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『精霊召いの喚剣士』  作者: 実山 悠
第2章『煌王選《ロイヤル・ディサイド》』
12/16

第11話『デートらしからぬ何か』

ちょっと時間が空きましたが、

次話投稿になります!!


これの次の話もなるべく早くだしますので、お楽しみに!


※誤記に関して。

作中に、「煌王選」と言うワードで、

煌王選の「選」を「戦」と記載してしまっていたので修正いたしました。




「凛人! お待たせっ、まった・・・?」

今日はとても天気がいい。

こんな日に、とても相応しい姿のシェリアはいった。

ーーーー意外と直視できない。

「凛人?」

「あっ、だ、大丈夫! 僕も今来たところ」

「・・・? どうしたの? 変な凛人ね。 ま、いいわ! いきましょ!」


雲ひとつない晴天の土曜日に、二人は学院内にある、学店街へと出かけた。

その街には、学院で生活するうえで必要な物を購入できる所や、娯楽施設が数多く並ぶ。

『あれ? なんで今シェリアと出かけてるんだっけ?』


そう。どうして二人で出かけているのか。

それは三日前にさかのぼる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

身体の煌霊力(ネイクス)をうまく調整。

そして、その力をこの"剣„に・・・っと。

「で、できた・・・!」

凛人はその場に倒れこむ。

「調整のコツをちょっとずつだけどわかったきたかな」

彼自身の課題でもある、『煌霊力(ネイクス)の調整』

これを克服しようと精進していた。


「ん・・・? ばっ、バカかお前! もう動けんのか!?」

クォールが叫ぶ。

「あ、クォール。おはよー」

「あ、クォール。おはよー。じゃ無いだろ! まだあれから

たいして時間経ってないのに、そんなに力使って大丈夫なのか?」


現在、朝の5:30。クォールは朝のランニングに出ていた。

そこで偶然にも凛人をみかけたのだ。

「なんか、ちょっと寝たら元気になった」

シェリアとの戦いで負傷した凛人であったが、その驚異的な回復力で

すでに動ける状態まで回復していた。

「この通り、もう大丈夫!」

お気に入りの"剣体強化„をしてみせる凛人。

「相変わらずお前の剣体強化は凄まじいな・・・また貰ったグラディスにも慣れてきたみたいで何よりだ。でも、無理は禁物だぞ?」

「わかってる」


クォールは、またランニングに戻っていった。



ーーなんだろうか。さっきから視線を感じる。

凛人は謎の視線をさっきから感じていた。クォールは気づいていなかったみたいだったが。

意識を集中させ、周囲を警戒する。


凛人は小さな声で、

喚剣融合(ユニオン)完了(ログイン)。グラディス」

そっと戦闘態勢に移行する。

じっと、じっと周囲を警戒し、冷や汗が滴り落ちる。

この緊張感、これはおそらく"殺意„

今向けられているのは殺意だと、凛人は認識した。

「んー、ちょっとやばいかな」


剣を握り直し、構える。



「あれ? 凛人?」

少女の声が聞こえくる。この声はシェリアだ。

「シェリア?なんでこんな時間に?」

「貴方こそこんな時間に何やってるのよ」


凛人はハッとする。

『さっきの殺意が消えてる・・・?』

果たしてさっきの"殺意„はなんだったのだろうか。

『気に、しすぎたかな・・・?』


「り、りんと!」

「な、なに!?」

シェリアが顔を赤らめて言う。

「そ、その、この前は、や、やりすぎちゃたわよ。それで、その・・・」

上手く話せない。

「その・・・ご、ごめんなさい!」

「え、きゅ、急にどうしたの!? シェリア!」

凛人も急なこと過ぎて、何の事を言っているのかわからない。

「どうしたって・・・その、喚剣戦の、こと・・・」

あぁ、その事か。と納得する凛人。

「なんだ、シェリア。そんな事気にしないでよ」

「だって、あの攻撃。実は考えてた威力よりも、倍の火力で攻撃しちゃった

