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ロリ魔王!?

ラベンダーを連想させるきれいで艶のある紫色の髪を頭の上で二つにくくっているツインテールというやつだ、そしてその髪に半ば隠れている顔はすっと通った鼻梁、雪を思わせる白くきれいな肌。将来きっと美女になると思わせる顔の・・・まぁ、つまりとてもかわいい女の子が俺の前に横たわっていた。・・・パジャマっぽい服装で。


「な・・・んで女の子がでてくるんだよ・・・」


だってそうだろ?このスキルは魔物を呼び出すスキルのはずだ。まさか異世界ではいきなり寝てる女の子が現れるわけではないだろう。念のためステータスを確認してみるが、固有スキルの欄にあった『召喚』のスキルが黒く染まっておりもう使えないことから、この現象は『召喚』のスキルが起こしたことに間違いない・・・はずだ。

ここは気持ちよく寝ているところ心苦しいがこの女の子を起こして聞いて見るしかないのだろうか。・・・しかないよな。

そうときまれば善は急げである。


「あ~・・・君?ちょっと起きてくれないかな?」


そう言って彼女を起こそうと体を揺らすのだが、


「う~、妾はまだ眠いのじゃぁ~、せっかくの至福の二度寝を邪魔するでない~」


おおう、二度寝だったのか。それは悪いことを・・・じゃない!!確かに二度寝を邪魔されるのは嫌だろうがこちらにも事情があるのだ。


「もう昼だぞ。起きなさい」


そう言って起こす。なぜ昼かわかったのかは腕の時計が教えてくれた。どうやら自分が身に着けていた物はそのままこっちに待ってきてあるらしい。


「あとちょっと~あとちょっとだけなのじゃ~」


うう~むなかなか手ごわいな。しかしこの娘の言うあとちょっと経っても起きないであろうことは明白である。ソースは俺。


「そんなこと言っても起きないだろう?」


「起きるのじゃ~あと5年したら起きるのじゃ~」


おっと、これは地球で言うところのあと5分だろうか?さすが異世界スケールが違うぜ・・・じゃなくて!!


「長いわっ!!」


気がつくとスパーンっと頭をひっぱたいていた。


「ふぎゃっ、な、なんじゃ!?」


やっと起きたか。まぁ、最後ちょっと手を出してしまったが気づいてないみたいだしいいだろう。・・・いいよな(汗)


「ってここはどこじゃっ!!妾はさっきまで城にいたはずじゃぞ!?」


おおっと、自分の置かれている状況に困惑してる。落ち着かせないと


「あ~と、ちょっといいかな」


「ん?なんじゃ御主?っは、もしかして誘拐犯というやつか?」


「失礼なっ!!」


っと反射的に言ってみたけど、どうしよう、完全には否定できない俺がいる。・・・いやそれを確かめるためにこの子を起こしたじゃないか。そこで俺は地球から来たことは隠しこの世界に来てからのことを話した。


「ふむ、そういうことじゃったのか。それにしても魔物を召喚するスキルか・・・御主珍しいものをもってるの。だが、これで納得がいった。」


「ほんとか!じゃあ、魔物を呼ぶスキルなのになぜ君が現れたのかがわかるのか?」


もしかしたらこれは間違いで無罪放免になるかもしれない。・・・そんな淡い願望は次の一言により粉々になる。


「それは簡単じゃよ。だって、妾魔王じゃし」


これでわかったことが2つある。1つめはこの娘は魔王であり、2つめは俺がこの娘の言う誘拐犯になったことだった。

しかしやけに冷静だなこの魔王ちゃん自分の置かれている立場を理解しているのだろうか。


「で、いつになったら妾を返してくれるのじゃ?」


「えっ!?」


考えていたら魔王ちゃんがそんなことを言ってきた。『召喚』のスキルはあくまで呼び出すスキルのはずで帰すことはできないと思うんだが・・・。

そのことを伝えると―――――――――


「へ?いやいや、信じんよ?妾」


魔王ちゃんはポカーンとしながら話を信じようとしてくれない。というか魔王なのにいいのかそんなんで


「うーん、残念ながら現実なんだよ」


そんな魔王ちゃんに信じてもらうために何回か説得してみた結果


「わかったのじゃ。ひとまず御主の言うことを信じよう。」


「それは、よかった。」


やっと信じてもらえたよ。疲れた・・・。信じてもらえたことに安堵していると


「して、御主はこれからどうするのじゃ?」


「は?なにが?」


どうするとはどういうことだろう。


「まさかここで餓死するまで待っているわけじゃあるまい?」


ああ、そういうことか。そもそも『召喚』のスキルを使ったのだってもとはといえば空が飛べるような魔物が召喚されればいいと思ってやったんだった。


「そうだな~。とりあえず町か村を探そうかと思ってるな」


今できることはそれくらいだろう。


「なるほどでは、妾も付いていこうかの」


「えっ、付いてくるのか!?」


勝手に召喚せれて怒っていると思っていたのでまさか、付いてくるとは思わなかった。


「なんじゃ、その態度。御主が呼び出したんじゃから御主が責任もって送り届けるべきじゃと思うが?それとも何か?生まれてからまだ12年しか達とらん少女をここに置き去りにするのか?」


