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村防衛戦

朝、スミレより一足先に起きた俺は、村で情報収集を行うことにした。ちなみに握られていた手は離されていましたよ・・・。別に残念なんか思ってないからなっ!!


俺は自分がものすごい田舎から来た事にして聞きまわった。


そこで分かったことが3つ。


1つは、ここから数十キロ先に町があること。


次に、強さのことだ。『観察眼』で村の人を見てみたんだが、女の人や子供の数値がだいたい1。男の人が平均3ぐらいだった。聞いて見たところゴブリンに襲われて大けがを負うなんて結構あるらしい。スミレは魔王だからわかるが俺は何故?主人公補正?


そして、最後にわかったことなんだが・・・どうやら俺たちの格好はどうやら変らしい・・・。ま、まぁ、この世界から見たら変なんだろう、俺半袖ジーパンだし、スミレに至ってはパジャマだしな・・・


「おや旅の人、昨日はよく眠れましたかな?」


「ああ、村長おはようございます。昨日は助かりました。」


ちょっと落ち込んでいた俺に話しかけてきたのはこの村の村長のマリガンさんだった。


「はっはっは、困っている時はお互いさまというものですよ。」


このようにとても優しい人だ。そんな謙遜しなくてもいいのに


「いや~、あのままでしたら餓死してしまいましたから本当に助かりました。この恩はいずれ必ず。」


これは結構本気で言っている。事実あのままこの村を見つけられなかったら数日後には獣のディナーになっていただろう。


「それにしても旅の人このような場所に食糧も持たずにどのような用で?」


おっと、そうかそりゃ気になるよな。でも、どう説明したものか・・・まさか別世界偶然この近くに来ちゃったんですよHAHAHA、なんて言うわけにはいかないし・・・さて、なんて―――――


「そ、村長ーーーーーーーーっ!!」


どう言ったものかと悩んでいると慌てた声が思考を遮った。


「どうした客人の前だぞ。」


「大変ですっゴブリンが!!!」


ん?聞き覚えのある名前だな。聞くと大勢のゴブリンがこちらに向かってくるのを村人が見たらしい。幸いまだ村に着くまでには時間があるらしいが着いてしまったら惨劇は免れないらしい。ん?これって、もしかして俺のせいかも・・・


「こ、このままでは村が破壊されてしまう。しかし今から依頼しようにも時間が・・・」


村長がこの世の終わりみたいな顔で考えている。この村が危機にあっているのは俺のせいかも知れない・・・。だったら俺がどうにかしないとな。


「村長。俺が行きます。」


「なっ、客人にそんなことさせられん。それに君はまだ若い、ゴブリンに敵う筈がない」


動揺する村長に自分がゴブリンを殺したことそして今来るゴブリンはその報復に来たのかもしれないということを伝えた。それをすべて聞いた村長は


「話はわかった。なら、任してみよう。だが、気に病むことは無いですよ旅の人。今回は確かにそうかも知ませんが、実は数日前からこの村にゴブリンが現れることがあったのです、旅の人が今回来なくてもいつかゴブリン共は来ていたでしょう。」


いい人すぎるだろ村長。・・・この村は守らなきゃな・・・


なんとか村長を納得させると俺は早速ゴブリンを倒すべく準備に取り掛かるため昨日泊まった家に帰ってみたんだが・・・


「よ、よぉ、おはようスミレ」


そこにはすっごい不機嫌そうなスミレがいた。そういや寝てたから黙って出て行っちゃったんだよな・・・


目線を合わせようとするとぷいっと顔をそむけてしまう。まいったなぁ・・・。なんでゴブリンの前にスミレと戦わなくちゃいけないんだよ・・・


「な、なぁスミレ?悪かったって、ほら気持ちよさそうに眠ってたから起こしづらくてさ」


「それでも起こして欲しかったのじゃ・・・」


お?やっと話してくれた。


「そんなこと言ってもなぁ・・・」


「・・・じゃ」


どうしたものかと思っているとスミレが何かつぶやいた。しかし小さすぎて聞こえない。


「ん?なんだスミレもう一度いいか?」


「・・・かったのじゃ」


まだ聞こえない。


「すまん。もう一回だけいいか?」


さっきよりは聞こえたがまだ聞こえなかった。


「怖かったのじゃっ!!朝起きてみたら隣には誰もおらんくて、わ、妾は見捨てられたのかとも思った。実はすべて夢なんじゃなかったのか、そうも思った。そしたらとたんに悲しくなって怖くなったのじゃ。ジュンがいなく、ひっく、なって、ぐすっ、しまったのかと」


