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君色レイニードロップ  作者: ひな月雨音


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103/113

♯101 Heavy Rain 46

 “惑星(ほし)の記憶”──


 それは、この星が誕生してから今に至るまで、星自身が見てきた全ての時間のことである。



「……艾(よもぎ)のことを忘れてしまうのか? ……俺も」



 “惑星の記憶”から消えるということは、存在が認められないということ。



「爻(コウ)……可能性は残したから。本当に大切なものは、そこに置いてきた」


「でも! 消えたら意味ないだろ! 思い出せなくなるなら……こんなこと……」



 お互いにもう触れられないことは分かっていたが、艾(よもぎ)は爻(コウ)の頬にそっと手を伸ばし──



「ここは特別で、絶対に守り抜かなければならない場所。私の不注意で世界を危機に晒すことは許されないの。それに……」



 ほぼ光の粒子と化している艾(よもぎ)は、最後にこう付け加えた……。



「爻(コウ)に出逢えたこと……私も忘れないから。だから……」



 動く艾(よもぎ)の唇は、爻(コウ)に何かを伝えた──


 直後、艾(よもぎ)の形を保っていた光の粒子が、一瞬にして……消え去った。



「…………艾(よもぎ)」

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