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♯97 Heavy Rain 42
「……お別れだけは……何度経験しても慣れないな」
爻の体に触れているからだろうか──
艾の身体もうっすらと半透明になっている。
「……爻さんには……爻さんにだけは私を……」
たくさんの時間と空間を見てきた艾であったが、爻との別れだけは特別なもののようだ。
「……こんなことになるんだったら……爻さんともっと……デートしたかったな」
頬を赤らめながら、艾は瞳を潤ませている。
「……普通の女の子みたいに恋愛を楽しんだり……好きな人と……」
可能性を打ち砕かれたひとりの少女は、残された時間に想いを募らせる──
「…………消えたくないよ…………爻」




