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#65 Heavy Rain 10
湧き上がる様々な感情に、万理華の表情は対応しきれない様子。
「……ごめん。茉莉ちゃん……ごめんなさい」
(俺しか助からなかったことへの謝罪か?)
(……そういえば、どうして万理姉は俺を助けるよう、茉莉のお母さんに頭を下げたんだ? カードを持っているのを知っていたのか?)
「……爻? あなたは真実を知ったら……私達を怨むでしょうね」
(私達? 真実? ……何を言っているんだ?)
ただでさえ、混乱した状況下にいるのに、さらに増えた謎──
(万理姉には聞きたいことが山程あるけど、今は…… “あいつ” を捜そう)
くずおれるようにへたり込む万理華を横目に、爻は病院をあとにした。
(……万理姉の電話の相手、誰だったんだろう)
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爻のポケットから着信音が聞こえる。




