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元の世界に帰るために本探してみた!  作者: 紅葉
第5章  魔法学校へ行こう
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89話 君にも言えない

「家族思いな兄やわ。」

「ありがとうございます。」

「じゃあ、俺にも教えてや。ニーニャの秘密。」

「えぇ、いいですよ。」


「ニーニャ、ライトとクイードのことでなんか知ってること無いんか?」

「そんなことでしたか。」

「そんなことってなんやねん。」

「いえ、何でも。クイードのことは僕はあまりわかりません。ただ、少しジンに似ている気がして。」

「ジン…、あぁ確かに、話し方とかあんな感じやったか。でも、顔見えへんかったからわからんなぁ。」


「そして、ライトさんのことですよね。彼は異世界人です。」

「え!?そんなサラッと言うことや無いやろ。俺の渋ってた時間なんやねん。」


「このことを知っているのは、ライトさん自身とクロム様、ダイヤ、僕。そして今この情報を僕からもらったテオのみです。決して、他の人には言わないでくださいね。僕が怒られてしまうので。」

「いや、それは言わんけど。てか、異世界人やったんか…。調べてみる価値はあるよな。」

「調べてくれるんですか?彼は元の世界に帰りたいらしいんですが。」

「やれることはやってみようと思う。元の世界に返す方法がわかれば、この状況…なんか変えれるかもしれへんよな。」



テオが立ち上がり、腕を組む。



「実は、魔人の出現についてダイヤに言われて調べてたことがあんねん。」



テオが奥の棚から資料がたくさん入ったファイルを持ってくる。

ファイルをニーニャの前にある机の上にドンと置くと、ペラペラとめくり始める。



「あ、ここや。」



テオがあるページで手を止める。



「この時空の歪み、これが鍵になってるんはわかったんやけど、こういうのって実際に見てみやなわからんねんな。」

「確かに、抽象的すぎて掴めませんね。」

「そう、せやから時空の歪みについて、まずちゃんと調べたい。」

「なるほど。根本から調べていくってことですね。」

「そうゆうことや。魔人が出現したら、俺に教えてくれ。」

「わかりました。」









「調べてみたけど、やっぱり詳しい情報はどこにもないな。三番隊にも確認してもらっとるけど、まぁまぁ時間かかると思うわ。」

「わかりました。もう遅いですし、僕は戻りますね。」

「うん、ありがとうな。」



ニーニャが部屋から出ようとドアノブに手をかけると、テオが呼び止める。



「ニーニャ。俺、お前のことめっちゃ大事に思ってるで。」

「わかっていますよ。お互い、最善を尽くしましょう。」



ニーニャはテオの方を見て微笑み、部屋を出た。



「ごめんやで、ニーニャ。」

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