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無限牢獄インフィニティーロック〜神尾怜助の足フェチ地獄漂流記〜

作者: 焦げ焼き鳥

※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。

この本を読むと足フェチに対する偏見がどんどん深まるのでご注意を。

◆ 第一章:牢獄の目覚め ~可愛い子と足の向こう側~


「あああ……可愛い……はあぁあああ……マジ天使……!」

うわごとのように繰り返しながら、**神尾怜助かみお れいすけ**は鉄の床でごろごろ転がっていた。

──気がつけば、そこは“どこか”だった。

冷たい空気。無機質な鉄の壁。そして、天井には女の子の笑顔のホログラム。

「ようこそ。囚人番号0999、神尾怜助さん♡」

可憐な声が耳元でささやく。だがそれは機械音声だった。

「お前は“過度な可愛い子愛好者”として、現在地獄第13牢獄インフィニティーロックに収監されました。」

怜助:「……えっ!?いやいやいや!俺は悪いことなんてしてな――いや……してたかもだけど、可愛い子が好きって、そんな悪い!?むしろ文化じゃん!?伝統芸能じゃん!?俺はただ……ただっ……!」

彼は手で顔を覆いながら叫んだ。

「可愛い女の子と、合法的に、清く正しく、やましさゼロで、足を見つめていたいだけなんだあああああああ!!」

その瞬間、部屋が揺れた。

目の前の壁が開き、姿を現したのはひとりの女性だった。

銀髪に軍服。スラリとした脚。女王然とした眼差し。

「黙れ、変態。」

彼女の名は――サーディア・クロウネイル。この監獄の獄長にして、心の欲望を“視る”能力を持つ地獄の管理者。

サーディア:「神尾怜助、25歳。身長167cm。性癖、変態。心の大半は“合法の可愛い子”に対する妄想で構成され、主に靴下・膝裏・爪先への過剰な執着を含む。過去の行動記録には、観察・記録・接近・失敗・逃亡・再挑戦……」

怜助:「やめてやめてやめてええええええ!!そこまで把握されてるとか無理ィィィィ!!」

サーディア:「お前は、人の“心”を見ようとしなかった。外見の“可愛さ”ばかりを崇拝した。だから地獄へ堕ちた。」

怜助:「だって可愛いって正義じゃん!?可愛い子って世界を救うじゃん!?笑顔になれるじゃん!?尊くない!?」

サーディア:「ではその“可愛さ”に、永遠に囲まれて生きろ。」

バチンッ。

手を鳴らすと、部屋が変貌した。

周囲360度に現れる無数の女の子たち──

小柄な女子高生、制服姿の女の子、笑顔で振り向くロリ系アイドル、保育士風の天然系、猫耳メイド──

みんな、可愛い。

そして、彼女たちは一様に微笑みながら言った。

「怜助くん♡ 足、見てくれる?」

「こっちの靴下、どうかなぁ?」

「こすってもいいよぉ♡」

「なんでもしていいよ♡ 怜助くん、だーいすき♡」

怜助:「……まって……これは……理想郷……っ!」

──が、次の瞬間。

彼女たちの瞳が真っ赤に染まり、笑顔が歪んだ。

「嘘だよ、キモい。」

「こんなのに好かれたくない。」

「足フェチとかマジ無理。警察呼んで。」

「全部、お前が望んだ“ご褒美”なんだよね?」

怜助:「や、やめろぉぉぉぉぉおおおお!!!」

サーディアの声が響く。

「ここ《インフィニティーロック》では、お前の**“欲望”が現実化し、暴走し、お前を喰らう。**

さあ、神尾怜助。次の試練へ進め。“本当の愛”がどこにあるか、自分の中の『答え』を見つけろ。」

怜助は叫んだ。

「オレはただッ!! 可愛い女の子と! 心から仲良くなって!! 合法的に足を見せてもらって!!! できれば“お兄ちゃん”って呼んでほしかっただけなのにいいいぃぃぃぃ!!!!」

