百階層に行くぞ〜!
『はい!という事で、一旦皆んな帰ってもらいます!』
『この神殿は本来、神にとって居心地の良い場所として作られたものだ。神では無い御主らが長時間滞在する事はできない』
『そうなの。だから、一旦帰ってもらうわ』
『進展があったら連絡する』
その言葉を聞いた瞬間、神殿の前に気がついたら立っていた。
「へ?」
『違う馬車に乗らない様に気をつけるのよ。違う方向にいってしまうもの』
そんな事はしませんが。
とりあえず、私の乗っていた馬車を探そう。
「ルナ!こっちよ!」
「うん」
エメラの近くに行くと、馬車の扉が独りでに開いた。
中に入ってふかふかの座席に座ると、扉が閉まって動き出した。
『久しぶり!ルナリアさん!』
(久しぶりね)
『あのぅ。交代してくれる事は可能でしょうかぁ?』
(ええ)
「折角ルナが起きてるから今日の予定を決めましょう」
「はいはい!まずは、ダンジョンの最下層に行ってみたい!」
「確かに、行ってみる価値はあるわね」
「あいつが居たらどうするんだ?」
「神様が追い出してる、はずよ。きっと」
「いざとなったら逃げれば良いよ。それに、今なら神様が助けてくれそうな気がするから」
「なら、まずはダンジョンの最下層に行きましょう」
「その後は、ダンジョンで魔物を倒そ〜。魔法具は試す機会があれば使おう」
「人に見られない様に気をつけないといけないわね」
「天罰が降るとか言ってたからね」
「そうね」
「ルナ、起きて」
『ありあ、起きなさい」
「い、いつの間に寝てた?」
「話が終わってから少しした頃には寝ていたわよ」
「そんなぁ。今日こそは馬車で起きてられると思ったのに」
『結構持ったじゃない』
(え〜それぐらいじゃ満足できない〜)
「ともかく、ダンジョンに向かいましょう」
「うん」
ダンジョンの転移陣を使って、最下層の核部屋の前に来た。
「準備は良い?」
「うん」
核部屋の中は魔法具も鎧も置いておらず、がらんどうだった。
「元々はこうだったのでしょうね」
「何もないから帰ろ〜」
「ええ」
一歩足を踏み出すと、爆発音と共に外に吹っ飛ばされた。
「痛っ」
「ルナ?大丈夫?」
「うん」
それにしても、今の爆発音は何?あいつの置き土産?そうだったら魔法具?
「魔法具、使っていい?」
「ええ」
魔法具を起動した。
「何も起きないわね」
「幻影ではないって事かな?それとも、幻影は終わったから意味が無かった?」
「どうかしら。そこら辺は何とも言えないわね」
「とりあえず、爆発の原因を探すわよ」
「うん」
(魔法具なら、一定の条件で作動するもの?ルナリアさん、心当たりはある?)
『そういう種類は、回路を組まないといけないから難しいの。私は門外漢ね』
(やっぱりか〜。それなら、証拠を神様に何とか提出して調べてもらおっと)
『それが良いわね』
「あったわ!」
「見せて〜!」
「ほら」
魔石の周囲に回路があるタイプかぁ。
(ん?これって血?かなり黒に近いけど、少しだけ赤が混じっている気がする)
『可能性は高いわ。ただ、幻影の可能性もあるから一回魔法具を使いましょう』
(うん)
「これも試していい?」
「ええ」
あ、魔力をこめるの忘れてた。
込めておかないと。
「今から魔力を込めま〜す」
「ええ」
魔力込め終わると、魔法具を起動した。
「何も、起きないね」
「幻影ではないみたいね」
「とりあえず、仕舞っておいていい?」
「ええ」
「収納」
「良し。じゃあ行こ」
「ええ」
一階層下の九十九階層で戦おうとして、グライアイの存在を思い出して九十八階層に来た。
「アクア・ボム!」
魔法がケルピーに当たって盛大な水柱が立った。
「先制攻撃成功!」
「召喚・ドライアド!ケルピーと戦ってきて!」
召喚されてドライアドはケルピーのそばに寄ると、ケルピーの皮膚にツルを突き立てた。
「ドライアドは植物だから水を吸ってくれると思ったのよ。予想が当たったわね」
「この前来た時もそうすれば良かったのに」
「今は今。昔は昔よ」
「え〜」
暫くすると、ケルピーは跡形もなくなった。
「うわぁ」
「少し怖いわね」
「ね〜」
『爆発を起こした魔法具をくれ。今からそこに行く』
ええ?今から?
少しすると、狐のお面を被った女の子が現れて魔法具をもってすぐに消えた。
「あら」
「役に立つといいな〜」




