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#70 Heavy Rain 15
辺りを見渡しながら、艾は言葉を紡ぎ出した。
「まさか、自分のいた世界に呼ばれるなんて、夢にも思わなかったけど…… “暗闇の声” さん?」
応答はない──
「聞こえているんでしょう? あなたは “────” ね?」
いきなりの核心を突く発言に、言葉も出ないのであろうか。
「いいわ。聞いているという体で話すわね? まず……私にこの世界を返しなさい」
艾が “私の世界” と呼んだここは、艾のみが知る存在に介入された世界らしい。
では、その存在とは誰なのか……。
『ふふふっ……やっぱり敵わないなぁ。うまくやってたと思うんだけど。さすがだね…………ママ』
爻に一連のフラッシュバックを見せ、艾の過去へ介入して来た人物は、なんと艾の子供であった──