俺は馬鹿だ。今この知らない土地で唯一スミレの事情を知っているのは俺だけだ。その俺が朝起きたらいなくなってた。そんなの誰だって不安になるに決まってる。俺だって朝スミレがいなくなってたら不安になるだろう。そんなのわかってたはずなのにっ。


「済まなかった。でも大丈夫だ。俺はスミレが嫌と言うまではスミレから離れるつもりはないよ。」


俺は衝動的にスミレの手を握るとそう囁いていた。


「本当か?嘘じゃないのじゃ?」


「ああ、本当だ。約束する。なんだったら指きりをしよう。」


「指きりとはなんじゃ?」


ああ、この世界にはないのか


「指きりっていうのは俺の国のおまじないみたいなものさ、昨日は話せなかったからな今日はちゃんと俺の故郷について話してやる。じゃあ、俺に続いて言ってみてくれ。」


そして部屋の中で2人の声が重なる


「「ゆーびきーりげーんまーんうーそつーいたーらはーりせーんぼーんのーますゆびきった(のじゃ)」」


さて、じゃあ行きますか。


「スミレ聞いてくれ。実は・・・」


俺はゴブリンが近づいてきていることと、今から俺がそれを倒しに行くことを伝えた。それでスミレにはお留守番していてもらおうとおもったのだが・・・


「妾もいくのじゃ」


そんなことを言ってきた。確かにゴブリン相手ならスミレでも楽勝だろう。しかし、昨日あんなに怯えていたのに大丈夫なのだろうか。


「でも、昨日みたく3体位じゃなくもっと来るぞ?それでもいいのか?」


「問題無い。昨日は初めて故、遅れをとってしまったが今回は大丈夫じゃ。それに報復のために来たのなら妾も立派な原因じゃろ?」


まぁ、スミレも1体殺してるわけだからそう言っちゃそうだけど、大丈夫かな。などと思っているとスミレはそれにと付け加えてきた。


「妾には御主が付いているから大丈夫なんじゃろ?」


と、してやったりという笑顔で言ってきた。あ~、確かに昨日そんなこと言ったけね、俺。慰めたことに後悔まったくしてないけど、他に言い方なかったかね~俺。ああ、恥ずかしい。


「ぐっ、はいはい。わかった、わかったよ。スミレ一緒に行くぞっ。」


「うむっ!!。」


村人の話ではここから北、というか俺たちが来た方向へ数時間行ったところに大勢のゴブリンがいたらしい。


「それでは、旅の人頼みました。」


「ええ、行ってまいります」


村の人から応援されて村を出た。


そして、村を出て数時間後そいつらはいた。


顔や体は同じだがそれぞれ持っている武器が違う。1番前にいるのが斧を持った普通のゴブリン。その後ろに鉄の剣を持ったゴブリン『観察眼』で見たところ『エリートゴブリン』というらしい。さらにその後ろに弓をもったゴブリン『アーチャーゴブリン』さらにさらにその後ろに杖を持った『ゴブリンメイジ』そして最後に王冠をかぶったいかにも偉そうな『ゴブリンキング』


