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目指せ、一発逆転!

このタイトル、随分ありきたりでしたね!

というわけで何か別のタイトル思いつくまで更新止めて考えます。

私のセンスがないのが憎いです・・・ギリィ。


あ、あと次からしばらくアル視点です。

フォルたちはお休みです。

ニーソクが仰天チェンジをした後みんなで机を囲んで話し合う。

今は私とニーソク、おじさんと従業員さんで向かい合うようにして座っている。

机の上には従業員さんが用意してくれたお茶が人数分置いてあるだけで他には何もない。

・・・そしてしばらく話し合って出た結論がコチラ。



「とりあえず、当面の課題は・・・金だな。」



おぅ・・・。

とたんに気分が、空気が重悲しくなる。



でも私たちは今、本当にお金がない。



引きこもりでニートだったニーソクは言うまでも無く。

私たちが持ってきたお金・・・ミッドガルドを出る前に街のみんながくれたお金は、全部バルの時空魔法でどっかに飛ばしちゃったし。

・・・いや本当のことを言うとコレは出せなくもない。でもそれを取り出すには、相当面倒くさい魔法を編まないといけないんだ。バルが魔王だったのが憎い、あんな難しいの使わなくてもいいのに・・・ッ!




しかしだからと言って、まさか無関係の宿屋のおじさんたちに金を借りるわけにもいかず。

というわけで、現在あるのは私の手持ちの5000円のみ。




・・・これだけで、これからどうしよう・・・。なんか泣きたくなってきた。

ニーソクと一緒に項垂れていると、従業員さんがポンッと何か思い出したように手を叩いた。



「あっ、そういえば。

僕は行ったことありませんが、この街にはカジノがありますよ?」


「え、カジノ? そんなのがあるの?」



私は顔を上げて聞き返す。

従業員さんは顔に手を当てて、思い出しながら答えてくれた。



「はい。この街は草原の中央にあるので、旅の商人達が多く訪れるのです。

ここの草原は旧王都だけでなく、たくさんの街に繋がってますから。」


「なるほどねぇ。賭け事か・・・。」



・・・・・・・・・・・悪くないな。

私は続けて従業員さんに聞く。



「カジノって、やっぱり夜が本番だよね?」


「い、行く気なのかお!?」



ガバッと顔を上げて、驚いたように叫んだ。

うおっ、み、耳がキーンッて・・・。



「で、でも一気に稼げるのはそれしかないだろ。

それに面白そうじゃないの。」


「でもそんなことして、下手したら俺たちこれから借金生活だお!?」


「大丈夫、そうなったらどっかの家に不法侵入。タンスを漁って、壷を割って・・・」


「犯罪だーーーッ!?」



むっ、失礼な。勇者なら誰でもやることではないか。

でもニーソクの心配するとおり、失敗したことを考えると少し怖いよ。だけどね?



「賭け事は、こういうスリルが楽しいんだよ。それに絶対負けないから大丈夫。」


「ん? 譲ちゃん、どうしてそう言い切れるんだ?」


「それはやってのお楽しみ、ってことで。それじゃあ今はしばらく休もうよ。

・・・今日の夜は、すっごく長いんだからね。」



悪い笑顔でそう言いながら、私は腰に下げてる本を手で撫でた。

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