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元の世界に帰るために本探してみた!  作者: 紅葉
第二章  東の国軍と銀色
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39話 絵本と友情

「ダイヤ。俺の記憶に取るものが無いって…。」

「そのままの意味だ。お前の記憶から取る必要のあるものがない。」


ダイヤは前を向いたまま答え、階段を降りていった。








俺は寮に戻ってきた。

魔導書を集めるには3人の魔法使いについてもっと知るべきだ。

もっと色々な人から情報を集めないと。

クロムやダイヤはもっと情報を持っていそうだが、口が硬そうだ。

気軽に聞くことができるのは、やはりウィルとメグだろうか。

ソレイユやテオも答えてくれそうである。

あとは、花(フラワー)精霊の(ガーディアン)槍(ナイト)の記憶で見たリリィに聞いても良さそうだが…。

花(フラワー)精霊の(ガーディアン)槍(ナイト)を見せれば何か教えてくれるかもしれない。

明日から少しずつ試してみよう。







翌日、早速ウィルとメグに3人の魔法使いについて聞いてみた。

食堂に集まり、席に座る。


「3人の魔法使いについて聞きたいんだけど、なにか知っていることはない?」

「そっか、ライトはトヤヘリノとは違う地域から来たもんね。」

「でも、そんな話どうして知りたいんだ?小さい子どもが読む絵本の話だろ?」

「今の魔法の歴史に結びつくところがあるから、研究が進んでいるらしいわよ。」

「みんなが知っている一般常識みたいなものなら知っていて損はないと思って。」

「私何冊か絵本持ってるわ。持ってくるからちょっと待ってて。」


メグは寮の自室に行ったようだ。


「3人の魔法使いか…。正直俺もあまり知らないんだよな。」

「ウィルはずっと東の国にいるって言っていたよね。」

「あぁ、でも二歳の時まで西の国にいた。その時の記憶はほとんど残っていないけどな。」

「どうしてこっちに?」

「兄貴に連れられてきたんだ。理由はわからないけど。」

「お兄さんいるんだ。」

「もう何年も合ってないけどな。誕生日に毎年カードを送ってくれるんだ。遠いところで仕事をしているらしい…。また会えればいいな。」

「きっと会えるよ。」


話していると、メグが戻ってきた。


「私が持っているのはこの五冊。全部で何冊あるのかはわからないんだけど。」

「ありがとう。」


五冊の絵本の表紙にはどれも赤、黒、白で描かれた魔法使いたちがいる。

俺は五冊全ての絵本に目を通した。


一冊目『3人の出会い』は赤のミランダ、黒のシルファー、白のルカが魔法学校で出会い、仲良くなる話。おそらくこれが一巻だろう。

二冊目『3人の誕生日会』はそれぞれの誕生日会に行くという話。ミランダは西の国の一般家庭、シルファーは北の国の王族、ルカは南の国の貴族。それぞれの出身がわかった。

三冊目『3人の洞窟の冒険』は伝説の宝を求めて、洞窟を探検し、友情を深める話。

四冊目『3人のハロウィン大作戦』はハロウィンのために学校の中にお化け屋敷を協力して作る話。こっちの世界にもハロウィンがあると知った。

五冊目『3人と小鳥』は迷子の小鳥のために3人で母親をトヤヘリノ中を探す話。


どの話も魔導書と直接関係のあるものは無さそうだ。

この本の作者はわからないとクロムは言っていたが、誰なのだろう。

この絵本の絵は、俺が見た記憶上の3人とほぼ一緒だった。

多分作者は”実際にこの3人に会ったことがある人”だろう。

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