後、リビングに移動した舞姫は、
「また誘拐のニュースですわ。
これも関係してそうですわ。」
ニュース番組を観ながらティータイムを過ごしていた。
右手にティーカップ、左手は、
【ふぁ〜、きもちいいでありんす〜。】
舞姫の太ももに顎をのせ気持ちよさそうな声を発している白猫の背中をなでていた。
「白猫、もふもふで最高ですわ。」
白猫。
名前は”ひめさま”。
”ひめ”さま、ではなく”ひめさま”。
光姫が造ったサポートアニマロイドの1体。
マスター設定は舞姫になっている。
ベースモデルはメインクーン種の白猫。
体長1メートルちょい(尻尾含まず)。
その体にはいろんな機能が。
詳細は活躍する時に。
体毛は本物以上にふわもふで、最高の手触りになっている。
【んな〜、至福でありんす〜。】
「それは良かったですわ。」
ご満悦な白猫に目を向けて返す舞姫。
そんなまったりタイムをしばらく続けていると、
「失礼致します。
舞姫様、夢姫様がお出掛けになられました。」
開け放たれた入り口から入ってきたアウィスがお辞儀のあと、報告した。
「ありがとうですわ、アウィス。
白猫、申し訳ありませんがフォローをお願いしますわ。」
舞姫に声を掛けられた白猫が、
【はぁ、、仕方がないでありんす。
マスターのお願いは断れないでありんす。】
至福タイムを名残惜しみながら、しぶしぶ壁の猫専用出入り口から出ていった。
その姿を見送りながら、少し思案した舞姫が、
「アウィス、”ひめまる”も行かせてほしいですわ。」
声を掛けた。
”ひめまる”
梟型アニマロイド。
体長20センチで体色は黒。
隠密行動に特化している。
「承りました。
”ひめまる”を出動させます。」
答えるアウィスに、
「わたくしは下に行ってますわ。
何かあったらそちらにお願いしますわ。」
伝えると、
「承りました。」
返事して一礼したアウィスがティーセットを持って部屋を出ていった。
その姿を見送った舞姫は、
「光姫さんも夢姫さんも動いておられますわ。
わたくしも今出来る事をしておくのですわ。」
ひとり言ちながら、地下に下りていった。
トレーニングルームに入ると、壁際の作業台のイスに腰掛けた。
台の上には先程のトレーニングの後に置いた愛銃サンダとガイラあった。
「しっかりお手入れしないとですわ。」
言いながら舞姫は銃の手入れを始めた。
サンダとガイラ。
モデルガンショップで見かけ、一目惚れしたもの。
そして識別名に”SAKURA”が付いていたのが決めてだった。
それを光姫が舞姫専用の銃に改造したのだ。
「いつ見ても素敵ですわ。」
うっとりしながら布で丁寧に拭いていく。
さらに分解出来る部分を外し、動きのある部分を油を含ませた布で拭いて馴染ませていく。
ベースの銃は、S&W社のM360J SAKURA。
回転式型の小拳銃。
ブラックモデルをサンダ、シルバーモデルをガイラと名付け愛用している。
元に戻した銃をホルスターに収め、壁に目を向けた。
壁は一部が棚になっていて、普段使わない銃が数丁置かれている。
その中から1丁を手に取って、充電済の電池を装填した。
銃を握って引き金に人差し指を添えると、指静脈認証でロックが解除されるようになっている。
※他の銃も同様
「今回は、これが必要になるかもしれませんわ。」
そんな事を呟きながら弾倉を抜き出し、弾を入れていく。
入れ終えると引き出しから予備の弾倉を3つ出して、それにも弾を入れていく。
※本来は弾倉を差し込んだ後、スライドさせて初弾を銃の中に装填し、弾倉を抜いて弾を1つ入れる。
こうする事で1発余分に撃てるようになる、んだけど今回は練習なのでやっていない。
取った銃はミニラと名付けられたコルト社の「.25オート」のブラックモデル。
主に女性がハンドバッグ等に忍ばせて護身用に使用する小さな銃だ。
舞姫は弾を入れた弾倉を戻した銃と予備弾倉を持って立ち上がり、射撃練習用の小部屋に入っていった。
エアガンを改造したものなので、そもそも殺傷力はない。
作戦行動の時は光姫特製の電撃で麻痺させる特殊弾を使用している。
けれど練習の時は普通のゴム弾を使用している。
予備の弾倉を小テーブルの上に置き、練習場の真ん中に立つと銃をスライドさせて初弾を装填し、
「いきますわ、ミニラ。
モード1開演、ですわ!」
楽しそうな声を発した。
ガコン
床から的が1つ、舞姫の間近、背後にせり出した。
※的は1〜3個を無作為に組み合わせて出てくるようになっている。
その気配を察知し、
くるっ
と体を捻って銃口を的の中心に押し付け、
パン
撃つ。
的が後に弾かれて倒れ、次の的が2つ同時に左右にせり出した。
円を描くような優雅な動きで向きを変えながら、
パン
パン
撃つ。
最後に3つの的が前2後1でせり出し、
パン
パン
パン
撃つ。
「ふぅ、少し優雅さが足りませんわ。」
呟きながら小テーブルに近付いた舞姫は弾倉を差し替え、用意した弾が尽きるまで繰り返した。
「久しぶりでしたが、馴染んできましたわ。」
言いながら作業台の戻ると、銃を3部分 (上部、下部、弾倉)に分解し、組み立てた。
「んー、少し手際が悪いですわ。
もういちどですわ。」
そんな事を呟きながら、分解・組み立てを5回ほど繰り返した。
「いい感じに手慣れてきましたわ。」
言いつつ、ふと時計に目を向けると23時を少し過ぎていた。
「もう23時を過ぎてますわ。
そろそろ休まいないといけませんわ。」
舞姫は翌日も学校には行かないといけないので、大急ぎで作業台の上を片付けて1階に戻った。
そして、さっとシャワーを浴びながら、
「朝は戻った夢姫さんをお風呂に入れないといけませんわ。」
とか考えていた。
舞姫は起きる時間とお風呂の準備をキャンテに指示してベッドに入った。
そして目を閉じると、あっという間に夢の世界に誘われた。
今回から予告?をするらしいですわ。
出演者持ち回りらしく、まずはわたくしからですわ。
今回はわたくしのサンダとガイラ、そしてミニラへの愛をわかって頂けて良かったのですわ。
そして次回は夢姫さんのお話ですわ。
夜の街に向かった夢姫さんが、あとは秘密ですわ。
それでは次回も必ず読むのですわ。