97/113
♯95 Heavy Rain 40
目を開けた艾は、夜の公園へと戻っていた──
艾があちらの世界へ行き、ここへ戻って来るまでの時間は、現実世界で換算すると、およそ1秒程の時を刻むにすぎなかった。
「……爻さん」
呟くように爻の名を口にすると、艾は拳を握り奥歯を噛み締めた──
「……爻さんのいう通りになったとしても……全部を守ることなんて……」
艾だけが知る真実。
その真実が、艾の心に闇を落とす──
「……全てを爻さんに……全てを」
ベンチで横たわる爻の手を握り何やら唱え始めると、2人の繋いだ手の中に、ぼんやりと青白い光が灯った。
「……もう……これで後戻り出来ない」




