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元の世界に帰るために本探してみた!  作者: 紅葉
第5章  魔法学校へ行こう
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99話 Sacred treasure

会議室には、少しの沈黙が流れた。



「もう話すことがないなら、俺は帰らせてもらうぞ。」



ハニスは立ち上がる。



「あなたがそれでいいなら、私は構いませんよ。」



シェムがにっこり答えると、ハニスはシルファーをキリッと睨み、会議室を出ていった。

アリスは安堵の息をつく。



「アリスさん、お疲れ様です。重たい空気になってしまって申し訳ないです。」

「いえ、貴重な体験ができました。今日のことは兄に報告しておきます。

シルファーさんも来ていただき、ありがとうございます。」

「全然大丈夫だぞ。面白かったし、また来てみようかな、気が向いたらだけど。」

「ありがとうございます!」


「そうだ。あいつ出ていったから言うんだけど、お前らの国神器って自国にちゃんとあるか?」

「国神器?」

「東の国は(フラワー)精霊の(ガーディアン)(ナイト)だな。」

「あ!はい、あります。」


「南はあるか?」

「いえ、かなり前から無いようで、私が王位を継承したときには、すでに自国にはありませんでした。」

「そうか…。実は俺の国の物も先日無くなっているのが確認された。ここ数日の話だ。

見つけたら、連絡してほしい。南の風の(ウィンド)時計(エテルディア)と北の月の(ムーンライト)仮面(ラフィング)だ。」

「西はどうなんでしょう。」

「西の鳥の眼光(フェニックスアイ)の所有者は俺が知っている。あいつはきっと大丈夫だ。」


「では、南と北の国神器を見つけて報告すればいいのですね。」

「あぁ、協力感謝するぞ。」



シルファーはそう言うと、椅子から立ち上がる。



「じゃあ、俺もここらで帰らせてもらおうかな。」

「はい、ありがとうございました。」



シルファーが会議室から出たあと、アリスとシェムも会議室をあとにした。















チャイムが鳴り、一限の授業が終わる。



「やっと終わったぁ。」

『ソルは全然聞いてなかっただろう』

「いや、そんなことないぞ! 今日はアレだろ? ほら、アレだ。」

「全然聞いてないじゃん。」



ソレイユはニコニコして誤魔化している。

三人の顔色が急に変わる。



「何か、変なにおいしない?」

「そうだよなぁ。何のにおいだ?」

『外からだな 中庭を除いてみよう』



ソレイユは教室の中庭が見える窓を開ける。



「何だあれ!!!」

「何あれ!ダイヤは気づいてないの!?」

『実験室にいたら、このにおいには気づかないかも』



三人は空に大きく開いた穴を見つめる。



「とりあえず、中庭に出ようぜ。ヴァイオレットは城に連絡してくれ!」

「行こう!」



ヴァイオレットは頷くと水晶を取り出し、目を閉じる。

ソレイユとリュンヌは、さっき開けた窓から中庭に飛び出す。

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