なろうで最近流行りの小説の登場人物があまりにもバカ過ぎる
なろうで最近流行りの小説に登場する登場人物があまりにもバカ過ぎる。
普段エッセイなんて書いたこともなく、またこれからも特段書く気はないのだが、少し時間も空いていて字を書く機会に恵まれたので筆の代わりにスマートフォンを手に取った次第。
最初に一言断っておくとすれば、これから書くことは別に特定の人だとか、ものだとかといったものをバカにするために書いているわけではないということである。
元より人のことをどうこう評価できるほどたいした人間でもないので、筆者が書いたことはまあネットの海に阿呆なことを言っている人が一人いるな、くらいの気持ちで読んでくれるとありがたい。
こんな見え透いた予防線をなぜ最初にはるかと言うと、それは偏にこれから書く内容が小説家になろうに散見される小説、または読者に対する批評、人によっては馬鹿にしてるだろお前!と取れる内容に他ならないからだ。
まあ冒頭一行目で既に書いてしまっているので今更かもしれない。それに、筆者の言いたいことの九割は最初の言葉で言い終わっている。これから続く文章は、それらの補完とも言える様な、ただの筆者の愚痴のようなものである。
筆者は暇な時間に小説家になろうに投稿されている小説を読む人間である。それも別に自分好みの小説を検索をかけてまで読む、といった類の人間ではなく、週間やら月間やらのランキングから適当に探し出して読む程度のライトユーザーだ。
そんな筆者がここ二、三年程度の間で思ったことは、兎にも角にも「登場人物の頭が悪すぎるのではないか」ということである。
異世界転生物といえばなろう系、のように感じられる風潮がある昨今。小説家になろうのランキングに並ぶのは体感九割は異世界転生物である。その中でもここ数年流行っているのが所謂「追放」「ざまぁ」「成り上がり」「婚約破棄」といった内容のものである。まあそれにプラスして「ゲーム知識で無双」系のものも入れてもいいかもしれない。
まあ小説家になろうのユーザーでこれらの話の概要を知らない人は稀だと思うが、あえて掻い摘んで説明すると、これらの話は簡単に言えば無能(だと思われていた)主人公が追放され、追放された先で「覚醒」だのなんだのして成り上がり、追放してきた側をやり返したり、破滅させたり、または勝手に追い込まれていくのを見たり、みたいな話だ。または悪役令嬢(設定上の話に過ぎないが)が、婚約者から婚約破棄を告げられるが、実は令嬢が有能で、婚約破棄を告げた側が破滅していく、というような話でもある。
ランキングに並んでいる小説の大半は、今の簡単な説明をアレンジすればあらすじが書けてしまうだろう。
まあそれは言い過ぎにしても、要するに今のランキングは似たような話が大量に並んでいる場所になっている。
似たような話がランキング並ぶこと自体は、筆者としては別にどっちでもいいのだ。人気の話の構造なのだから読まれやすいのだろうし、事実面白いと思う作品があるのも確かで、だからこそ筆者も暇な時にランキングを見ていたりするのだが。
だが、だからこそ言いたい。面白い話の構造なのだから、しっかり書けば面白くなることはわかっている。だからこそ声を大にして言いたい。
小説の登場人物、バカすぎやしないか?
と。
例えば追放、ざまぁ系統の構造の小説だとしよう。
主人公が「ハズレスキル」を持っているとかで無能扱いされ、所属していたパーティなり団体なりから追放されるが、追放された先で覚醒する、みたいな話。
仮にそのハズレスキルが主人公固有のスキルだった場合、普通もっとしっかり調べないか?
だって主人公しか使えないんだよ?スキルを使った結果がどれだけショボくても、主人公にしか使えないスキルなんだよ?
前例のないスキルだよ?
普通もっと徹底的に何ができて何ができないのかとか調べませんか?
