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♯103 残されたもの

 可能性の分岐点を無事に護ったコウだったが、誰からも称えられることはない。


 さらに、よもぎを失ったショックだけが、コウの心に大きな穴を開ける結果となった──



「……でも、どうして俺は、よもぎのことを忘れないんだろう」



コウに出逢えたこと……私も忘れないから)



「あの時……よもぎは “私は” じゃなく “私も” と言っていたな。俺に “可能性を託した” とも……」



 2人でいたはずの夜の公園に、今はコウがひとり──



「それに……」



 思い返すのは、消えゆく瞬間によもぎが口にした言葉。


 正確には、言葉は聞き取れなかった為、口の動きなのだが……。



「……どうかされましたか?」



 声を駆けてきたのは、パトロール中の警察官だった。



「はい……大丈夫です。少し疲れたので休んでいただけです」



 そういうと、近くに転がっていたペットボトルの水を2つ拾い、コウは歩き出した──



「2つ……これは……よもぎがいた証だな」

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