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ミリアとコータ  作者: hachikun
1/27

αシリーズに属します。全27話の予定です。

 これは、いつかも見た夢。

 初回ではなく、似たシチュエーションで前にも見た夢だった。

【いらっしゃい、ミリアさん】

【はい】

 やさしい目をした不思議な巫女。

 見た目は女子高生と言われても信じそうな感じなのに、年代の読めない不思議な年輪を感じる人。

 そう。

 この人には以前にも──夢の中で、■■の手ほどきを受けたことがあった。

【あらおぼえてるの、じゃあ、きょうは続きをしましょうね】

【はい、■■様】

 女性が自分の名を呼ぶ声は聞こえるのに、自分が彼女を呼ぶ声は聞こえない。

 これもいつものこと。

 それに背景もおかしい。

 どう見ても沖縄かそれ以上に美しい南方の島の風景に、どこの国ともつかない不思議なデザインの大神殿。

 まるでどこかの古代遺跡のような風景だけど、それはどうも遺跡でなく今も使われている施設なのだった。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 女性の手ほどきは続く。

 いくつもの、力ある言葉たちを。

【■■■■■、■■■■】

【そうそう、それでいいのよ。心の(おもむ)くままに情景を描き、口にすればいいの】

【はい】

【うーん、でもあなたに杖は合わないわね……やっぱり■■でなく■■ってことなのね。装身具がいいかしらね】

【よくわからないです】

【うふふ、それはそうでしょうね。わかったわ、じゃあコレをあげるわ】

 そういうと、女性はポケットから何かを取り出そうとして──そこで風景のすべてが揺らいだ。

【ああ、めざめるのね……じゃあコレは、あの子に渡しておくわ。楽しみにしててね、ミリアさん】

【はい……■■様、いえ、■■■■ー■さま】

【!】

 女性は驚いたような顔をして、こちらを見て。

【夢の中でも、こちらがわかるようになってきたのね。頼もしいわ】

【……】

【いいのいいの、これも(エン)というものよ。今度は直接会いましょうね、ミリアさん】

【!?】

【会えるわ、だって貴女もまた星辰に愛されし者だもの。まぁ、いつのことなのかはわかりませんけどね】

 

 フフフと女は楽しげに笑い、消えていくこちらに別れを告げるのだった……。


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