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君色レイニードロップ  作者: ひな月雨音


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#46 一方通行

 ハルは恐れていた──



(休暇くださいって、急に帰ってきたからなぁ……怒ってるよなぁ)



 鳴り止まぬ着信音に心拍数が上昇するハルは、震える手で通話と書かれた文字をスライドさせた。



「……あのぉ、もし……も」


「お! そ! い! 何してた?!」


「いやぁ、あのぉ、まぁ……なんというか」


「まぁ、いいわ。夜、食事行くわよ!」


「えっ? ……でもオレ、今日本ですよ?」


「知ってるし。わたしもだけど」


「ボッ、ボスも? ですか?」



 ハルは運悪く、仕事の都合で日本へと帰省していた上司と、日程がかぶっていたようだ。



「あっ! あと何人か連れていくから。よろしくぅ」



 その直後、通話終了を告げる無機質な音が、ハルの耳へ矢のように刺さった。



「…あぁ、店……どこだろう…」


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