閑話 今さらながらの人物紹介(オルドネージュ編)
オルドネージュ皇国の人たちは、サイラスの人たちよりも権謀術数の中で生き抜いてきたせいか、「曲者」が多いです。
嫁ぐ紗奈と共にサイラスに赴く面々が、これから登場します。
すでに登場している人たちは〇、10話までに登場しておらず、これから出てくる人たちは●で表しました。ネタバレも含みます。
〇西脇紗奈 日本では32歳、この世界では25歳。社内恋愛で結婚した夫の啓太に浮気され、不安な気持ちを抱えながら一人息子の翔太を育てていたある日。公園で迷惑自転車に激突されて意識を失う。意識を取り戻すと、紗奈は昏睡状態にあったエドウィナ皇女として目覚めていた。
体が回復すると、翔太のことばかり考えるようになった。毎日辛くて胸が苦しい。感情があるから辛いのだと気づいた紗奈は、考えることを止め、何も感じないように心を閉ざした。目から光が消え、紗奈は無口で無表情になっていった。やがて周囲が「エドウィナ皇女は子供を欲しがっている」と誤解し、皇帝が全力で紗奈の嫁ぎ先確保に動き、紗奈はサイラス王国に嫁ぐことになった。
〇エドウィナ・ヘルベティア・アウレリア・オルドネージュ オルドネージュ皇国の第一皇女 嫁ぐ直前に馬車の事故に遭い、1年2か月昏睡状態に。本当は目覚める3カ月前から徐々に死に向かっていた。そこに紗奈の魂がこの世界に飛ばされてエドウィナの体に入ったことで生き延びる。紗奈は心の中でエドウィナ皇女をエナと呼ぶ。
〇皇帝アルダール・ヘパイエス・オルドネージュ 55歳 エドウィナの父。初めての子であるエドウィナが可愛くて仕方がない。エドウィナが子供を欲しがっていると聞いて、大国の威光をちらつかせ、国際儀礼もマナーも全て無視してエドウィナが最速で結婚できるように取り計らった。
〇皇后アリシア・アドリアネ・オルドネージュ 42歳 エドウィナの母 北王国からオルドネージュに嫁いできた。婦唱夫随で皇帝を尻に敷く。
〇スニシャ・ラダナール 32歳 皇后が北王国から輿入れした時に付き従ってきた侍女を母に持つ。もとは北王国人。エドウィナ皇女が生れると、皇女付きの側仕えとして出仕。常に皇女の側に従い、陰ひなたに尽くす。自分の結婚はもとより考えておらず、皇女が幸せに暮らすことがスニシャの願い。
〇ミルヤ 25歳 平民なので姓はない。戦災孤児。兵団に引き取られ、他の戦災孤児たちと共に戦闘訓練を受けて育つ。9歳の時に、皇女の毒見係として王宮に上がる。行儀作法を躾けられ、幼いながら侍女になる。また兵団育ちという経歴を買われて、毒見係だけではなく護衛も兼ねることになり、戦闘訓練は続行。
●護衛騎士団長ダン・ボロス 42歳 エドウィナ皇女の降嫁に伴い、サイラスに赴く護衛騎士団の団長。戦争で功を立て一代限りの爵位を得た騎士。戦争が終わって平和な世になると、時代の変化を受け入れられずに問題行動を起こしては部署を転々と異動。「俺が若いころは~」「戦場では~」が口癖。
エドウィナ皇女に付き従ってサイラスに行くことが決まると、戦争を知らない軟弱なサイラスの騎士たちを自分が鍛えなおしてやると意気込む。
●スミル・デメテリス伯爵夫人 38歳 デメトリス伯爵の後妻で妖艶な美女。元は男爵家出身。容姿だけで下級貴族から伯爵夫人にのし上がった上昇志向の強い野心家。夫の子供たちとは折り合いが悪く、夫の死後に屋敷を追い出される形で王宮に出仕。仕事はやりたくない、やる気もない、でも役職は欲しがるスミルを厄介払いするために、女官長がエドウィナ皇女のお付き女官の候補者リストに入れる。
サイラスではオルドネージュの雅やかな文化を伝え、サイラスの田舎者たちを啓蒙しようと意気込んでいる。
●マリサ、エリサ 共に18歳 平民なので姓はない。侍女の姉妹。皇女に同行してサイラスへ行けば、支度金が出ると聞いて、家族を養うために同行を志願。平民ということで、スミルからの陰湿ないじめを受ける。侍女だけではなく、護衛職も兼ねるミルヤを尊敬している。
●モーリス・ダグバット 20歳 サイラスへ従う護衛騎士団の1人。子爵家の3男。オルドネージュ以外の国を見てみたいと思っていた矢先に、護衛騎士団の募集があり、すぐに応募。サイラスで初めて南の森の討伐に参加し、魔物に襲われて死にかけたところを、田舎者と見下していたサイラスの騎士たちに助けられ、衝撃を受ける。




