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『精霊召いの喚剣士』  作者: 実山 悠
第1章『喚剣士 《ハーフナー》』
2/16

第2話『迷子と理由と喚剣戦と』

ども!

おかげさまで2話め!

楽しんでいってください!



近々、設定画を投稿する予定です!こうご期待!



「え、ちょ、何を言ってるんだ君は! 僕には何の事だかさっぱり・・・」

「何って・・・喚剣戦(ハーフェニクス)よ! 喚剣戦(ハーフェニクス)! ほら、受けるのよね?」

シェリアの焔は徐々に強まってきており、その気迫に気圧され、凛人は思わず後ずさる。

これはヤバイ。ヤバすぎる。

「さぁ、貴方も喚剣士(ハーフナー)なんでしょ? 自分の剣を手に取りなさいよ!」

「いや、だから! 喚剣士(ハーフナー)だの何だの言われても分からないって!」

「ええぃごちゃごちゃと!もぅ!」

二人の会話は、驚くほどにも噛み合わないものだった。

それもそのはずだ。凛人はまだ目の前の情報を把握しきれていない。

「ま、さか、本当に何も知らないの!? 貴方!」

シェリアもやっと凛人の無力さに気がついた。

「だからさっきから言ってるじゃないか・・・・・・」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「貴方、編入生なの!?」

さっきの一件を後にし、事情を話す凛人。

シェリアも通常の状態にいつのまにか戻っている。

自分は編入生で初めてここへ来た、あんな精霊らしきものも初めて見た。と言う事を話した。

シェリアは申し訳ない、と言わんばかりに手を合わせ、謝罪の言葉を口にしていた。

ここでシェリアはとんでもない事を口にする。

「でも、貴方編入生なんでしょ? 編入って、凄く稀よ! 編入の条件って確か、

『喚剣が行える適合者のみ』と言うのはもちろん、『それに応じて能力が極めて高い者のみ』『自分専用の剣、聖級精霊、聖級悪魔以上のいずれかを所持する者』

なんだけど、入学前から自分専用の剣もしくは精霊、悪魔は持たず入学するもので、学院で適合試験を受けたのち、手にする事になってるの。結論的に編入は基本ズバ抜けて強く、特殊なヤツがするものだと・・・」


とても残念そうに、

「貴方・・・何にも知らないのよね?・・・こ、これって・・・だ、大丈夫なの?

本当に編入生なの・・・?」

凛人を全力で残念そうに見つめるシェリア。凛人は己の無力さに

悲しさを抱いていた。

何も聞いてないし、何も聞かされてないし。

あ、そうだよそうだよ、この子に学院長室がどこにあるか聞こう。

うっかりしていた、全部そこできけるんだった。


ーーとは言っても、さっきの事を許してもらえるのかな。

「申し訳無いけど、編入に関しては僕もイマイチ、こう、パッとしないんだ。

だからどうも説明がつかない・・・・・・それと話変わるんだけど、『学院長室』って

どこにあるのか知ってたりしますかね?」

シェリアは頬を膨らませて、

「知ってるは知ってるけど、さっきあんな事されちゃったしなぁ・・・?

喚剣戦(ハーフェニクス)も中途半端だったしなぁ・・・? どーしようかなー?」

ごもっともです。何も返す言葉がない。

凛人は言葉が詰まる、が、それに見かねたのか

「あぁ、もう分かった! 分かったわよ! 連れてってあげるからそんな顔しないで!?

・・・でも、さっきの許した訳じゃないんだからねっ。」

シェリアのお慈悲でなんとか切り抜けられそうだ。

本当に、本当に本当に神様ですkーーーー

「あ、やっぱり条件♪ 貴方今の状況じゃ話にならないじゃない?

だから、3週間後に喚剣戦(ハーフェニクス)で勝負なさい!今回の件のつけ、という事でー♪

この条件をのめたら連れてってあげてもいいわよ♪」

これは条件をのんでも良いものか否か。

全くもって、この学院や不思議な力の事しらない凛人は

こう答えるしかなかった。

「わ、わかりました。」

「対戦承諾ね♪」


二人は3週間後の喚剣戦の約束を交わし、

シェリアに連れられ学院長室へと向かっていった。



一方セシルはーーー


「凛人さーーん?どーこですかー?どこですかー!

おかしいですね・・・私、迷子になっちゃたんですかね?

やっぱり、何度も何度も迷子になるような場所は通らない方が良いですね☆」

この人は迷子の常連らしい。



要するに、凛人が迷子になった訳ではなく、

かの生徒会長様が迷子になったのである。

生徒会長ですら迷うこの学院。恐ろしい限りだ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


さて話を戻そう。

凛人とシェリアの二人のは、着々と学院長室へと近づいていた。

「今更だけど、君ってここの生徒でいいんだよね?」

「はぁ・・・そうに決まってるじゃない・・・もう、ここまで来ると

貴方本当に編入生なの? って思われちゃっても仕方ないわね・・・」

シェリアは不満気に答える。


凛人自身、ここまで『本当に編入生なの?』と言われると、本当に僕は編入ではないんじゃないのかなと、思ってしまいそうになる。

そんな事を思っていたら、気づけば目の前には巨大な建物が建っていた。

おそらく校舎だろう。

「さ、校舎についたわ。この中を進んで行けば学院長室よ。」

やっと学院長と顔を合わす事ができる。

シェリアと共に少し早めに、綺麗な絨毯(じゅうたん)の廊下を歩く。

入り口にはセシルがいた。


「あ、凛人様!先ほどは申し訳ございませんでした・・・よくここがお分かりで・・・

って、"リア„じゃないですか♪ 貴方がお連れして下さったのですか? ありがとうございます♪」

シェリアの事を"リア„と親しそうに呼ぶセシル。

二人は知り合いのようだ。

「会長・・・シェリアと呼んで下さいっ! もうっ」


「フフッ♪ いつも可愛いですね、リアは♪ ではーーーー」

セシルの空気が変わる。

「雨宮 凛人様。こちらへ」

大きな木製の二枚のドアをゆっくりとあけてゆく。


ギィィィ。


その年期の入ったドアは凛人を迎えるかのように音をだす。



そして、凛人は知る。

この学院の事。あのシェリアが使ったような力の正体を。


「ーーようこそ煌聖(こうせい)学院へ。雨宮 凛人君」







誤字、脱字等ございましたらご指摘宜しくお願い致します。


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