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幻の魔物店を追って

アナベル視点とルナ視点の両方があります。

 私の魔法が直撃した店員の顔が歪み始め、徐々に仮面の形に変化していった。

「あら?」

 

 アリアネルと見守っていると、仮面を被った等身大の蝋人形に変化した。


「フレイム・ソード」

 炎の剣を構えると、蝋人形を斬った。


 斬られた蝋人形はドロリと溶けて液体状になった。

「これも幻影魔法が掛かっていたのね。まさか、もう一人も?」

「もう一人は掛かっていない、はずよ。念の為、魔法を使ってちょうだい」

「ええ「タイプ7魔法を感知する種」

 

 アリアネルは種を出すと、地面に放り投げた。

 そこに、持ってきた水を掛けた。



 すると、種が独りでにニョキニョキと生えて、辺りをあっちこっちし始めた。

 

 種は蝋人形では無い方を向いた。

「あら?可笑しいわね。魔法が無ければ枯れるはずなのだけど」

「そちらの方向を探しましょう」

「ええ」

 



「見つからないわね」

「フレイム・ボム」

 放った魔法は何かに当たる事も無く、何も無い空間を通り過ぎた。


「もう一回やってくれるかしら」

「ええ「タイプ7魔法を感知する種」

 アリアネルは種を出すと、地面に放り投げた。

 そこに、持ってきた水を掛けた。


 すると、種は伸びる事なく枯れた。

「そういう事ね」

「解除されたわね」


 * * * * *

『アナベル達の調査が終わった。が、魔物店には逃げられたらしい』

 こっちに来ないで欲しいな〜というか、どうやったら捕まえられるのかな。

『店員一人、魔物二体、森の一部に幻影魔法が掛かっていたようだ。その場で魔法が短時間だけ残っていたそうだ』


 結構大規模だなぁ。

『念の為、魔物店が現れていないか見回りをしてくれ』

「「「「「かしこまりました」」」」」


 見回りって言っても広いからなぁ。

 とりあえず、いつもの森から調査してみようかな。

「いつもの森から調査しようよ」

「ええ」


 


 

「あ、あるわよ!?魔物店が!」

「本当に?・・・・・・本当だ」

「見事に森の中に建っているわね」

「行ってみよう!」




 魔物店のドアを開けると、カウンターが目に飛び込んできた。

 

 が、辺りを見渡しても、壁と床、照明とおそらく店員が出入りする扉とカウンターの他には何も無い。

「んん?」

「お客様方、何をお求めでしょうか?」

「魔物は居ないの?」

「裏にございます。特徴や名前を仰って下さいましたら、裏から運んでまいります。量が多く、とても収まりきらないので、この形となりました。存在する魔物でしたら、殆ど全て扱っております」

 

 むむ。そう来たか。何にしよっかな〜。

「では、ファイアーバードで」

「かしこまりました」

 

 店員は一旦扉の中に入ると、首輪を付けたファイアーバードを連れて戻ってきた。

「貴女の職業は?」

「テイマーでございます」

 筋が通ってるからなぁ。何とかして筋が通っていない所を見つけて論破したい。


「この建物はそこまで広くないよね?何処に入れてるの?」

「二階もございますし、地下もございます。私の召喚獣も御座いますので」

「契約できる召喚獣には制限があるわ。それに、貴女の地下室がどれ程広くてもそんなに収納できるはずがないわそれに、貴女がそんなに力のあるテイマーにはとても見えないわ」

「見えないだけです」

「いいえ、テイマー同士だと分かるの。絶対に。貴女もテイマーだから分かるわよね?」

 嘘だ〜そんな訳ないって。



「騙して申し訳ございませんでした。貴女もテイマーなのですか?」

「ええ」

 し、信じてる!?それとも、本当なの!?

「師匠とお呼びしてもよろしいでしょうか」

「良いわよ」


「では師匠、テイマーについてご教授ください」

「ええ。テイマーはね・・・・・」

 この間に魔法具を起動しよう。

 魔力は満タンだからすぐにできるはず。



 いっせーの!

 魔法具を起動すると建物が掻き消え、店員が蝋人形になり、ファイアーバードが変な魔物になった。

「幻影魔法が掛かっていたようね」

「発動主を探さないと」


 その辺を探していると、男の人とすれ違った。

 ん?ここら辺は殆ど人が寄り付かない筈なんだけど。



 気になって追いかけて行くと、森を出て行ってしまった。

 逸れてしまうので、一旦追いかけるのを中止してエメラ達を探すことにした。




 み、見つからない・・・。

 木に印を付けてるから迷子なわけでもないのに。

 魔法具を起動しておこう。





 満タンにした魔法具を起動すると、突然戦闘音が聞こえてきた。


 音の聞こえる方向に行ってみると、エメラ達と狐のお面の神様が誰かと戦っていた。


 目を凝らしてみると、戦っているのは百階層にいた奴だった。

 ふむふむ。つまり、ここに居たと。

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