その数ゴブリン10体、エリートゴブリン8体、ゴブリンアーチャー6体、ゴブリンメイジ3体、そしてゴブリンキング1体の計28体。


その全員が殺気だっている。


「大丈夫か?」


隣のスミレに聞く。


「ふん、何をいまさら、覚悟はとうにできておる。」


大丈夫らしいな。


「それはよかった。じゃあ、行くぞっ!!」


「うむっ!!」


そう言ったスミレの背後から無数の黒い手が伸びゴブリンを叩き潰していく。あれが『ダークネスハンド』か、すげぇな・・・


「ぎゃ、ぎゃりゅぅぅぅ」


無数のゴブリンの断末魔を聞きつつ俺はゴブリン部隊に突っ込む。


「俺も負けてられないよなっ!!」


言いながら目の前のゴブリンの首に拳を放つ。


「遅いっ!!」


振り向きざま別の奴の肋骨に、標的を変えて背骨に、次に頭に、また首に、折る折る折る折る折る


ゴブリンは声を上げることなくこと切れていく。


「こんなもんか?ゴブリン」


そこで剣が振り下ろされる。ゴブリンエリートの強さは30、ゴブリンよりは高いが・・・


「まだ遅いっ」


指で剣を受け止める。やってみたかったんだよね、これ。


そして、そのまま剣を奪う。


「ぐぎゃっ!!」


周りの奴ごと細切れにしていく。日本刀よりは使いにくいががやっぱり俺は格闘技よりは武器だな。


これでゴブリンとエリートゴブリンは終了。


見るとアーチャーとメイジが黒い玉に吹き飛ばされている。スミレだな。


最後にゴブリンキングののど元に持っていた長剣を投げて終わった。強さ50はあったみたいだが敵じゃなかったな。


「お疲れ、スミレ」


「別に疲れてはないのじゃ。」


まぁ、そうだろうと思っていた。なぜなら俺も全然疲れていないし。問題はそれよりも・・・


「で、大丈夫か?怖くなかったか?」


「うむ、妾もびっくりするくらい平気じゃ」


大丈夫らしい。俺が居たからか?・・・なんてな。こいつは自分で克服したんだろう。ほんとによくできた娘だよ、まったく。なでなで。


「ぬぁ~、妾の頭を撫でるのではない~」


「はははっ、ちょっとくらいいいだろ」


こいつの髪の毛ってさらさらしてて気持ちいいしな


十分堪能した後、ステータスを見てみる。もしかしたら・・・



カワハラ ジュン 男 

LV10


種族 ヒューマン


身長 175cm 体重 67kg


強さ 2000


現職業 無し


Aスキル『練気掌』『昇天撃』『流水閃』


Pスキル『格闘術』『剣術』『鉄の心』『身体強化Ⅲ』『料理の心得』


固有スキル『観察眼』『召喚』『世界無双』



やっぱりなレベルがあがって・・・て2000っ!?他にもいろいろ覚えているみたいだけど今はそれよりこれだろう2000て・・・一体どうなってんだよ!!そこで1つのスキルに思い当たる。『世界無双』これだ、だけどこれはある条件下で発動じゃなかったのか?・・・バグ?


「どうしたのじゃ?ジュンいきなり黙って」


おっとこちらを忘れてた。


「ああ、なんでもない。ちょっと考え事をな」


そう言えばスミレはどうなってるんだ?ちょっと見てみるか、『観察眼』を発動させる



スミレ 女

LV6


種族 魔族


身長 125cm 体重 28kg


強さ 350


現職業なし


Aスキル 『ダークネスボール』『ダークネスハンド』『ダークネスニードル』『ダークネスファング』


Pスキル 『魔力強化Ⅰ』『魔力自動回復』『闇魔力増強』『無詠唱』


固有スキル『魔の王』



おお!!名前がスミレになってる。よかった。おっと他には・・・


強さが150アップ・・・か、やっぱり俺が異常なのか。まぁ、いくら考えてもわかるわけないしこの件は保留だな。


「さっきから変じゃぞ、いきなり黙ったかと思ったら苦い顔になったりなどして」


おっとそう見えていたのか。


「ああ、今のこと含めて帰ったら全部話してやるからな」


「それはジュンの故郷のことかっ!?」


おーおー、食いついてきたな。


「ああ、そうだよ。結局昨日は話せなかったからな。」


今日はちゃんと話さなくちゃな。


「じゃあ、早く村に帰るのじゃ!!たのしみじゃの~」


「はいはい」


こうして俺はあの村を守ることができた。

ちょっとリアルが忙しくまたしても遅れてしまい申し訳ありません・・・

さて今回は初めての大きな戦闘がありました。戦闘シーン苦手なのになんで戦闘シーン多くしたんでしょ?相変わらず戦闘シーンは酷いものです。

ここから主人公のチートが高まっていく予定です。ではノシ


追記・誤字を指摘していただき訂正いたしました。誤字を指摘していただいた方あらためてありがとうございましたm(__)m

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