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元の世界に帰るために本探してみた!  作者: 紅葉
第5章  魔法学校へ行こう
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92話 新人初登校

「アリス、国の情報交換と言っても、全てを伝えるわけじゃない。」

「わかっているわ。でも、何を話せばいいの?」

「僕と一緒に考えよう。こっちにおいで。」



クロムが手招きする。

アリスはリリィと手を繋いだままクロムの方へ近づく。

その様子を見て、ダイヤはニーニャに話しかける。



「もう大丈夫そうだ。あとは頼んだぞ、明日は一応一日中ついてやってくれ。」

「わかった。」



ダイヤはクロムの部屋から出ていく。



「はぁ、焦ったわぁ。ここまでひどいんは久しぶりやったけど、大丈夫そうで何よりやわ。」

「そうですね、早く気付けてよかった。」

「明日、来てくれるかなぁ。」

「大丈夫ですよ。僕達頑張りましたから。」











翌日、ソレイユとリュンヌ、ヴァイオレットに呼ばれ、風車の絵が彫られた扉の前に、俺達新人三人が集まる。

学校の制服を来た学生三人が俺達を待っていた。



「おぉ!みんな来たな!」

「じゃあ、行こう!」



双子のあとに続いて、メグとウィルが扉の向こうに入る。

俺は扉に入る前に立止まってしまった。初めての場所、初めて合う人に緊張してしまったのだ。

ヴァイオレットが俺の背中を軽く押す。

きっと”大丈夫だ”と伝えてくれているのだろう。

俺はヴァイオレットと共に扉をくぐった。





扉を抜けた先は魔法学校の前だった。

ゲームや漫画で見たような、高い塔におかしな形の屋根。煙突からは不気味な煙が出ていた。



「早く来いよ〜!」

「校長室まで案内してあげるよ!」



ヴァイオレットが俺の手を引いて校舎の中に入る。

中は西洋風の学校になっており、大きな中庭や、変わった教室、知らない人の肖像画があり、俺の興味をそそった。

色々見ながら廊下を歩き、校長室を目指す。

ふと、前を歩いているソレイユが、チラチラと後ろを見ながら歩いているのに気がついた。

俺達が遅れていないか確認しているのだろうか。

しかし、任務でソレイユの後ろを何度も歩いたことがあるが、こんなことは初めてだった。

ソレイユとリュンヌが立ち止まった。そこは校長室だった。



「ついたよ〜。じゃあ、私達は授業があるから行くね!」

「じゃあな。」



ソレイユは俺と手を繋いでいたヴァイオレットの手を握り、リュンヌのあとについていく。

ここで、ソレイユがヴァイオレットに好意を寄せていることに気がついた。

申し訳ないという気持ちはもちろんあったが、ヴァイオレットの方から手を繋いできたので、不可抗力だった。

ソレイユ、許してくれ!

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