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夏バイトに行て機械娘にされてしまった  作者: ジャン・幸田
第一四章:薫の青春時代
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14-10 クランクイン直前

 「ガーディアン・レディ」の出演が決まった亜佐美は、演技指導を受けるために映画会社の演技教習所に通ったり、サイバーテック・ロイドでパワードスーツを着用する訓練をおこなうなど多忙な日課をこなしていた。そのため薫は亜佐美とは学校でしか会えず、一緒に遊びに行くことが無くなっていた。7月のある日、二人は久しぶりに一緒に遊びに行っていた。


 「薫、聞いたよ。あなたも一緒に出演してくれるそうね? なんでもエリカの同級生のサトミ役だそうだってね」


 「そうよ、なんでも私が演じるサトミはエリカと一緒に危険な目に遭うそうよ。だから沖縄に一緒に行けるよ、その場面を撮影するために。もしオフがあったら遊びに行けたらいいね」


 「でも、あなたって三年生でしょ。これからの進路のために勉強しなければ。あっ、私もだけどね」


 「私は大丈夫よ。まだ志望校を決めていないけど父の勤務先に役立つところに進学したいと考えているのよ。ところであなたはドウなのよ? 」


 「私はねえ、今はなしがあってテレビ・シリーズも引き続き出演しないかっていわれたのよ。映画版の出来次第だろうけどね」


 この「ガーディアン・レディ」は元々、映画版を製作してからテレビシリーズを放映する予定だった。評判がよければ第二シリーズもありえたのだ。だからレギュラーとして生き残れば女優としての仕事はずっとあるはずだった。


 「亜佐美、沖縄の撮影楽しみにしているよ。なんでも、あなたの出番の撮影は十日間を予定しているので、そのうち四日はあなたと一緒にいれるよ。あなたの初日に東京の学校で放課後のシーンを撮影してから、その後三日は旅行についていったり拉致されたりといった場面を撮影するそうよ。それに合間は叔父さんに頼んでできるだけあなたに同行するわ」


 「ところで薫。あなた普段あまり勉強していないようだけど、どうしていつもそこそこの成績を出せるのよ? 今度、私にコツを教えてくれないかな? 」


 「そうだね、わたしもなんとなくやっているからね。人に教えるのやりにくいなあ。でも私も叔父さんの会社に入りたいから勉強しないといけないね」


 薫は機械脳のおかげで学習した知識を忘れず解析する事が出来たので、復習する必要が無かった。その点では機械脳は役に立っていたが、その点でも薫は悩んでいた。イカサマみたいだったからだ。


 「とにかく、クランクインが楽しみだね。私も頑張るから亜佐美も頑張ってね。思い出に残る夏休みにしようね」

 

 薫にとって忘れることが出来ない夏が始まろうとしていた。この夏の日の出来事がその後の彼女の人生に大きな影響を与えることになった。

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