──彼の絶叫とともに、第一の扉が開く。

次章、《第二章:愛の試練〜幻想少女たちの裁き~》へと、物語は進む。

◆ 第二章:愛の試練 ~幻想少女たちの裁き~


冷たい空気。薄暗い回廊。足音がカツン…カツン…と鉄の床に響く。

神尾怜助は歩いていた。というより、歩かされていた。

後ろ手に拘束され、背後には二体の無表情な獄卒メイドロボ。片手には警棒、片手には“リモコン式足電気ショック装置”。

怜助:「……いや、もう十分反省したし……ね?ちょっと合法JKを追いかけてただけで地獄送りは重くない?人を見た目で判断してないよ、足で判断してただけで!」

メイドロボたち:「発言:無意味。処理:続行。」

やがて彼が連れてこられたのは、天井の高い円形ホール。中央には石柱が一本。

その上に座っていたのは――彼の理想の女の子たちが融合した存在。

小柄で、ふわふわ金髪ツインテール。制服姿。微笑む口元には、ほんのりと八重歯。

両足は白タイツで、足首にリボン。靴はローファー。完璧。

「やっほー、怜助くん♡ ひさしぶりだねぇ♡」

怜助:「(やばい……この子は……)」

その名は――アイリ=メモリア。

怜助の記憶の中に存在した「最も理想的な可愛い子たち」が融合して生まれた、インフィニティーロックの審判者。

アイリ:「今日はね、“試練”を受けてもらうよぉ♡

怜助くんが今までどれだけ“ちゃんと人を見てきたか”っていう、すっごーくかんたんなテスト♡」

怜助:「え、まって、俺テストとか苦手だし……倫理科目はだいたい赤点だったし……」

アイリはパチンと指を鳴らす。

すると、周囲の空間が歪み、4人の可愛い女の子が姿を現した。

① あかり:明るくて優しい、ちょっと天然な幼馴染タイプ。



② まひる:無口なクール系。でも実は人見知り。



③ こより:天真爛漫なアイドル志望。笑顔が眩しい。



④ しの:読書好きの図書委員。知的で控えめ。



アイリ:「さーて怜助くん、質問♡

この中で、“君に本気で好意を寄せていた子”は誰でしょう?