仮にそういう考えすら浮かばないど田舎の農村とかが舞台だとしたら、そもそも無能扱いされることもないと思うし。
例えば、主人公のスキルがありふれたスキルとかで、物語でいう冒険者みたいなのに向いてませんよ、というようなスキルだったとして。話の都合上主人公はスキルが覚醒するわけだから、そのありふれたスキルには覚醒する余地があるわけで。まあありふれてなくてもそれは変わらないけれども。じゃあ長い人間の歴史上、そのありふれたスキルを持った人が一人も活躍しなかったのか?とか、覚醒しなかったのか?と。
大勢いるうちのたった一人っていうのは確かに主人公感出るけど、主人公より過酷な状況に陥ってる人なんてたくさんいるだろうし、その人たちが一人も覚醒せずに一生を終わるなんてある?って考えてしまうわけで。
そういう事情とかもまったく考慮せず「追放だ!」とする側も、されるまで成長できなかった主人公もバカなのか?と思う次第。
ゲーム知識で無双系、の物語もそうだ。
なんやかんやあって主人公がゲーム世界そっくりな異世界だったりなんなりに転生する。そこでゲーム知識で現地の人からしたらありえないような効率で成長して無双していくという話といった流れの話だ。
ぶっちゃけ、現地の異世界人無能過ぎませんか?と。
仮に転生した主人公がゲームのトッププレイヤーだったとして、じゃあそのゲームをプレイしてたのは長くても十年くらいだろうか?
たかだかゲームの世界で十年頑張った程度の人間が、何百年何千年と積み重ねてきた世界の人間を置いてけぼりにできるほど無双できるのか?
ゲーム知識を一から十まで全て覚えたとして、現実その世界に生きてきた人間よりも滅茶苦茶優位に立てるって普通に考えておかしくない?じゃあその世界の人間は何百年何千年下手したら何万年とは積み重ねてきた歴史の中で、何してきたのさ。たった数年で攻略情報があふれかえる程度のゲームの世界感で、その積み重ねてきた時間で情報は得られなかったのか?とか、得る努力はしなかったのか?とか。
ゲームと違って死んだら終わりだから情報が集められなかった、と書いている作品もあったが、普通逆じゃないか?ゲームと違って死んだら終わりだから必死に情報を集めるものなんじゃないの?
これ系の話を読むと、そんなことを考えてしまう。
あくまで今のは例え話で、そういう事情も鑑みてしっかりしたキャラ立てとストーリー展開で面白く組み立てている作品もたくさんあるのは確かだ。だが一方で「追放」「ざまぁ」のストーリーテンプレートや、ゲーム無双系のテンプレートに乗っかろうとして、キャラの魅力を投げ捨てている作品があるのも確かなのだ。
婚約破棄物とかもそうだろう。
長々とは書かないが、婚約破棄する側の頭の悪さが目立つ作品がやたらと目につく。ちょっと考えればありえないだろうということを平気でしでかす登場人物達に、それを止めない周りの人間たち。
物語は好きに書いたらいいと思うし、登場人物達が突飛な行動をとってももちろん構わないとも思う。でもそれは「普通に考えたらこんなことしないだろ」ということを唐突にさせていいことだとは思わない。
あくまで現実的思考の下地があって、このキャラはこういうことを考えてこういう思いで行動しているのか、という積み重ねを経て、じゃあこのキャラならこの場面でこういう行動をさせよう!と現実ではできないようなことをさせるものだと、個人的には思うのだ。
何も積み重ねが無いのに唐突にバカな行動を見せられて、バカな思考を垂れ流しにされて、何が面白いのかと。
バカな行動をしたなら、そこに至ったきちんとした思考を書く。バカな行動をするキャラなのだから思考もバカでいいだろ、ありえないような考えを持っていていいだろ、というわけではない。
バカな行動とバカな思考を見せられたところで、筆者としては、言い方は悪いが「は?」としかならない。そこに面白みは感じられない。ちょっと考えればわかることを考えもせずに実行するバカを見たいわけじゃないのだ。
現実的な思考をして、現実的な行動を取るキャラが、考えた末に突飛な行動や壁を打開する行動をとる、ということに面白みを感じると思う。
ここまであっちいったりこっちいったりつらつらと適当に書いてきたが、ここで書いたことはどこまでいっても個人的な意見ないし感想に過ぎない。万が一この文章を読んで「そんな事考えながら書かなきゃいけないの?」とか思っても、そんな考えはゴミ箱にでも放り込んでおいてほしい。
誰に強制されて書くわけでも、お金をもらって書くわけでもないものなのだから、自分の好きなように自分が面白いと思う小説を書いてほしい。
ただ、書くときにほんのちょっとだけ「登場人物、バカになってないかな?」と頭の片隅に引っ掛けてもらえれば、それだけで筆者がわざわざこんな文章を書いて公開したことに意味があったのかな、と思えるので。引っ掛けてもらえると嬉しい。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
書き手も読み手も良いなろうライフを送りましょう!




