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元の世界に帰るために本探してみた!  作者: 紅葉
第四章  音の調べ
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76話 物理攻撃

頭が吹き飛んだ魔人の後ろにいたのは、ザックの銃を持ったニーニャだった。

ニーニャのきれいな黒髪は返り血で赤く染まっていた。



「流石だね、信じてたよ。」

「急に渡されて、驚きましたよ。」

「でも、できたじゃん。」



ザックが柔らかくニーニャに話しかける。

あんなザックは今まで見たことがない。

俺の位置からザックの顔は見えないが、きっと優しい表情をしているのだろう。



「下の階におりましょう。テオたちが心配です。」



呆れた顔をしたニーニャが階段に向かって、歩き始める。

その後ろを、ひよこのようにザックがついていく。


不思議に思っていると、倒れた頭のない魔人が起き上がる。

ニーニャとザックは気づいていないようだが、魔人は二人を追いかける。

俺は(フラワー)精霊の(ガーディアン)(ナイト)を構え、走り出す。

すると、俺より早く魔人にたどり着いたカレンが、ギターで魔人に殴りかかる。

鈍い音とともに魔人が崩れ、倒れる。

カレンのギターは糸のようにほつれていってしまった。



「も〜。ふたりとも危ないよ〜。」

「すみません。ありがとうございます。」

「頭なくても動くって…。魔人って言っても人間とは遠く離れた存在だな。」

「高ランクの魔人だからかもしれません。」


「あの、高ランクの魔人って…。」

「高ランク、つまり持っている魔力量が多い魔人は知性があり、こっちの世界の言語を話すことができるんです。」

「こいつ、こんなことも知らないの?」

「彼は最近この地域に来た人なんです。優しくしてください。」



ザックはつまらなさそうに口を尖らせる。



「高ランクの魔人は昇格して、悪魔になることができます。そして、高ランクの天人は天使に。

悪魔や天使は神への昇格が許されるとか。」

「そんなこと本当にあるの〜?」

「わかりませんが、昇格制度があるのは本当ですよ。僕よりも、ちゃんと学校に通っていた人のほうが詳しいんじゃないですか。」



ニーニャはザックの方を見る。



「どうして、俺の情報がそっちの国に流れてるんだよ。」

「さぁ、どうしてでしょうね。…昇格制度についてライトさんに説明してくれませんか。」

「はぁ、君が言うなら仕方ないね。今回は特別だぞ、少年。」

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