表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夏バイトに行て機械娘にされてしまった  作者: ジャン・幸田
第一四章:薫の青春時代
104/130

14-09 スカウトされた亜佐美

 永川亜佐美は薫の大事な友人の一人だった。とりあえず一緒に帰らないとならなかった。しかたなく、叔父さんが手配してくれたバスの運転手に連絡して他の人だけを先に送ってもらうことにした。


 「永川亜佐美さんですね? 実は彩夏の次の出演作であるガーディアン・レディのエリカ役にあなたを抜擢したいのですがいかがですか? エリカの出演場面はアクション中心で台詞は多くありませんのでご心配なく。それに映画の撮影は夏休み期間の7月から8月を予定していますので学業に影響ありません。契約条件ですが親御さんと相談しますが、それなりの出演料を支払います」


 この話に亜佐美は乗り気になっていたが、薫はドウでもいいと思っていた。その時まで全く興味がなかったので関係ないという態度だった。とりあえず、その日は後で亜佐美の家に伺う約束をして終わった。


 その時、薫もよかったら一緒に同級生役として出てみませんか? と聞かれたが、断ろうとも思ったが出たがっている亜佐美に悪いので、両親に相談しますと答えた。


 二人は迎えに来たバスに乗って帰宅していた。集合場所の東京第15高校に亜佐美の自転車があるので、そっちに向かっていた。その車中で亜佐美は自分の事を語った。


 「私の家はねえ、母子家庭なのよ。お父さんは警察官だったけど”奴ら”のテロに巻き込まれて亡くなったのよ。それで母が一人で私と妹を育てくれているけど、女優になれば少しは生活の足しになると思うのよ。それに彩夏と一緒に映画に出れるなんて、もう二度とないから。絶対出たいよ。母はこれから説得するつもりだけど、あなたも口添えしてくれないかな。お願い! 」


 彼女の決意は硬そうだった。薫は両親を失ったとはいえ養父母に大事に育ててもらっているし、何かをしようとする財産も持っている。そんな自分が亜佐美の為に協力できるのなら喜んで手伝いたいと思った。


 亜佐美を見送ったあと自宅に戻った薫に驚くことが起きていた。さっき別れた広岡ばかりでなく映画会社の重役まで訪問していた。薫の義父の政志の会社への訪問客の場合、会社のゲストハウスを使うことになっていたが、薫の場合はそんな取り決めがある訳なかったので自宅におしかけたのだ。大体、薫は”平凡な”女子高生だからだ。


 義母の尚美もあまりの事態に困惑していたが、広岡と上司の重役はもっと困惑していた。声をかけたのが今回の映画の出資者の江藤英樹の実の孫娘だったからだ。


 「江藤薫様、先ほどは失礼いたしました。あなたが江藤英樹様のお孫さんと知らず失礼なことをしました。あなたに映画の脇役に出演してと失礼な事を言いました。江藤様のご理解をえられましたら、本当はエリカ役にあなた様を抜擢したいですが、いかがでしょうか? 」


 その申し出に薫は厭きれてしまった。本当に女優などやる気は無かった。そこで薫はエリカ役は友人の永川亜佐美さんがふさわしいです。もし彼女を外すというなら祖父に訴えますと答えた。すると彼らは納得して帰っていった。


 その足で彼らは亜佐美の家に出向き、薫の発言が功を奏したか判らないが、好条件で契約した。亜佐美はエリカ役として出演することが決定した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