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夏バイトに行て機械娘にされてしまった  作者: ジャン・幸田
第二章:本当に私で大丈夫なんですか
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機械娘にされるとどうなるのですか

 いきなり「機械娘」になれといわれた四人は動揺していた。ガイノイドの研究の補助とは聞いていたけど、自分がまさかガイノイドの「中身」になるとは思っていなかったからだ。まさかサイボーグのような改造人間のようなものにされるとは思ってもいなかった。


 あまりにも奇抜な適正試験の数々で、洗脳する者を選ぶのか改造する者を選ぶかのようであり、普通のバイトではないとは思っていたが、本当にガイノイドを完成するために「中身」になれというのは、想定を超えていた。


 一足早く首から下をガイノイドに取り込まれてしまった美咲は「あのう、早く出してください。これ動かないので拘束されているようで苦しいです」とここから出して欲しいと頼んでいた。このような人間がロボットの中に入って操縦するのは一般的とはいえ、中身をそっくり入れ替えて人間の身体を包み込む形のものは珍しかった。


 機械で人間の代用を作ることは珍しくなくなったこの時代、二足歩行型ロボットなどは高度な人工知能と稼動システムなどの部品を集めて一から組み立てる方法が一般的である。人間が操縦するパワードスーツのようなものは、あくまで補助的なはずであった。なのにバイトの内容は機械娘になってガイノイドの振りをしなさいというもののようであった。しかしなぜ、それが必要なのかという疑問が残っていた。


 この研究所は、生身の人間を機械の体に改造するというわけではなく、機械と融合するための素体に改造される事を機械娘と言っているが、希望者の中には相当優秀そうな子もいたが機械娘の選考基準がイマイチわかりにくかった。実際機械娘に選出された四人はどこにでもいる二十歳前後の女なのである。


 様々な疑問が噴出していたが。説明役の菊池は「驚かれるのもしかたありません。機械娘は今言ったようにあなた達の身体をガイノイドの動力のひとつにするものです。いわば生体組織を用いたガイノイドというわけです。そのコアが機械娘あなたたちです。いわば機械と人間の融合です。またガイノイドすなわち女性アンドロイドですから、機械であっても女性らしさが必要になります。その女子力を発揮するのもサポートします。じつは、この研究所の女性研究員は全員が、この機械娘の経験をしています。私も去年は攻撃型ガイノイド、最近は探査用ガイノイドの姿で開発に協力しています。ガイノイドになっている間は人間では味わえない感覚が経験できますし、現在とは違う自分になる体験ができます。是非みんなにやってもらいたいと思います」といって説得に掛かった。


 雇用契約書に署名はしたが、確か先生にやもうを得ない事情があれば労働者側から雇用契約の打ち切りを申し入れることは可能という事をきいたことがあった。しかし今の美由紀は未知の経験が出来ることの希望でいっぱいで、続けることしか頭になかった。それに他の「機械娘」もそれぞれの事情により、その道を進むことになった。

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