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お母様

 お母様は、きれいな人だった。わたしはいつも遠くからお母様を見ていた。お母様は毎日毎日薄い、流れるような生地の服きて、毎晩毎晩氷砂糖を食べていた。

 小学校に入って、「昨日の夕食」を調べる課題があった。わたしは本当のことを書いたのにみんなは笑い、先生は信じてくれなかった。怒られはしなかったけれど、先生の目を見れば先生が不満に思っていることが分かって、わたしはそれが嫌だった。

 わたしも毎日氷砂糖を食べたかったけど、私の乳母は許してくれなかった。だから私はまずいポテトを食べてスープを飲み、想像上の御砂糖を食べた。

 わたしがお砂糖をもらえるのは、日曜日の夕方、お母様とお茶するときだけだった。

 お母様のお茶は特別。お母様はいつもよりもっともっときれいな服をまとい、髪をふんわりと肩に垂らしてわたしの前に座る。屈んでお茶を入れてくれると、お洋服に合わせた香水の匂いが漂った。お洋服に合わせた、ということはお母様が教えてくれた。

 







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