答えを間違えると、その子の“幻影”に処刑されちゃうけど……まぁ、大丈夫でしょ?♡」

怜助:「は!?なにその重すぎる罰ゲーム!?てか待って、え?この4人、全部見たことある!?俺の過去に出てきた子たち!?」

アイリ:「ふふっ♡ “忘れてるだけ”だよ♡ たくさんの可愛い子たちに、どんな言葉をかけて、どんな目で見て、どんなふうに傷つけたか……ちゃんと覚えてる?」

怜助:「…………ッ!」

脳内にフラッシュバックが走る。

「さりげなく匂い嗅ごうとした」

「上履きの写真をコッソリ撮った」

「“それ合法?何歳?”って聞いたら無言で去られた」

──そして、たった一人。

いつも「気持ち悪い」と言わなかった女の子がいた。

いつも彼を見てくれていた。

気づけば、話しかけてくれた。

こっちが見ていたと思ってた。でも、本当は“見られていた”のは自分だった。

怜助は、震える声で答えた。

「……“まひる”……だと思う……。」

沈黙。

女の子たちは動かない。

アイリの笑顔も止まる。

──そして。

まひるが、そっと歩み寄る。

「……怜助くん。」

彼女は震える手で、そっと怜助の手を握った。

「ちゃんと、思い出してくれて……ありがとう。」

怜助:「まひる……!」

次の瞬間、他の3人の女の子の姿が霧のように消えていく。

アイリ:「うふふ……正解♡ でもね、怜助くん、まだまだ“これは序章”だよ。

次はもっと深く、自分自身と向き合ってもらうからね。」

怜助:「次……?まだあるの!?」

アイリ:「うん。次はね――

君の“欲望そのもの”が、君に牙を剥く番だよ♡」

怜助:「………オレの……欲望……?」

その瞬間、床の下から、巨大な“足”が伸びてきた。

無数の足。すべて理想のフォルム。すべて、彼が記憶した“あの子たち”の足。

狂った笑顔で、足が、足が、足が……

「怜助くん、好きって言ってくれたよね♡」

「今度は……舐めてよ♡永遠に♡」

「もっと、ずっと、ずーーっと……一緒にいてね♡」

怜助:「うわああああああああああああああああ!!!!」

そして、第三の扉が開く――。


◆ 第三章:堕天と覚醒 ~足の女神アルクシア降臨~


うねるように迫りくる“足の波”。

数千、数万、いや──数億の理想の足たちが、神尾怜助を包み込もうとしていた。

白タイツのやさしい温もり。

ルーズソックスのむっちり感。

黒ストのひややかな圧力。

素足の尊き生の質感。

怜助:「ひゃあああああああああああッッ!!やめろぉぉぉ!!理想すぎて、心が爆発するぅぅぅ!!!」

アイリ(審判者)は天上から彼を見下ろしながら言う。

「おめでとう、怜助くん♡

今の君は、“理想の可愛さ”と永遠に混ざり合う資格を手にしたの。

さあ、理想の足たちとひとつになって、“変態の神”へと生まれ変わろ♡」

怜助:「待ってくれ!俺は……俺は変態だけど!本気で好きなんだよ!可愛い子が!足が!でも……!それだけじゃないんだよ!!」

アイリ:「ふーん?じゃあ、なにが欲しいの?」

怜助は、息を切らしながら呟いた。

「……可愛い子と……

一緒にご飯食べたり、映画見たり、

他愛のない会話したり、笑ってもらったり、

そんな、普通のこと……

そういうのが、本当は……いちばん……好きなんだ……」

沈黙が流れた。

次の瞬間、空間が割れるように光が差す。

──眩い光の中から、現れたのは一本の美しい脚。

その足先は、まるで芸術。かかとは柔らかく、爪は自然なピンク。

足元から全身が浮かび上がる。

神々しく、妖艶で、荘厳な微笑み。

その存在は、名を名乗ることなく語りかけてきた。

「……お前の“欲望”は、ついに“祈り”へと昇華された。」

神尾:「あ……あなたは……?」

「我は……足の女神アルクシア。」

女神アルクシアは、神尾の心の底にある“真の想い”を見て目覚めた。

それは“足”への性癖を超えた、尊敬と崇拝、そして感謝の念。

アルクシア:「お前の本質は“欲”ではなく、“愛”にあった。だが、お前自身がそれを受け入れていなかった。」

神尾:「俺は……間違ってたのか……?」

アルクシア:「否。お前は、可愛い子が好きだった。それは罪ではない。

ただ、お前は“可愛さ”の奥にある“人間”を見ようとしなかった。」

その言葉を聞いたとき、神尾の頭の中に浮かぶ少女がいた。

──まひる。

彼女は、自分に笑いかけてくれた。

警戒も、恐怖も、怒りもなかった。

