表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/35

凱旋

ゴブリンを倒し村へ帰ってきた俺たちは大勢の村の人達から歓迎を受けていた。


「ありがとうございます。」


「なんてお礼を言ったらいいか」


「スミレちゃーん、好きだー。ずっとこの村にいてくれー」


おいこら、最後、ゴブリンの後を追わすぞ。スミレは俺のだっ!!・・・と冗談はこのくらいにして、村長がこちらにやって来た。ちなみに最後の奴はスミレにひっぱたかれていた。ざまぁみろ。


「この度はゴブリンから村を救っていただき誠にありがとうございます。」


そう言い村長は頭を下げてきた。


「あ、頭を上げてください。元々ゴブリンをこの村に呼んだのは俺達のようなものですから、これは自分達の尻拭いですよ。なぁ?スミレ」


「うむ、元はと言えば妾達の責任じゃ。だから礼は不要じゃ。」


これは決して謙遜じゃ無い。あそこで最初に俺がゴブリンを殺さなかったら村にまでゴブリンは来ようとしなかったかもしれないのだから。


「いえいえ、さっきも言いましたように、ほうっておいてもいずれこの村にゴブリンはやってきていたでしょう。しかし、今回のことでゴブリンの長も手下がいなくなり、しばらくは大丈夫でしょう。」


ん?そう言ってくれるのは嬉しいのだが、今なんか不自然な点が・・・


「あの、ゴブリンの長ってキングゴブリンじゃないんですか?」


キングってくらいだから長だと思っていたんだがなぁ。


「はぁ、ゴブリンの長はキングゴブリンで間違いないですが・・・どうしました?」


あれ?なんか情報の行き違いがあるような・・・


「いや、あのですね・・・」


そこで俺はキングゴブリンを殺したことを伝えると。


「な、なんとっ!!あのキングゴブリンを殺したというのですか!!」


いきなり驚かれた。なんかまずいことやっちゃたのかな?


「あ~、すいません。やっぱ、まずかったですかね?」


また、迷惑かけちゃったかな?どうしよう


「と、とんでもない。まさかキングゴブリンすら倒してしまえるなんて旅の方々は、高レベルの冒険者でしたのか!」


え、何?高レベルどころか冒険者って奴ですらないんですけど・・・


「いえ、ただの迷子ですけど・・・。なんです冒険者って」


気になったので恥を忍んで聞いてみた。


「ぼ、冒険者をお知りでないのですか!?」


どうでもいいけど、さっきから村長驚きすぎだろう。血圧とか大丈夫かな?と、それより冒険者って知っとかなきゃまずいのか。


「あはは、田舎から出てきたばかりのものでよく知らないんですよ。」


さっき村に帰るまでにスミレと決めたことを話す。自分達が田舎からから出てきたことにすれば大体のことはごまかせる。これは、スミレが思いついたことだ。俺も俺でラノベ脳から記憶喪失とかどうだろうとか提案したんだが、2人じゃ使えないとあっさり却下されましたよ。とほほ・・・


「ああ、そうでしたか。いきなり驚いてしまって申し訳ない。冒険者というのは・・・」


そう言って説明してくれる村長。どうやら、ごまかせたらしい。ひそかに記憶喪失の案を使えたらいいな~なんて思っていた俺は内心複雑だ。隣を見ると得意顔になっているスミレがいてさらに複雑だ。


そんなことより、聞いた内容を要約すると冒険者とは町にあるギルドで登録をして依頼を受けて、その人の必要なものを取ってきたり魔物を討伐するという。まぁ、いわゆる何でも屋みたいなものだった。さっき村長が驚いた理由はゴブリンキングは冒険者になったばかりの人にはまず倒せない魔物だったらしく、それを倒したから驚いたとのことだった。そんなに強くなかったよな、あいつ・・・。いや、普通の人が3くらいだから50は強いのか?


でも、冒険者か・・・。それいいな、金の心配をしていたんだが冒険者になれば金を稼げるだろう。


スミレも同じ考えに至ったのか、こちらを見てうなずいている。だったらやることは1つだよな。


「あの、町に行ってそのギルドっていうのに登録したいんですけど、どうすればいいですか?」


わからなかったので村長に聞いてみた。


「それでしたら、行商人が来ますので一緒に乗せてもらって町に行ったらいいですよ。」


へ~、行商人が来るのか。いいね、一度乗ってみたかったんだよね馬車。


「行商人ですか、それはいつごろ来ますかね?」


行商人っていうからには色々な場所を回ってるわけで、ここに来るのは結構かかるかもしれない。


「そうですね・・・。いつも来ていただいてから大体15日で来ます。」


ふむ、じゃあ結構かかるかもな。でも、こっちに来てから慌ただしかったし、たまにはゆっくりするのも・・・


「そうですね・・・たしか・・・。前来て頂いたのが14日前くらいですかね。」


・・・どうやら、まだゆっくりできないらしい。つか、明日って・・・


その日の夜は村長のご厚意で宴会が行われた。


・・・そのせいでスミレに話聞かせれなかったけどなっ!!明日どうやって機嫌とろう・・・。


村防衛戦で初めて感想をいただきました!!とっても嬉しくて1日中にやにやしてしまいました。

今回はいつもよりちょっと短いです。すいません(・ω・`)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