「ぐっ、それを言われると・・・」


魔王ちゃん12歳なんかいっ!魔王ということと大人びたしゃべり方とかするからもっと数百年とか生きているものだと思ってた。まぁそれはそうとたしかに、この魔王ちゃんの言うとおりだ勝手に呼び出しておいてはい、さよならはないだろう。人として。だったらこの選択肢しかないだろう。それに魔王とはいえこんなかわいい娘との旅は楽しそうだ。


「わかった。じゃあいっしょに行くか」


「わかればいいのじゃ。わかれば」


尊大な言い方にイラッとしたがその顔を見て思わずびっくりしてしまった。笑っていたのだ、年相応の顔で、これは推測でしかないがもしかしたらこいつも心配だったんじゃないかと思う。考えてみれば当たり前だ。年上の俺でさえ動揺してしまったんだ。魔王だなんだといってもこの娘は12歳の女の子である。いきなり自分が知らないところに連れてこられて心配にならない方がおかしい。さっきもあっさりと付いていくなんて言っていたが、内心ではおびえていたんだろう。断られたらどうしよう見捨てられたらどうしようなどと、ふふっ、ばかだな。

そこまで考えた俺は、無意識の内に魔王ちゃんの頭を撫でていた。


「な、なんじゃっいきなり。や~め~る~の~じゃ~!」


「ははは、ごめんごめん」


口ではそう言いつつも抵抗しないところを見ると俺の推測もあながち間違っていないらしい。顔を赤くした魔王ちゃんを見て半ば確信をした。


「それじゃあ、自己紹介でもするか。俺の名前は川原 純だ。よろしくな」


「わ、妾の頭を勝手に撫でておいて平然と自己紹介するとは、勝手なやつじゃ・・・まぁ、いいじゃろ。妾の名前は魔王じゃ」


「いやいや、それはさっき聞いたから名前を教えてほしいんだけど」


まさか魔王が名前というわけじゃないだろう。


「だから魔王じゃと言っておるじゃろ?生まれたときから他の奴からは魔王様としか呼ばれんかったから他の名前なんぞ知らんのじゃ」


なん・・・だと。しかし嘘を言っている様子は無い。試しに『観察眼』で見てみたが



魔王 女

LV1


種族 魔族


身長 125cm 体重 28kg


強さ 200


現職業なし


Aスキル 『ダークネスボール』『ダークネスハンド』『ダークネスニードル』


Pスキル 『魔力強化Ⅰ』『魔力自動回復』『闇魔力増強』


固有スキル『魔の王』


って、Aスキル覚えてる!俺でさえ覚えてないのに!!しかし、それよりも強さが200か・・・魔王が200ってことは俺って実はすごく高いんじゃなかろうか?ま、まぁまだこの娘は12歳だから確信は持てないけどな・・・。おっと余計なこと考えている場合じゃなかったな。それにしても名前の欄が本当に魔王だけだな。でも、さすがにこれから心の中で呼んでいる魔王ちゃんってよぶのもなぁ・・・とその時彼女の髪の色が目に入った。紫か・・・。紫ねぇ~。おっ、いいこと思いついた。


「なあ、お前の名前スミレってのはどうだ?」


「スミレ?悪くはない名前じゃがスミレとはなんじゃ?」


「俺の故郷の紫色の花だ。お前の髪の色を見てピンと来たんだ」


我ながらいい名前だと思う。


「髪の色から決めたのか。なるほどの。この髪は妾が自慢できる少ない場所じゃ。ふむいいじゃろ、そのスミレという名でこれから妾をよぶのじゃ。」


自慢できるところが少ないというところが引っかかったが、どうやら名前は気に入っていただけたようだ。


「じゃあ、これからよろしくなスミレ」


そう言って手を差し出す。


「えへへ、名前など初めてだからくすぐったいのじゃ///」


スミレがぼそぼそっとなんか言ったようだがよく聞こえなかった


「すまん。聞こえなかったから、もう一回言ってもらってもいいか?」


「な、なんでもないのじゃっ!!こちらこそよろしくなのじゃ、ジュン」


そうして二人は握手した。


こうしてここに別の世界からきた俺とそんな俺に呼び出されてしまった魔王の旅がはじまったのだ。

ついに魔王が出てきましたね。これからどうなっていくのでしょうかではお楽しみにノシ

しかし楽しみにしてくれる人とかいるのでしょうか(―ω―;)

ま、まぁ人気が出るように頑張ります(`・ω・)ゞ

最後にスミレが寝ていたのにツインテールになってるのは、髪をくくった後に二度寝してしまったためです。わかりにくくてすいません(^^;)

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