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ネット掲示板のノリでVTuberのママになったTS絵師とその娘の物語。  作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


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VTuber.44



シロネ、アリス『『......え』』


名無しの絵師と目が合う二人。その瞬間、物凄い勢いで接近してきた名無しの絵師にシロネが斬られる。


シロネ『ぎゃあっ!?』

アリス『シロネさん!!』

シロネ『......ぐ、ッ』


地べたに転がるシロネ。瀕死状態の彼女は這いずるように逃げようとする。

そこへ更に数回追撃をかます【鬼】の名無しの絵師。


返り血を拭い「私に従え、猿共」と言わんばかりにシロネを見下ろす。


名無しの絵師『これで良し......さて』


シロネ『!?』

アリス『......!』


満足に動けない様子のシロネを見ると、名無しの絵師はひとつ頷きアリスへ凶器を差し向ける。にやにやと笑みを浮かべる名無しの絵師。



『仕留めたシロネを放置!?』

『遊んでるのか?』

『いやいや』

『シロネはこうなったらいつでも連れて帰れるからじゃね?』

『アリスどーするよ』

『忌魅子の仔は!?』

『ダメだ』

『酒のつまみ探してるわ』

『オイwww』

『つっっっかえ』

『アリスは逃げたほうが良いんじゃ』

『にげろ』

『いやでも名無しの絵師から逃げられるのか』

『距離も近いしな』

『絶体絶命か』

『シロネちゃん回復できないの?』

『MAXの3回刺されてたから2分は瀕死状態だろうね』

『まーじか』



――ゆったりと、一歩を踏み出す名無しの絵師。鏡合わせのようにアリスもまた一歩後退する。


シロネ(このままじゃ二人ともやられる......!)


名無しの絵師『くくく、動くな。抵抗しなければ苦しまずに済むぜえ』


くるくると巨大包丁を回しまた更に一歩踏み込む。その時――


シロネ『――あっ!......あれえ?そう言えば名無しの絵師ちゃんとこの冷蔵庫の牛乳、消費期限今日じゃなかったっ?』


――その一言を聞いた瞬間、バッと振り向きシロネを見る名無しの絵師。


名無しの絵師『――え!?まじで!?気をつけてたのにッッ!!!......って、ああっ!?』


――ルール違反。役柄になりきる。


アリス『!』


シロネ『アリスちゃん!今のうちっ!!......いーち、にぃー』

名無しの絵師『クソ!ハメられたッ!!!......いーち、にーい』


アリス『ありがとう!シロネさん!!』


一目散に走り出すアリス。


名無しの絵師(シロネちゃん......自分がもう逃げられないと判断するやいなや、咄嗟にアリスを生かそうと機転を利かせた.......やるね。判断が早い)


彼女の背を見送り、やがて二人のカウントがゼロになる。そして名無しの絵師は足元に這いつくばっているシロネへ気になった事を問いかけた。


名無しの絵師『......さっきの牛乳の......消費期限の話、マジ?』

シロネ『......ううん。確か、あと2日あるよっ』

名無しの絵師『あ、よかった』




『ww』

『いやなんの話してんねんw』

『シロネうめえな切り抜け方』

『すげえファインプレー』

『お姉ちゃんがんばれーっ』

『どっかのアルちゅーに見せてやりたいぜ』

『アルちゅーは?』

『なんかマネちゃんの救出行くって言ってる』

『お?今チャンスじゃね?』

『いやいやいや、むしろヤバいのでは』

『鬼がシロネつれて戻るからね』

『早く解放すればなんとか』

『してアリスの行方は?』



――アリスは走った。シロネを助けるべく、他の二人に協力を仰ぐために。


アリス『二人ともどこどこ!?おーい!だれかあー!』

忌魅子の仔『おお、ありすん!どーした!?』

アリス『忌魅子の仔さん!!よかったぁ!!』


偶然側を通り掛かった忌魅子の仔。アリスの声を聞き草原から姿を現した。



アリス『シロネちゃんが捕まっちゃって!どうにか助けたいんだけど!』

忌魅子の仔『まじで!?こっちも七海さん捕まってんだよね!!』

アリス『ええっ、マジで!?いつ!?』

忌魅子の仔『んんん?......えーと、七海さんが捕まって私トイレいってて......そんで酒とつまみさがして〜だから、5分前くらい?』


アリス『いやなにしてんねんッ!!助け行きなよ!!?』

忌魅子の仔『ふはっwww』


スパン、とアリスの鋭いツッコミが炸裂した。


『www』

『ウケるw』

『助けなよwww』

『ごもっともです』

『トイレはいいけど酒とつまみw』

『その時間で助けれただろw』

『やばいww』

『アリスのキレよ』

『キレッキレで草』

『さすがです忌魅子の仔様』

『とんでもないポン』



忌魅子の仔『いや違う違うwトイレの割合のがあるからセーフww』

アリス『なにワロてんねん!!!』

忌魅子の仔『いやwツッコミのキレよww』



『www』

『ww』

『アリスww』

『wwwww』

『漫才?』

『キレッキレww』


忌魅子の仔『ごめんごめん、とりあえず七海さん助けに行こ!まだ名無しの絵師さん来ないだろうから』

アリス『うん、わかった!』



一方、名無しの絵師に担がれるシロネ。


シロネ『いやあ、なんかこれはこれで役得だねえっ?ふふふっ』

名無しの絵師『ずいぶん幸せそうだね......つーかルール違反じゃね?役柄になりきるってやつの』

シロネ『えーっ、そんなことないよ〜っ。まあ違反でもいいけどねえ。足掻いても逃げ切れ無さそうだし〜っ』

名無しの絵師『んー......それはそうと』


ぺちぺちと名無しの絵師の尻を叩くシロネ。


名無しの絵師『なんで尻たたくの?』

シロネ『へへへ、そこに尻があるからだよっ』




『シロネちゃんのえっち!』

『変態っ』

『すけべ』

『やーらしい〜』

『ええのうええのうw』

『百合百合してんねえっ』

『シロネww』

『おまえw』

『やはりクロノーツライブは変態揃いw』

『ww』







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先が気になる!執筆頑張れ!と思われた方はブックマークや広告の下にある☆☆☆☆☆を★★★★★で評価を頂けると嬉しいです!


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