ただ、「見てくれて」いた。

神尾:「……会いたい。まひるに……」

アルクシア:「その願い、叶えよう。お前が、自分の“欲望”に勝った証として――」

女神が手をかざすと、怜助の身体が白い光に包まれる。

「ここから先は、お前自身の選択で進め。」

「もう一度、世界と向き合え。

欲望を“祈り”に、愛を“力”に変えて。」

そして、神尾怜助の背中に──白く光る羽が現れる。

サーディア(獄長)がつぶやいた。

「……バカが、覚醒したわね。」

光と共に、彼は新たな扉へと踏み出す。


◆ 第四章:現実の足 vs 妄想の足 ~まひると向き合う日~


──光が弾け、神尾怜助の意識は現実へと“リスタート”する。

気がつくと、彼はかつての日常に戻っていた。

街の喧騒。制服の群れ。足音。香り。視線。

でも、なにかが違う。

彼の視界には、**「名前のない足」**がもう見えなくなっていた。

「あの子にも、この子にも、“名前”があるんだ……」

過去の彼なら、街ゆく可愛い子の足元を見ては妄想を膨らませ、声をかけるか、こっそり後ろを追いかけるだけだった。

今の彼は――名前も、性格も、その子の“心”を知りたくなっていた。


◆ 回想:まひるとの出会い

いつも無表情だった彼女。

だけど誰よりも、怜助の“変態的な視線”を感じながらも、黙って隣に座ってくれた。

時折、こんなことを呟いていた。

まひる:「……君ってさ、“怖い人”って思われてるの、自覚ある?」

怜助:「え?あ、うん……まぁ……そうかも……」

まひる:「でも、私には……なんとなく、怖くない。なんでだろ……君の目、気持ち悪いけど、嘘ついてないからかも。」

それが彼の中に刺さった。


そして現在。

怜助は駅前のベンチに、**“まひる”**が座っているのを見つける。

何年も会っていないはずなのに、変わらない雰囲気。

でも、その目はどこか寂しそうだった。

怜助は歩み寄る。震える声で話しかける。

怜助:「まひる……ひさしぶり。元気……だった?」

まひる:「……怜助くん?うそ……本物?」

怜助:「本物。変態だけど、ちょっとだけ変わった変態……になったと思う。」

まひるは笑った。それはかつての“幻影の笑顔”じゃない、本当の笑みだった。


しかし――その瞬間、空が裂けるようにして現れる黒い渦。

怜助の中からもう一人の存在が現れる。

それは、「妄想の神尾怜助」──

彼のすべての“理想”と“欲望”が実体化した、もう一人の自分。

虚像怜助:「よう、現実に逃げた裏切り者。

お前が否定した俺は、永遠の楽園にいた。

なぜ戻った?まひるなんかの“心”を信じるためか?」

神尾:「ああ。俺はもう、お前に振り回されるのはやめた。」

虚像怜助:「じゃあ見せてみろ。

“現実の足”が、俺の“理想の足”に勝てるのか!」

空間が引き裂かれ、再び現れる完璧な足軍団。

美しいフォルム。理想的な質感。動き。声。すべてが“作られた愛”。

それに対し、怜助が手を取ったのは──

「……まひる。お願いがある。」

「靴、脱いでくれる?」

まひる:「は?きもい。……でも、いいよ。」

彼女は小さなため息をつきながら、靴を脱いで足を差し出した。

素足は少し乾燥していて、どこか生活感があって、完璧からは程遠い。

でも、それが“今ここにいる”女の子の足だった。

神尾は、そっとその足に触れ、言う。

「ありがとう。生きてくれて、歩いてくれて。

俺、ちゃんと見てる。もう、妄想の中じゃない。」

足の女神アルクシアの声が響く。

「真なる愛は、肉体ではなく、魂を通して繋がる。

欲望を祈りに変えた者よ――この世界に、真実を刻め。」

怜助がまひるの足にキスをした瞬間、虚像の怜助が粉々に砕け散った。


◆ エピローグ:そして、君と歩く

怜助とまひるは、ベンチに座り直す。

まひる:「……今の、すっごいキモかったけど、

……“ちゃんと好き”って、伝わった気がする。」

怜助:「俺、これからも変態だけど、

ちゃんと“見つめる”変態になる。……まずは、付き合ってください。」

まひる:「考えとく。靴下は貸さないからね。」

ふたりは笑いながら、ゆっくり歩き出す。

足音が、未来を刻むように響いていた。

最後まで読んでくださりありがとうございます。もしかしたら続編あるかも・・・ちなみに作者は足フェチではありません

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