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ネット掲示板のノリでVTuberのママになったTS絵師とその娘の物語。  作者: カミトイチ《SSSランクダンジョン〜コミック⑥巻発売中!》


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VTuber.42



きっと凝り固まってしまっているのだろう。合理的に、安定、安全に。社畜時代の思考に未だ縛られている部分がある事に自覚はある。


建前を重ねて、本音には目を向けない。感情を殺し、己を社会におけるひとつの部品だと言い聞かせる。それが生きるコツ......そう思いながら前世を生き、そして死んだ。


「......そっか」


――本心を曝け出すことが、怖い。


「でも、まあ、よく考えると良い」


――それにより美心が不幸になってしまったら。


「このまま個人で続けてたら後悔するかもしれない。よく考えて」


「ふふん」


?、なんで鼻で笑われたんだ私は。


「どーした」

「いえ、ママがビビってて面白いと思って」

「は?ビビってる?どこが」


「だーって、最初になんて言ったか覚えてないんですか、ママ」

「最初って、いつの話さ?」

「アリスが完成した時。ママはアリスを育てる事を、スレの私達だけでやろうって.....そう言ったんですよ」


「......」


「それがどーですか。こうしてアリスが急激に成長して大きな箱に誘われたからって動揺しちゃってさー。ぷぷぷ、ダッサーい」

「ぐぬぬぬ」


思わず口でぐぬぬぬ言うてもーた。


「まあそんな急にヘタレ出すママも大好きですが。でも、ママには途中で投げ出さないで欲しいです......。よく考えるのは、ママの方。後悔するかもしれないのも、ママですよ」


「......ああ、かもね」


かもしれない。美心を、アリスを手放して後悔しないわけはない。でも、どうしようもなく不安だ。それを口にしてしまえば......。


「はいはい、さてさて。と、いうわけで!優柔不断のママに代わり、できる娘であるあたしが何とかしてみせましょー!」

「?、どゆこと?」


「あたしがこんどのコラボで証明してみせる。ここじゃなきゃ......ママや、パパ、スレ民、皆とじゃなきゃダメな理由を」

「!」

「それが分かればママの不安は消える、でしょ」


にこりと微笑む美心。


ここじゃなきゃダメな理由......そんなの、あるのか?

大手VTuber事務所、クロノーツライブよりも勝っている部分が......。



◆◇◆◇



『もしもーし!おーかーりんっ』


――コラボ前日。忌魅子の仔、橋田至乃夏から着信があった。


「あ、もしもし。こないだはどーも」

『こっちこそありがとー!久しぶりに羽伸ばせたよ〜』

「そうなの?」

『うんうん。色々とスケジュールが立て込んでてさぁ、久しぶりの誰かとの食事だったわけですよ』

「あー、そっか。忙しいもんね、至乃夏」

『してして、どーだい?美心ちゃんとは仲直りできたのかい?』

「まあ、仲直りはできたかな......ただ、また問題が」

『問題?』


あ、これ、美心のスカウトの話しは橋田さんにいったらアカンやつか。しまった。


『?......ああ、もしかして、お仕事関係かな?』

「まあ、そう。......内容は言えないけど、ごめん」

『いーよいーよ。なるほど......悩みは尽きないってワケね』

「うん」


悩みは尽きない。生きている限り、どこまでも。


「これが私だけの問題だったら......こんなに悩まないんだけどね」

『そーなの?』

「うん」

『あー、でもそうか。結局みんなそうかもね〜』

「みんな?」

『うん。ほら、私やおかりんのお仕事って結局不安定じゃん?なのに続けられる理由......それはみんな同じ』

「同じ?」


『覚悟だよ。好きなことで生き抜く覚悟』


......好きなことで、生き抜く覚悟。


『悩む前に行動するよね。やらなきゃ生きていけない......だからやる』

「確かに。そして、好きだからやる」

『そうそう。おかりんも美心ちゃんもそういう覚悟あるんでしょ』


「......確かに」


だからこそ、美心はバイトを減らしている。配信頻度を増やせるようにもう殆どバイトは入れてないように見える。

それは勿論妹達の学費が稼げる目処がたったからではなくて、覚悟をしたから。


『私達の生きるこの世界はさぁ、とっても厳しくて苦しくて、辛い。だって頼れるのは自分の力の完全な弱肉強食の世界なんだから......自分で考え、行動し、戦う。負ければ全て自分に返ってくる』


「そうだね。でも、それでも......やる価値があるから私達は」

『うん。この場所で戦っている』


それは、お金以上の何か。稼ぎだけを目的にするなら、もっと他に仕事をしたほうが遥かにマシだ。けれど、私はこれを選んだ。


「美心もそういう想いでやってるんだ」


どこでも良いわけじゃなくて、ここが良い。


それに全てをかける覚悟は彼女はとっくの前にしている......イラストレーターを本気で始めたあの頃の私のように。命をかけた覚悟で。


『ふふっ』

「ん?」

『まあまあ、おかりんはおかりんの思うようにしたらいいと思うよ〜。誰の悩みかはわからないけど、結局は答えを出すのは当人なんだからね〜』


「まあ、そうだよね。確かに」


多分、美心の答えは決まっている。ただ、私が不安そうにしてるからそれを払拭しようとしてるんだ......。

優しい娘だわ、ほんとに。


『あ、ごめんおかりん!そろそろ仮眠するね、私』

「仮眠?」

『ちょっとだけ寝て仕事しないとなんだよね〜』

「大変だな......」

『大変だよ〜。まあ、楽しいけどね〜。えへへ......お話してくれてありがとね、おかりん。また明日コラボで!』

「いや私コラボでないよ!?」

『あ、そーだそーだ!あはは、それじゃお休み〜!またね』

「うん、お休み」






――コラボ当日。


19:56







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