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♯93 Heavy Rain 38
(茉莉。これから話すこと全て、艾さんに伝えてくれ。俺が全部……守ってやる!)
決意を固めた爻の気迫に、茉莉達も首を縦に動かすしかなかった。
(まずは、現実世界にいる俺に……艾さんの全てを渡してもらう)
艾は険しい表情で、茉莉の口から伝えられる言葉に、意識を集中させている──
(艾さんの力を継承した俺なら、この世界に実体を現すことが出来るはず……ですよね?)
艾も頷き、ここまでは順調に進みそうだ。
(そのあとなんだけど……艾さんは自力でこの世界に来ることは出来ますか?)
「分かりませんが……爻さんが一緒なら……」
(よしっ! そこまで出来たら俺達の勝ちだ!)
『勝算はあるのか?』
(言ったろ! 俺が全部守ってやるって! いいか? 全部だ!)
言い切ることで自分を鼓舞している爻は、内心成功するのか不安に思っていた──
「……私の全てを……爻さんに」
不安に思っていたのは、艾もまた同じだった──