から・・・その・・・凛人を・・・怪我させちゃったから・・・」

ちょっと涙ぐんでシェリアは喋る。

「シェリア。僕は今ここにいるし、二本足で立ってもいる。見ての通り

元気だから心配しなくてもいいよ? ありがとねシェリア」


ーーーグスっ・・・


この凛人の言葉を聞いたシェリアは、いままで溜め込んでいた気持ちを

爆発させる。

「ウワァァァァん!!!」

「ちょ、シェリア!?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ーーーーあぁ、そうだったそうだった。

それで泣き止ませたあと、シェリアがこう言ったんだっけ。

『わ、私の泣き顔みたわね!/// こ、これはダメ! ダメね! 凛人!

なんか美味しい物でもおごりなさいっ!』


でもまぁ、こんなに楽しそうにしてるならいいっか。

「ねぇ凛人! 私ケーキが食べたい!」

「りょーかいっ」


学院でも有名な店で、二人はケーキを食べる。

「ここのショートケーキ。本当に美味しいらしいのよ!」

嬉しそうにはしゃぐシェリア。シェリアもこんな表情みせるんだな。

「このチョコレートケーキうまい!」

「ショートケーキじゃないの!?」

なんだかんだいって、ケーキを食べ進める。

「どうしたのシェリア?」

さっきから僕のチョコレートケーキをチラチラ見ている。

「っぁ、なんでもないわよ!」

凛人はフォークでチョコレートケーキを切って、一口だいにする。

それをシェリアに向け、

「はい、シェリア」

「!?」

「た、食べたくなかった・・・?」

シェリアは熱があるかの様に顔を真っ赤にする。

「り、りりり、凛人? これって、その、そその・・・世に言う、関節キス

と言うものじゃ・・・」

凛人はシェリアにそう言われ、自分がやっている事がどれだけ大変な事かを理解した。

優しさ故の過ちだ。

「ご、ごごごめん!」

慌ててフォークを引っ込めようとする凛人をシェリアは止める。

「まって・・・! せ、せっかく、くれるんなら、貰ってあげるわよ・・・」

動揺する凛人。どうしたら良いのか判断がつかない。

どうしよう。これはどうしたら良いものか。

手先が震える。

「あ、落ちる!」

フォークの先のケーキが落ちかけた瞬間、シェリアがケーキを口へ運ぶ。

「あぶなかった・・・わね・・・って・・・あ///」

シェリアの口にチョコレートケーキ。

凛人もシェリアと目を合わせる事ができない。

「////////////」

シェリア自身。恥ずかしくて、本当に食べる気は無かったのだが食べてしまった。

「そ、そのー・・・美味しいですかねー?」

「美味しいに決まってるわよ! バカ!」


そして、訪れてはいけない、『沈黙』が二人を襲う。

当然だが、気まずい。相当気まずい。

「ーーげるわよ」

「え?」

「私のもあげるって言ってるのよ! これでおあいこでしょ!」

無理やり、凛人の口にショートケーキを押し込まれる。

「ふ、ふはい!!(う、うまい!!)」


ーーとまぁこんな感じで、騒がしいお茶会になってしまった。



「「ふはーーっ。美味しかった!」」

二人は満足そうにベンチに座っていた。


「ねぇシェリア。時間があればでいいからさ、ここらへんを回って見ようよ!

僕、この学店街にあんまり来たことないからさ、ダメかな?」


シェリアは笑顔になって、凛人に言う。

「もちろん良いわよ! そうと決まれば座っている場合じゃないわ!」


こうして二人の"デートらしからぬ何か„は、延長戦へと移った。






























『ーーーククククッ。もうすぐだ。「裂闇の黒剣(レイトラ=クレイス)」は我々の物に・・・』





















誤字、脱字などがございましたら、ご指摘宜しくお願い致します!

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