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夏バイトに行て機械娘にされてしまった  作者: ジャン・幸田
第一章:適正とは一体なんのことなのよ!
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01-02 エリカさんではないの?

 筆記試験が終わり教室には横山が事前にいったように女性研究所員とガイノイドが入ってきた。しかしこのガイノイドの姿は以前あった特撮番組「ガーディアン・レディ」のパワードスーツ姿に酷似していた。そのため美由紀は「あ、エリカさんもいる」と口にしてしまった。


 「このガイノイドですが外観は当社が製作協力したガーディアン・レディのデザインを基にしています。あのテレビ番組はスーツアクターが機械ぐるみに入って演じていましたが、ここにある4体は人工知能と二足歩行システムを組み込んだものです。そのため実用性の高いモデルです。ご存知の方が折られると思いますが、弊社はパワードスーツも製造しております。今回のアルバイトされる方の中にはそちらの業務にも従事していただき場合もあります。これから様々な適正試験を行いますが、途中で棄権されてお帰りになっても構わないですし、弊社の方からお断りする場合もあります。その場合お約束の現金5万円と無料でタクシーを呼びますので、ご安心ください」と言った。


 美由紀は憧れのエリカの形をしたものを前にどうしてもアルバイトをやりたいと思ったが、一方で「こんなに綺麗で頭が良さそうな受験生ばっかりでは、もしかするとこの後下宿に送還ということだけは嫌だなあ」と気弱な事も考えていた。


 この時、試験場には12人いたが3人につき監督役の研究員とガイノイドが一人ずつついた。他大学の女子学生と一緒になるのは初めてではないが、相手の学生といえば同じ県内の大学とはいえ美由紀が通う大学よりもレベルが高いし、実際に優秀そうな雰囲気であったため押され気味だった。美由紀のグループには菊池と名乗る研究員と青いメタリックな素材で覆われたガイノイドが引率していた。そうエリカであった。研究所の外観は高校時代のままのようであったが、内部からは窓が塞がれている場所が多く外に広がる夏の日差しと里山の風景を見ることが出来ないようになっていた。また部屋には見たことのないような最新の機械類が置かれていた。


 別室で待たされた3人組が4グループつくられていたが、美由紀のほかには片岡と山中と名乗る学生と一緒だったが、そのうちの山中は「このガイノイドの動きって、なんか人間くさいね。中に女の子が入っていたりして」などと言っていた。これに対し片岡は「まさかそんなことないでしょ。アルバイトって何なのか今になっても見当が付かないけど、まさかあのガイノイドの調整かなんかのイベント会場で一緒にブースで接客でもしてくださいというのかな。


 夏休み暇なのでサイバーテックロイドという社名につられて応募してきたけど、県内でも秘境のような成内のさらに山奥に研究所があるなんて知らなかった。ホントは何をしようとしているか判らないわ」と言っていた。この時美由紀は二人の話に割り込まなかったが、昨晩エリカのように変身したいと思ったけどまさか本当に目の前に現れるとは思わなかった、こうなったらエリカそのものになれたらいいな。なんて空想をしていた。


 エリカの事を思っていたところ菊池とエリカが入ってきた。すると3人に対し「これから、試験を行いますので、このボディスーツに着替えてください。もし嫌ならここで棄権されても結構です」と黒い箱を渡された。その中には全身タイツのような衣装が入っていた。そのため3人は一体どんな試験が始まるというのかと困惑していた

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