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カジノへ

今回からフォルルートです。

秋イベ・・・いや、最近上手く書けないんです。

なので更新頻度ガタ落ちです。

爛々と輝く星々と、街の明りに照らされて夜の街が動き出す。

そして今、その輝く街の中で一番と言っても過言ではないだろう建物の前に、二人の『黒髪』の青年たちがいた。



えぇそう。お察しの通り・・・ニーソクとフォルたちです。

なんで黒髪なのかって、説明するには少し前に遡らなきゃいけないんだけど・・・今はとばそう。別に面倒だったとか、上手く書けなかったとかじゃないよ? 本当だよ?


それじゃ、二人は重そうな扉を開けて中に入るよ。

その扉はやたらと装飾されていたから、なんとなく「儲けているんだな」と思ったみたいだよ。





   ☆





扉で感じたとおり、カジノの中はやたらと豪勢だった。

ロビーには水を吐き出しているライオンの像とか、よく出来た彫像。天井には豪華なシャンデリアがあるし、壁にはよく分からない絵画が飾られている。

あと定番通りにバニーガールたちもいたよ。バニーガールちゃんたちって可愛いんだねぇ。



「うへー、すごいね。

でもなんでこんなに豪華なんだろ、もっとシケてるかと思ってたのに。」


「そりゃこの街が草原のど真ん中にあるからだお。

この草原はいろんな町や国と通じてるから、たくさん行商人たちや旅人さんたちが来るんだお。」


「なるほど、それで金の回りがいいわけか。

・・・さーて、ここには何があるのかなーっと。」



私は適当なバニーガールに声をかけて説明を求めた。

このカジノには、テーブルゲーム専門らしい。

トランプゲームなら定番のポーカーやブラックジャックのほかにバカラ、レッドドッグ、トラントエカラントとか。

ダイスゲームだとクラップス、チャック・ア・ラック、スウェディッシュダイス、フレンチバンク。

他にもルーレット、ツーアップ、ブール、バントトロア、マネー・ホイールなんかがあるらしい。



「何これ、めっちゃ種類多い。」



わーお、正直予想外だ。

だからといって問題があるわけではないんだけど。・・・うーむ。



「どうするお? 何するお?」


「とりあえず・・・馬鹿が集まりそうなところに行こうか。

後半に言われたゲームなんて全然知らないヤツだし・・・ポーカーでいいよね。

あと、私たちだってバレないように気をつけよう。」



そうしないと折角変装した意味がないしね。

あ、今回私は髪を黒に染めて、ニーソクと一緒に『ただの村人』のような格好をしている。

設定としては『カジノで一攫千金を夢見る馬鹿な村人』みたいなイメージ。


でも私は髪を染めるなんて初めてだったんだ。

そのせいでうまく染められなくって微妙に青色が残っちゃったけど・・・まぁ、ある意味丁度いいかもしれない。

これで問題を起こしても、多分探されるのは『微妙な青髪を持った、二人の黒髪の男女』のはずだ。







このカジノは2階まであって、トランプゲームがあるのは上の階なんだって。

私たちはロビーの先にある豪華な階段を上っていく。その途中で思い出したように「あっ」とニーソクが呟いた。



「そういえば、なんで俺たち入るときに何もチェックされなかったんだお?」


「そりゃー、私たちにお金を使って欲しいからだろうね。

前に本で読んだけど・・・基本的にカジノは入るときはノーチェックなんだって、ただし換金するときはチェック入るんだ。

お金を払いたくないからね。年齢制限とか、他にある条件とかは地域によって違うみたいだけど。

で、今回は私は条件不達成みたい。18歳以上であることが条件みたいだし。ニーソクでギリギリだな。」


「マジかお!?

あっ、でもそれならフォルセティさんが当てて俺が換金すれば・・・!」


「無理だね。そうしないようにバニーガールたちの監視があるんだぜ?」


「・・・・・当ててる人間、見てるってことかお?

つまり当てた当人以外の換金は認めないってことになるのかお?」


「そう。

しかもカジノは『怪しい組織』が絡んでる可能性が高いんだよ。

下手に抵抗すれば・・・生きて帰れないかもしれないよ?」


「ひっ・・・!」



ニーソクは分かりやすいくらい怯えだした。

私はそれに薄く笑って続ける。



「まぁいざとなったら私が守って見せるよ。

あ、あと今からその『フォルセティさん』と『ニーソク』呼びはやめようか。変装の意味がなくなっちゃうからね。」




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