ニーソク、目を覚ます。
閑話です。
・・・・・・今思ったけど、別にコイツいらなくね・・・・・?
「うっ・・・あれ、ここどこだお・・・?
おいらは確か外に向かってたはずじゃ・・・?」
頭を抱えながら起き上がったニーソクさんにフォルが話しかける。
「おっ、目が覚めたかな? いやー、さっきは本当悪かったね。」
軽ッ!?
ニーソクさんは「えっ?」と、一応謝ったフォルを見るや否や「うぎゃああああ!!!」と叫んでガバッと布団をかぶってしまった。
あー・・・フォルがトラウマにでもなっちゃったかな?
布団をかぶって丸くなったニーソクさんが、怯えたように叫ぶ。
「えっ、なっ、あ、青髪ッ!? それに赤髪も!?
お、俺は魔物なんかじゃないんだおー!! これでも人間なんだおーッ!!」
・・・えっ。あれ? まさか僕らに退治されると思ったの? な、なぜ・・・。
ってそういえば、おじさんも最初は僕らをエリート騎士だと思ってたみたいだし・・・この人もそうなのかもしれない。
まぁ確かにこの人の外見は化け物にしか見えないし、しかもフォルがさっき一度跳ね飛ばしてるから退治されるとも思えなくも無いけど・・・そもそも僕らは騎士じゃないし、この人を殺すつもりも無い。
僕は出来るだけ彼を安心させるように優しく言った。
「大丈夫ですよ。僕らはあなたを倒すつもりなどありませんから。
・・・ですが少しあなたのお話を聞かせてはもらえませんか?」
「うっうっ・・・・・本当かお?」
「はい。だから無理にとは言いませんが・・・どうか出てきてもらえないでしょうか?」
そう言うと、ニーソクさんは「ううっ・・・」と泣きながら出てきてくれた。あれ? 意外と素直だ。
まぁとにかく・・・さぁ、ニーソクさんに話を聞いていこう!
ニーソクはさっきのネタ要員だったしね。仕方ないね。
あとでニーソク殺しましょうか。出しといてなんですが、面倒なんですコイツ・・・。